実施 2023.05 ・ 更新 2026.08.17
みずほ証券、ネットにつながないAI文字起こしで議事録作成が3割減
※イメージ画像です

取り組み概要
やさしく事例解説
プロジェクト解析
実施・導入企業
こんな方へおすすめのAI解説です
- 会議の議事録づくりに時間を取られている
- 録音の聞き直しが特定の人頼み
- 機密情報が多くクラウドを使いにくい
どのようなAIの取り組み?
インターネットに接続しないAI音声認識で会議の書き起こしを置き換え、議事録作成の時間を約3割削減したAI取り組み
業種
証券会社(金融)
取り組み領域
会議の議事録作成
使ったAI
AI音声認識文字起こしアプリ「AmiVoice ScribeAssist」
主な成果
議事録作成にかかる時間を約3割削減
みずほ証券は、会議の内容を関係者に共有するための議事録を、専任の担当者を置いたり、主催者が会議後に録音を聞き直したりする形で作成してきました。書き起こしには長い作業時間がかかり、金融機関として求められる正確性の高さが担当者の負担をさらに重くしていました。そこで同社が選んだのが、株式会社アドバンスト・メディアが提供するAI音声認識文字起こし支援アプリケーション「AmiVoice ScribeAssist」です。インターネットにつながないスタンドアローン型、つまり端末の中だけで処理が完結する形で動くため、音声データが外部に出ず、機密情報を扱う場でも安全に使える点が採用の決め手となりました。操作が分かりやすくWeb会議にも対応すること、インストール台数に制限がないことも、全社への広がりを後押ししています。
出典:AI音声認識文字起こし支援アプリケーション「AmiVoice® ScribeAssist」が、みずほ証券に導入 | 株式会社アドバンスト・メディアのプレスリリース 発行元:株式会社アドバンスト・メディア
やさしく事例解説
何に困って、AIを入れたのか
議事録のために専任の担当者を配置する、あるいは会議の主催者が終了後に録音を聞き直す。どちらの形をとっても、会議が1件開かれるたびに人の時間が確実に持っていかれ、本来向き合うべきコア業務が押し出されていきます。金融機関の議事録には高い正確性が求められるため、担当者は聞き漏らしがないかを気にしながら慎重に作業を進めることになり、精神的な負荷も積み重なっていました。
編集部の見立てでは、ここでの困りごとの本質は作業量の多さそのものではなく、正確さの責任が書き起こす個人に丸ごと乗っていたことにあります。時間がかかっていたのは音声が長いからというより、間違えられない以上、何度も戻って確かめるほかなかったからではないでしょうか。人を増やしても、一人ひとりが背負う緊張の総量は変わりません。
どうやって、うまくいったのか
採用の分かれ目になったのは、インターネットに接続しないスタンドアローン型という製品の構成そのものです。外部ネットワークへ音声を送るクラウド型を前提にすると、金融機関の厳しい利用基準をクリアするための確認作業が、検討のたびに積み上がっていきます。音声データが端末の外に出ない形を選んだことで、その審査を通す努力ではなく、審査の対象になる状態を作らないという解き方に持ち込めました。機能の優劣を比べる前に「自社の基準に乗せられるか」を選定の第一条件に据えた判断が、検討そのものを前に進めています。
現場に配りやすい条件をあらかじめそろえた点も、この取り組みを支えています。インストール台数に上限がなければ、使いたい部署が増えるたびに費用を再計算し、稟議を出し直すという足止めが起きません。操作が分かりやすくWeb会議にも対応するという性質は、専門の担当者が付き添わなくても各部署が自分たちで使い始められることを意味します。最初から全社一斉ではなく限られた部署から始められる形にした進め方は、こうした製品特性とよく噛み合っていたと考えられます。
音声認識という中核部分を、その領域を専門とするアドバンスト・メディアの製品に委ねた役割の分け方も見落とせません。自社側は、どの会議で何を残すべきかという業務要件の見極めと社内での展開に力を注ぎ、認識エンジンそのものの改良は提供側の継続的な更新に任せる。自前で音声認識を抱え込まない切り分けが、限られた体制でも運用を回せる形につながったのではないでしょうか。
具体的に、どんな成果が出たのか
改善・向上したこと
推進したこと
この事例で出た成果
議事録作成にかかる時間は約3割削減され、録音データをアップロードする手間も大きく減りました。一字一句を漏らさずテキスト化する仕組みによって議事録の正確性は大きく高まり、関係者からの修正依頼も減っています。当初は限られた部署での利用から始まりましたが、使い勝手の良さが社内の口コミで伝わり、現在は25部署以上へ利用が広がりました。現場からは「バージョンアップのたびに利便性が高まっている」という声も上がっており、活用の範囲はさらに広がる見通しです。
うちでも使える?
応用しやすいのは、会議の中身が外部に出せない情報を含み、それでも記録を正確に残す義務がある組織です。医療機関や法務部門、自治体のように、扱う情報の性質が理由でクラウド型のツール検討が止まりがちな現場ほど、端末内で処理が完結する構成は選択肢として現実味を持ちます。台数制限のない使い方ができるなら、まず一部署で試し、有効なら横に広げるという段取りも組みやすいはずです。
一方で、そのまま持ち込むのが難しい条件もあります。端末側で音声処理を行う以上、使う端末の性能や会議室のマイク環境が結果を左右しますし、外部のデータを使わないオフライン環境で自社の会議音声がどこまで正しく認識されるかは、事前に確かめておく必要があります。参加者が同時に話す会議や、社内でしか通じない略語が飛び交う打ち合わせでは、修正の手間がある程度残ることも見込んでおくべきでしょう。要点を数行残せば足りる会議であれば、一字一句のテキスト化の恩恵は小さくなります。
まずは直近の会議を1本録音し、いまの手作業で議事録を仕上げるまでに何分かかっているかを実測してみてはいかがでしょうか。削減効果を測る物差しは、その数字からしか作れません。
この事例は2023年5月時点の情報です。AI分野は変化が速いため、現在は同様の取り組みをより短い期間・少ない負担で実現できる場合があります。
プロジェクト解析
プロジェクト内容
AIツール・サービスの提供形態
導入部門・データ活用
導入部門:全社共通・汎用業務
活用したデータ:文書・ナレッジ
採用したAI技術・ツール
採用したAI技術:テキスト・言語AI
AIモデル・ツール
プロジェクト実施・導入企業
株式会社アドバンスト・メディア
AI音声認識「AmiVoice」を搭載した音声認識ソリューションを開発・提供する企業。録音からテキスト化、編集、要約までをワンストップで行う文字起こし支援アプリケーション「AmiVoice ScribeAssist」などを提供。東証グロース上場、資本金69億3031万円。
みずほ証券株式会社
出典・参考情報
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