実施 2025.09 ・ 更新 2026.08.17
三菱UFJ銀行のAI営業ロールプレイ、研修準備コストを70%以上削減した設計
※イメージ画像です

取り組み概要
やさしく事例解説
プロジェクト解析
実施・導入企業
こんな方へおすすめのAI解説です
- 研修の台本づくりに時間が奪われる
- 講師役の手配と日程調整が回らない
- 新人が独り立ちするまでが長い
どのようなAIの取り組み?
既存の営業資料からAIが研修コースを自動生成し、研修準備にかかるコストを70〜90%以上削減した銀行の人材育成の取り組み
業種
銀行(金融)
取り組み領域
営業人材の育成・研修
使ったAI
AI対話ソリューション「iRolePlay」(音声認識・会話解析AI)
主な成果
研修準備にかかるコストを70〜90%以上削減
三菱UFJ銀行が、営業担当者を中心とした人材育成に、AIとの対話型トレーニングを取り入れた事例です。使われているのは、インタラクティブソリューションズが開発し、SCSKとの協業によって提供されているAI対話ソリューション「iRolePlay(アイロールプレイ)」。国内外で特許を取得した音声認識と会話解析の技術を中核に据えたシステムで、既存の営業資料をアップロードすると、AIが学習内容と研修コースを自動的に組み立てます。受講者は生成された内容をもとに、時間や場所に縛られることなく、AIを相手にした対話練習を何度でも繰り返せます。実在の顧客応対事例も教材として取り込まれ、研修準備にかかるコストは70〜90%以上削減、外部講師への依頼も不要になりました。
出典:三菱UFJ銀行にAIロールプレイングソリューション「iRolePlay」を提供開始 | 株式会社インタラクティブソリューションズのプレスリリース 発行元:株式会社インタラクティブソリューションズ
やさしく事例解説
何に困って、AIを入れたのか
従来の営業研修は、ロールプレイングに使う台本を書き起こし、講師役を誰に頼むかを調整するところから始める必要がありました。時間も人手もかかるため、十分な実効性を確保しきれない状態が続いていた。加えて採用が難しくなるなかで、新入社員やキャリア入行者をどれだけ早く現場に立たせられるかが、待ったなしの課題になっていました。
編集部の見立てでは、ここでの本質は研修の中身の良し悪しではなく、研修を用意する工程のほうが育成の上限を決めてしまっていた点にあります。台本と講師という二つの準備が要る限り、練習の回数も教材を更新する頻度も、準備できる側の余力に縛られる。学びたい人がいても用意できないから開けない、というこの構造が、即戦力化を急がねばならない時期と正面からぶつかっていたのではないでしょうか。
どうやって、うまくいったのか
既存の営業資料をアップロードするだけで学習内容と研修コースが立ち上がる設計が、最も大きく効いた要因だと考えられます。教材づくりの起点を「ゼロから書き起こす」から「すでに手元にあるものを変換する」へ移したことで、研修を開くたびに発生していた準備工程そのものが小さくなりました。準備が軽くなれば、研修は身構えて臨む特別なイベントではなく、必要になったときに開けるものへと性質が変わります。教材の質を高めにいく前に、教材が生まれる速度を先に上げにいった点で、着手の順序が的確だった。
講師の同席を前提にしない自律対話型の形式も、実運用を支えています。受講者がAIを相手に、時間や場所を選ばず何度でも練習できる仕組みは、人の予定を押さえるという作業を練習の成立条件から外しました。それを支えているのが国内外で特許を取得した音声認識と会話解析の技術で、話した内容に対して客観的なフィードバックが返ってくることが、一人での練習を成り立たせる前提になっています。指導役が常時いなくても練習が完結する、という設計判断が、反復の回数を人手の制約から切り離したのでしょう。
実在の顧客応対事例を教材の素材として取り込んだ点も見逃せません。想定問答として書き起こされた架空のやりとりではなく、実際に現場で起きた応対を扱うことで、練習の内容と日々の商談との距離が縮まります。開発を担うインタラクティブソリューションズと、提供面で協業するSCSKという役割分担も、金融機関の現場で使い続けられる形に落とし込むうえで働いていると見られます。
具体的に、どんな成果が出たのか
改善・向上したこと
推進したこと
この事例で出た成果
新入社員やキャリア入行者がわずか数週間で顧客対応の基礎力を習得するなど、育成期間の短縮につながっています。実在の応対事例を教材化したことで、研修の効果が契約率や提案数といった営業成果に直結するようになりました。運用面では研修準備のコストが70〜90%以上削減され、外部講師への依頼も不要に。利用回数が増えるほど1回あたりの教育コストが下がる構造となり、投資対効果(ROI/投じた費用に対して得られる効果)も大きく改善しています。客観的なフィードバックと反復練習の仕組みは、自己学習の習慣として現場に根づいています。
うちでも使える?
商談の進め方にある程度の型があり、提案資料やトークの素材が文書として社内に残っている組織であれば、この設計は移しやすいはずです。逆に、資料が担当者個人のメモ止まりで共有されていない場合、自動生成の出発点となる素材が乏しく、利点はかなり目減りします。評価の軸を言葉にしにくい領域、たとえば長い付き合いのなかで少しずつ決まっていく商談や、その場の空気の読み方が成否を左右する対応が中心の業務でも、会話に対する客観的なフィードバックは噛み合いにくいかもしれません。
試すなら、直近でうまくいった商談の記録を一件だけ選び、会話のどこが分かれ目になったのかに印をつけてみるところから。その一件が教材の原型として使えるかどうかで、自社の素材がAIに渡せる状態にあるかが見えてきます。
この事例は2025年9月時点の情報です。AI分野は変化が速いため、現在は同様の取り組みをより短い期間・少ない負担で実現できる場合があります。
プロジェクト解析
プロジェクト内容
AIツール・サービスの提供形態
導入部門・データ活用
導入部門:全社共通・汎用業務
活用したデータ:文書・ナレッジ
採用したAI技術・ツール
採用したAI技術:テキスト・言語AI
AIモデル・ツール
プロジェクト実施・導入企業
株式会社インタラクティブソリューションズ
最先端のAI技術と教育ノウハウを組み合わせ、製薬・金融をはじめとする幅広い業界で人材育成・営業力強化を支援するソリューションを提供する企業。国内外で特許取得した音声認識・会話解析技術を中核とするAIロールプレイングサービス「iRolePlay」を開発・提供している。資本金1億円、未上場。
株式会社三菱UFJ銀行
出典・参考情報
三菱UFJ銀行にAIロールプレイングソリューション「iRolePlay」を提供開始 | 株式会社インタラクティブソリューションズのプレスリリース
発行元:株式会社インタラクティブソリューションズ
掲載企業の方へ:本記事は公開情報をもとに作成しています。内容の修正・削除、または貴社確認のうえでの公式掲載をご希望の場合はこちらからご連絡ください。
