ゴーレム
AIサービス・ツール
建設・不動産業に特化したサービスを提供し、CO2自動算定ツールなどのGORLEM製品を展開している。
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※イメージ画像です01 — Overview
総合建設業の前田建設株式会社は、購入資材にかかるCO2排出量(スコープ3のカテゴリー1と4)を、調達部資材グループの2名が手作業で算定していました。資材を「鉄」「コンクリート」「アルミ」といった素材ごとに人の目で振り分ける作業が、四半期ごとに約1ヶ月を占めていたのが実情です。同社は建設・不動産業向けのサービスを手がけるゴーレムのCO2自動算定ツール「Gorlem CO2」を採用し、仕分けの知識をAIに学習させました。担当者の作業は算定結果の確認が中心となり、工数は体感で約9割削減。専門知識がなくても集計できる状態に近づき、今後はサステナビリティ推進グループへ業務を移す予定です。
出典:maeda | ゴーレム(発行元:ゴーレム)
02 — Problem
前田建設では、資材のCO2排出量を算定するたびに、購入品を素材別に手で振り分ける作業が発生していました。担当は調達部資材グループの2名で、四半期ごとにほぼ1ヶ月が費やされ、ほかの業務の合間に進めざるを得ない状態でした。仕分けには専門知識が求められ、担当者によって結果にばらつきも出ていました。
編集部の見立てでは、困りごとの核心は作業量そのものより、「この資材は何の素材に当たるか」という判断の知識が、調達の一部の担当者に閉じていた点にあります。開示の責任を負う部署が自分で数字を出せず、調達部の手が空くのを待つしかない。この構造が、算定業務の持続性を危うくしていたと考えられます。
03 — Key points
最も効いたと考えられるのは、資材の素材仕分けという「判断」の部分をAIに渡し、人の役割を算定結果のチェックに切り替えた分担の設計です。手間の大半は計算ではなく、品目ごとに鉄かコンクリートかを見極める分類にありました。その分類をAIに学習させてナレッジとして持たせたことで、専門知識を持つ人がゼロから判断する工程がなくなり、人は結果の妥当性を見る側に回れます。属人化していた知識をツールの中に移した、と言い換えてもよいでしょう。
次に、建設・不動産業に特化したツールを選んだ点も見逃せません。建設資材は品目が多く、業界ならではの名称も多いため、汎用的な仕組みでは分類の前提づくりから手間がかかりがちです。導入後に学習期間を設けずに利用段階へ進めたのは、業界向けに作られたツールの前提と、現場の資材構成が噛み合っていたからではないでしょうか。
さらに、集計結果をCSVで書き出し、そのままエクセルで扱える点が、既存の業務の流れを崩さずに済んだ要因と考えられます。算定結果はその後の開示資料づくりなどで加工されるため、出口が手慣れた表計算につながっていることは、現場が使い続けるうえで地味ながら重要な条件です。
04 — Results
四半期ごとに丸1ヶ月を要していた算定作業は、担当者の体感として約9割の工数削減につながっています。作業内容も、隙間時間を探して仕分けを進める形から、算定済みの結果を確認する形へと変わりました。仕分けの知識がAIに蓄えられたことで担当者による結果のばらつきが抑えられ、どの部署でも集計できる状態が生まれています。今後は、TCFD提言に沿った情報開示を担うサステナビリティ推進グループへ算定業務を移管する予定で、数字を使う部署が自ら数字を作る体制への移行が見えてきた段階です。
05 — For your company
応用しやすいのは、購入品の明細がデータとして手元にあり、それを一定のルールで分類したうえで集計している業務です。CO2算定に限らず、品目の分類が専門知識に依存し、担当者ごとに結果が揺れている場面であれば、分類をAIに任せて人は確認に回るという分担は検討の余地があります。とくに、数字を使う部署と作る部署が分かれていて、受け渡しに時間がかかっている組織では効果を感じやすいはずです。
一方で、購入記録が紙や自由記述のメモに散らばり、品目名だけでは素材を判別できない場合は、AIに渡す前の情報整備がかなり重くなると考えられます。また、本事例の削減幅は担当者の体感として語られたもので、自社で効果を測るなら導入前の作業時間を記録しておく必要があります。まずは直近の四半期で、資材の仕分けに誰が何時間かけたかを手帳やカレンダーから拾ってみてはいかがでしょうか。
06 — Company
AIサービス・ツール
建設・不動産業に特化したサービスを提供し、CO2自動算定ツールなどのGORLEM製品を展開している。
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07 — Category
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