株式会社インテグラル
AIサービス・ツール
住宅の構造・省エネ計算や耐震診断、施主向け提案資料の作成を行うソフト「ホームズ君」シリーズを提供している。
この取り組みに関心があれば、
株式会社インテグラルの公式情報をご覧ください
※イメージ画像です01 — Overview
埼玉県上尾市で住宅の設計・施工を手がける従業員10名以内の有限会社佐藤工務店は、株式会社インテグラルが提供する住宅向けソフト「ホームズ君」シリーズを2005年から使い続けています。初期提案用の「すまいのかんたんプレゼン」で建物の3Dモデルを作り、日当りシミュレーションで配置を検討したうえで、2025年12月にリリースされたAI機能「AIフォトリアルナビ」を使い、その3D画像から写真のような完成予想図(パース)を生成しています。生成したパースは施主とのプラン検討や外壁素材の比較に使われ、利用にはChatGPTなどのAIサービス契約を各自で用意する形です。代表はこれとは別に、ChatGPTで文章や画像、スライドも作成しています。
出典:フォトリアルなパースで提案力向上|佐藤工務店様|ホームズ君(発行元:株式会社インテグラル)
02 — Problem
佐藤工務店がホームズ君を使い始めた2005年当時、耐震診断ソフトを比較した決め手は「最終的な帳票をそのまま施主に見せられるか」でした。他のソフトの出力は「施主に見せても分からないだろう」と判断されています。その後も、住宅密集地の日当り、耐震補強や断熱改修の効果、外壁の仕様といった、施主が判断に迷う論点を図や色でどう伝えるかが一貫した関心事になっています。
編集部の見立てでは、ここでの困りごとの本質は設計の精度ではありません。設計の正しさを裏づける資料と、施主が自分で選び取るための資料は別物であり、後者が不足すると提案の良し悪しが施主に届かないという構造的なずれです。AIパースの導入は、このずれを埋める最後のピースとして位置づけられていると考えられます。
03 — Key points
AIに設計をさせず、「見た目を整える工程」だけを担わせた分担が、実務で使える状態をつくった最大の要因と考えられます。AIフォトリアルナビは、すまいのかんたんプレゼンで作った3Dビュー画像を入力にしてパースを生成する仕組みのため、間取りや配置、窓の位置といった設計の骨格はすでに人が決めた状態にあります。文章だけで画像を作らせる使い方と違い、生成された絵が実際のプランから大きく外れにくい点が、施主に見せる資料として成り立つ前提になっているはずです。高価なレンダリングソフトを持たずに、手元のAIサービス契約だけで済む構成も、小規模な工務店が提案のたびに気軽に使える条件を整えています。
パースを「完成形を飾る絵」ではなく、選択肢を比べる材料として使っている点も見逃せません。杉板張りの外壁を検討した場面では、AIが経年による汚れまで描き出し、施主との会話がガルバリウムへの変更という現実的な結論に進んでいます。前段には、日当りシミュレーションで建物を敷地に対して45度振り真南に向けるといった、敷地条件を目で確かめる検討が置かれており、可視化はあくまで判断を支える役割として一貫して使われています。
新しい道具を既存の流れの延長に置いたことが、立ち上がりの速さにつながったと見られます。シリーズ全体で画面構成が共通化され、すまいのかんたんプレゼンを起点に構造や断熱の計算へデータを連携させる運用が20年近くかけて定着していたため、AI機能はその上に一段足されただけでした。社内で勉強会を開き、代表自身もChatGPTを日常的に使っていたことも、新機能を試すハードルを下げていたのではないでしょうか。
04 — Results
AIフォトリアルナビは、2025年12月に来店した施主との打ち合わせで早速使われ、生成されたパースを見た施主が驚き、プランを決める大きな決め手になっています。外壁検討では経年変化を描いた画像をもとに素材の議論が具体化しました。提供元の説明では、簡単な操作で数分のうちに高品質なパースが完成しています。AI以外では、構造計算や省エネ計算を自社で完結できるようになり、リフォーム見積の数量出しは半日程度、内容によっては2時間かからずに終わっています。今後は、隣家の窓からの見え方を確認する機能の活用や、説得力ある提案による受注率向上につなげたい意向が示されています。
05 — For your company
応用しやすいのは、すでに3Dモデルや配置図など「形の決まったデータ」を持っていて、顧客の意思決定が見た目や素材感に左右される業務です。住宅に限らず、外構やリフォーム、店舗内装の提案などでは、AIに形をゼロから描かせるのではなく、既存データの質感だけを写実化させる今回の分担がそのまま参考になるでしょう。
一方で、提案の土台となる3Dデータが社内にない場合は、AIの絵が実際の設計とかけ離れるおそれがあり、同じ効果は期待しにくいと考えられます。また、経年の汚れのような表現はあくまでAIによる描写であり、メンテナンス周期や耐久性の根拠にはなりません。会話のきっかけとして使い、仕様の判断は実データで裏づける運用が前提です。AIサービスの契約を別途用意する必要がある点も、事前に確認しておきたいところ。まずは、施主が素材選びで迷った過去の案件を一つ選び、2案のイメージを並べて見せたら議論がどう変わったかを想像してみてはいかがでしょうか。
06 — Company
AIサービス・ツール
住宅の構造・省エネ計算や耐震診断、施主向け提案資料の作成を行うソフト「ホームズ君」シリーズを提供している。
この取り組みに関心があれば、
株式会社インテグラルの公式情報をご覧ください
07 — Category
関連度の高い事例を選定しています。少しお待ちください。