実施 2024.11 ・ 更新 2026.08.12
銀行の社内問い合わせをTeams上のAI窓口へ、緊急度3分類の導線設計
※イメージ画像です

取り組み概要
やさしく事例解説
プロジェクト解析
実施・導入企業
こんな方へおすすめのAI解説です
- 同じ質問の電話対応で手が止まる
- 社内の情報が散らばって探せない
- 特定の人にだけ質問が集中する
どのようなAIの取り組み?
社内の問い合わせをTeams上のAI窓口に集め、質問の緊急度に応じて対応経路を切り分けた銀行のAI取り組み
業種
銀行(金融)
取り組み領域
社内ヘルプデスク/問い合わせ対応
使ったAI
PKSHA AI Helpdesk(AIチャットボット)
主な成果
回答待ち時間が減り、自己解決中心の運用が定着しつつある
北國銀行は、社内からの問い合わせが電話に集中し、回答する側の負担と業務の属人化が重なっていた状況に対して、株式会社PKSHA Technologyの「PKSHA AI Helpdesk」を採用しました。全社員が日常的に使うMicrosoft Teams上に総合窓口を置き、複数のFAQや社内掲示板、各部門が個別に管理していたドキュメントに分かれていた情報を集約して、AIが自動で回答を返すための土台を整えています。あわせて、質問の緊急度を「即答してほしい」「当日中」「2〜3日でよい」の三つに社内で定義し、区分ごとに使う手段と連絡先を決めました。Microsoft Entra IDと連携させ、部署や支店といった属性ごとに利用状況を把握できるようにした点も、この取り組みの特徴です。
出典:導入事例|株式会社北國銀行〜PKSHA AIヘルプデスクで業務効率化し属人化を解消、顧客視点の業務改革へ – 北國銀行の「顧客主義経営」を支えるDX戦略〜 発行元:株式会社PKSHA Technology
やさしく事例解説
何に困って、AIを入れたのか
営業店で窓口業務を担う社員からの質問が電話に集中し、答える人と尋ねる人の1対1のやり取りが常態化していました。社内の情報は複数のFAQや掲示板に分かれ、必要なものを探し当てるだけでも手間がかかる状態です。金融サービスの多様化や法対応の厳格化で業務範囲が広がる一方、働き手の減少を見据えて一人あたりの生産性を高めなければならないという事情も重なっていました。
編集部の見立てでは、困りごとの本質は問い合わせの件数そのものではなく、答えが人の頭の中にしか残らない構造にあったのではないでしょうか。電話という1対1の経路では、せっかく交わされた質問と回答が誰にも共有されないまま消えていきます。同じ質問が別の店舗から何度も寄せられ、そのたびに特定の担当者が呼び出される。属人化とは、詳しい人が一人いる状態というより、蓄積されない経路だけが使われ続けている状態だと言えます。
どうやって、うまくいったのか
質問を三つの緊急度に分け、それぞれ別の応答経路へ振り分けた設計が、この取り組みの背骨になっています。即答が必要なものはバーチャルオフィスでの直接対応、確認に時間を要するものはPKSHA AI Helpdeskの有人連携、急がないものはオープンチャンネルというように、答える手段を質問の性質で切り分けた点が効いたと考えられます。ここで決めているのは技術の使い分けではなく、「どこまで待てるか」という社内の合意そのものです。緊急度が共通言語になったことで、これまで一律に電話へ流れていた質問を別の経路へ移す理由が、現場の側にも生まれました。
散在していたFAQ、社内掲示板、部門ごとに抱えられていた資料を先に集約してからAIの回答基盤に載せる、という順序も見逃せない判断です。情報が分かれたままAIを置けば、探す手間は解消されず、むしろ探し先が一つ増えるだけで終わりかねません。さらに、その窓口を全社員が毎日開いているMicrosoft Teamsの中に据えた選び方には、新しい習慣を覚えてもらうのではなく、すでにある動線へ機能を差し込むという発想が表れています。
利用状況を部署や支店の単位で可視化し、伸びていない部門に個別のレクチャー会を当てる運用は、導入後に効き続ける仕掛けとして重要です。社内向けの問い合わせ窓口は、使う人が増えるほど質問と回答の蓄積が厚くなり、次の自己解決につながっていきます。裏返せば、使われない部門が残ればその知識は従来どおり電話と個人の記憶に留まるということで、属性の軸で利用率を追う手法は、属人化が再発しやすい場所を早めに見つけるための装置だったと読めます。
具体的に、どんな成果が出たのか
改善・向上したこと
推進したこと
この事例で出た成果
質問する側は回答を待つ時間が減り、答える側も効率的に対応できるようになり、双方の業務効率化につながりました。顧客の目の前で電話をかけて確認する場面が減り、いつ頃回答できるかを先に伝えられるようになった点は、接客の安心感にまで及んだ変化と言えます。共通の管理画面での運用によってナレッジの共有が進み、他部門との連携も取りやすくなりました。質問の仕方を扱う研修も重なって社員のリテラシーが高まり、自分で答えにたどり着ける運用が定着しつつある段階です。
うちでも使える?
応用しやすいのは、同じ質問が拠点をまたいで繰り返し発生し、答えの根拠がFAQやマニュアル、通達といった文書の形である程度残っている組織です。多店舗を展開する小売のバックオフィスや、現場から本部への確認が絶えない製造業などは、この事例と構造が近いと考えられます。逆に、個別の事情を踏まえた判断や交渉が答えの中心を占める問い合わせでは、経路を分けても人が答える部分は減りません。緊急度の区分は現場と回答部門の双方が納得して初めて機能するため、その合意を取りまとめる調整役が置けない場合は、導線設計だけ作っても使われないまま終わる恐れがあります。既存のナレッジを集約する初期の手間と、質問の仕方を根付かせる継続的な働きかけも前提として見込んでおきたいところです。
最初の一歩としては、次に電話で質問を受けたとき、答える前に「これはいつまでに必要ですか」と一度聞き返してみるのはどうでしょうか。即答が要る質問が実は少ないと分かれば、それが経路を分ける出発点になります。
この事例は2024年11月時点の情報です。AI分野は変化が速いため、現在は同様の取り組みをより短い期間・少ない負担で実現できる場合があります。
プロジェクト解析
プロジェクト内容
AIツール・サービスの提供形態
導入部門・データ活用
導入部門:全社共通・汎用業務
活用したデータ:文書・ナレッジ
採用したAI技術・ツール
採用したAI技術:テキスト・言語AI
AIモデル・ツール
連携ツール
連携したシステム・外部サービス
プロジェクト実施・導入企業
PKSHA
PKSHA AI ヘルプデスクをはじめ、社内対応向け・お客様対応向けのAIサービス(PKSHA FAQ、PKSHA ChatAgent、PKSHA VoiceAgent 等)を提供する企業。
株式会社北國銀行
出典・参考情報
導入事例|株式会社北國銀行〜PKSHA AIヘルプデスクで業務効率化し属人化を解消、顧客視点の業務改革へ – 北國銀行の「顧客主義経営」を支えるDX戦略〜
発行元:株式会社PKSHA Technology
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