株式会社モルフォ
システム開発・実装
画像処理およびAI技術の研究開発型企業。スマートフォン・半導体・車載・産業IoT向けにソフトウェアを提供している。
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※イメージ画像です01 — Overview
橋脚の耐震補強工事を手がけるライト工業は、落橋防止装置の取り付けに伴うアンカー孔の位置計測と図面作成に、毎回人手と時間をかけていました。同社の依頼を受け、画像処理・AIを専門とするモルフォがアルゴリズムとアプリケーションを開発し、建設業界向けの「ランドログプラットフォーム」をEARTHBRAINが提供する形で、3社が「削孔位置画像計測システム Quick Drafter」を開発しています。現場では、ブラケットの外周線と四隅のタグが写るようにスマートフォンで撮影してアップロードするだけで、数分後に孔の位置が計測され、図面まで自動で作られます。ライト工業の施工現場で使ったところ、作業時間は70%削減されました。
出典:モルフォ、ライト工業およびEARTHBRAINと、AIと画像処理による高精度な削孔座標検知技術「削孔位置画像計測システム Quick Drafter」を開発 | 株式会社モルフォのプレスリリース(発行元:株式会社モルフォ)
02 — Problem
橋脚に鋼製ブラケットを固定するアンカー孔は、既設コンクリート内の鉄筋を切らないよう掘る必要があるため、設計どおりの位置に収まらないケースが多々あります。そのたびに現場職員がフィルムを貼って孔をマーキングし、図面を起こし直していました。人員と時間がかかるうえ、計測を誤れば工程の遅れや金銭的な損失、手戻りにつながるリスクも抱えていました。
編集部の見立てでは、困りごとの本質は「たまに起きる例外処理」ではなく、「設計と現物のずれが前提になっている工程」だった点にあります。ずれる前提である以上、実測は省けません。だからこそ、現物の位置を正確にデータへ写し取る作業そのものを軽くしない限り、負担もミスのリスクも減らない構造だったと考えられます。
03 — Key points
四隅にタグを貼って撮影するという運用上の約束事が、精度を支える土台になっていると考えられます。大きさが分かっているタグを写し込めば、画像のピクセルを実寸に換算でき、同時に画像の歪みも補正できます。足場が狭く吊りチェーンなどの障害物が多い現場では真正面から撮れないことが多いため、多少斜めから撮っても正面画像に直せる仕組みは、理想的な撮影条件を現場に求めず、現場の制約にシステム側が合わせる設計といえるでしょう。
スマートフォンごとのレンズの個体差を吸収するキャリブレーション機能も、見逃せない工夫です。ミリ単位の計測を汎用端末で行うには端末差が壁になりますが、対象を複数回撮るだけでレンズのパラメータを自動調整できるようにしたことで、専用の計測機材に頼らずに済む道が開けています。現場の誰もが持てる道具で完結させる発想が、手動計測と機材の両方を不要にした背景にあるのではないでしょうか。
課題を持つ施工会社が依頼主となり、アルゴリズムとアプリ開発をモルフォ、基盤となるプラットフォームをEARTHBRAINが担った役割分担も、実用化を後押ししたとみられます。現場の痛みを知る側が要件を出し、画像技術の専門家が解く体制だからこそ、タグの活用や斜め撮影の補正といった現場起点の機能に落とし込めたと考えられます。さらに受注現場へ展開しながら改善点を抽出し、アプリを更新していく流れも組み込まれています。
04 — Results
ライト工業の施工現場で実際に使用したところ、計測と図面作成にかかる作業時間は70%削減されました。手動の計測作業や計測機材も不要になっています。計測ミスの削減に加え、高所や足場の悪い場所にとどまる時間が短くなることで、安全性の向上にもつながるとされています。現在はライト工業が受注している橋梁耐震補強現場へ展開され、改善点を拾いながらバージョンアップが進められる予定で、同社による外部販売も検討されます。モルフォはアプリの保守サポートを継続します。時間短縮が、そのまま危険な場所での滞在時間の短縮にもなる点は、建設現場ならではの効き方といえそうです。
05 — For your company
応用しやすいのは、平面上の位置や寸法を現場で測り、図面や記録に起こす作業が繰り返し発生する業務です。基準となるマーカーを対象の周囲に貼れる、撮影範囲が一枚の写真に収まる、といった条件がそろえば、この事例の「目印で実寸と歪みを補正する」考え方は、設備の取り付け位置の記録や内装の寸法取りなど、他の現場にも置き換えやすいと考えられます。
一方で、対象が大きく湾曲している、奥行き方向の位置が重要になる、マーカーを貼る場所がそもそも確保できない、といった場合は、平面の写真から位置を割り出すこの方式はそのまま当てはまりにくいでしょう。ミリ単位の精度を担保するには端末ごとの補正も必要で、汎用のカメラアプリで撮るだけでは同じ結果は期待しにくい点にも注意が必要です。まずは、普段手作業で測っている対象を一つ選び、大きさの分かる紙を四隅に置いて撮影してみてはいかがでしょうか。その写真で必要な位置関係がすべて写るかどうかが、検討の出発点になります。
06 — Company
システム開発・実装
画像処理およびAI技術の研究開発型企業。スマートフォン・半導体・車載・産業IoT向けにソフトウェアを提供している。
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07 — Category
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