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  5. 衛星×AIでカキ筏の検出精度85%以上をめざす、呉市海域の見える化研究|株式会社アイネットの導入事例

やさしく事例解説実施 2025.10 ・ 更新 2026.10.01

衛星×AIでカキ筏の検出精度85%以上をめざす、呉市海域の見える化研究

導入企業農業・林業・漁業
×
支援企業株式会社アイネット
取り組み領域
養殖筏の位置管理/海上の航行安全
使ったAI
SAR衛星画像のAI解析(画像AI)+IoTビーコン
主な成果
カキ筏の検出精度85%以上をめざす(研究開発段階)
衛星×AIでカキ筏の検出精度85%以上をめざす、呉市海域の見える化研究 のヘッダー画像※イメージ画像です

こんな方へおすすめのAI解説です

  • 海上設備の正確な位置がつかめない
  • 夜間や霧の日の事故リスクが心配
  • 現場の設備数を台帳で追いきれない
概要困りごと工夫成果うちでも?企業

01 — Overview

どのようなAIの取り組み?

全体像

衛星×AIでカキ筏の検出精度85%以上をめざす、呉市海域の見える化研究 の全体像の図解

取り組みの概要

広島県呉市と広島大学が進める「令和7年度 海洋・海事分野共同研究プロジェクト」に、株式会社アイネットが参画する研究テーマが採択されました。広島大学、株式会社シーテックヒロシマ、有限会社マリンクラフト風の子との4法人による協働で、呉市周辺海域に浮かぶカキ筏の位置と数を把握するシステムを開発します。広島大学はSAR衛星画像をAIで解析する検出アルゴリズム、シーテックヒロシマは省電力ビーコン「IKAK」の改良、マリンクラフト風の子は漁業者と連携した現地実証、アイネットはクラウドとIoTプラットフォームによるデータ統合・可視化基盤をそれぞれ担います。研究期間は2025年から2026年8月末までで、現時点は採択を受けて研究開発を進める段階です。

出典:衛星 × AI × IoTによる「カキ筏の見える化」実現へ|株式会社アイネット(発行元:株式会社アイネット)

02 — Problem

何に困って、AIを入れたのか

広島湾、とりわけ呉市周辺は全国有数のカキ養殖地ですが、夜間や濃霧の中で船舶が筏に衝突する事故が相次いでいます。現行の海図には筏の正確な位置がリアルタイムでは載っておらず、行政も筏の総数や配置を正確には把握できていません。

編集部の見立てでは、問題の根っこは事故そのものより、海上にある設備の「台帳」が誰の手元にも存在しないことにあります。漁業者は自分の筏を知っていても、船舶の運航者や行政からは全体像が見えない。情報が当事者ごとに分断されているため、危険を避けたくても避ける手がかりがない状態だったと考えられます。

03 — Key points

どうやって、うまくいったのか

この取り組みで目を引くのは、衛星による「上からの把握」と、筏に付けるビーコンによる「現場からの把握」を組み合わせる設計です。SAR衛星画像は夜間や悪天候でも海面を観測できる一方、密集した筏を一つずつ見分けるには精度の壁があり、そこをAIによる検出アルゴリズムで補おうとしています。ビーコン側は1年間メンテナンスなしで動くことを目標にしており、洋上に機器を置く運用負担を最初から設計条件に組み込んでいる点が実用志向を感じさせます。

もう一つの柱は、技術開発と現場運用を役割として明確に切り分けた体制です。衛星解析は大学、デバイスは地元のハードウェア企業、データの統合と可視化はITベンダー、漁業者との橋渡しは現地の事業者が担います。センサーやAIを作っても、筏の持ち主が参加しなければデータは集まりません。漁業者や地元の船舶利用者がスマートフォンアプリで位置情報を共有する「地域参加型」の運用モデルを検証対象に含めたのは、技術より先に使われ方を問う設計と読めます。

04 — Results

具体的に、どんな成果が出たのか

現時点は研究開発の段階であり、成果はまだ見込みとして示されています。AIの導入によってカキ筏の検出精度を85%以上に高め、密集した海域でも個々の筏を見分けられるようにすることが掲げられています。期待される効果としては、船舶と筏の衝突防止による人命保護、養殖資源の正確なモニタリング、流出した筏や海洋デブリの早期検知による修繕・撤去コストの抑制が挙げられています。呉市を中心とした官学民連携の「海洋DX」モデルとして、全国展開も視野に実証を進める計画です。

改善・向上したこと
品質・安全性向上データ分析・意思決定支援
取り組み内容
プロトタイプ開発(PoC)AI基盤・インフラ構築

05 — For your company

うちでも使える?

屋外に点在し、しかも所有者が複数に分かれている設備を管理している組織には、参考になる構図です。広域を定期的に俯瞰する手段と、個々の設備から位置を発信させる手段を重ね、片方の弱点をもう片方で補う発想は、海上に限らず広い敷地や山間部の設備管理にも通じるでしょう。

一方で、この事例は衛星画像を解析できる研究機関と、長期稼働する洋上デバイスを作れる企業が揃っていることが前提です。自治体の共同研究制度という枠組みがあって初めて、複数の事業者が役割を分け合えている面もあります。単独の企業が同じ規模で取り組むのは現実的ではなく、設備の持ち主にデータ共有へ参加してもらえるかどうかも大きな分かれ目になります。

手始めに、自社の屋外設備について「位置を正確に知っているのは誰か」を一覧にしてみてはどうでしょうか。情報が一人に閉じている設備ほど、見える化の効果は大きいはずです。

06 — Company

この事例の支援企業

株

株式会社アイネット

情報処理サービス、システム開発サービス、システム機器販売を手がける企業(東証プライム上場)。本プロジェクトではクラウドインフラとIoTプラットフォームの開発を担当。

この取り組みに関心があれば、
株式会社アイネットの公式情報をご覧ください

記事の情報

出典
衛星 × AI × IoTによる「カキ筏の見える化」実現へ|株式会社アイネット発行元:株式会社アイネット
作成
公開情報をもとに、WarpBiz編集部が調べてまとめた記事です。
実施時期
この取り組みの実施時期は2025年10月です(更新 2026.10.01)。
この記事に載っている企業の方へ
本記事は公開情報をもとに作成しています。内容の修正・削除をご希望の場合はこちらからご連絡ください。

07 — Category

カテゴリー詳細

どこで使ったか

部門
公共・行政全社共通・汎用業務
業務テーマ
公共・行政›防災・災害予測
全社共通・汎用業務›養殖筏の位置管理

どんなAIで

AIの種類
画像AI›SAR衛星画像解析
活用データ
画像・動画・3D›衛星・地図・空間データ
機械・設備・位置›GPS・位置情報・走行データ

何を使ったか

つないだシステム
エッジデバイス・IoT機器モバイルアプリ(iOS/Android)IoTプラットフォーム
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