AGRIST株式会社
AIとロボットを活用したスマート農業を提供する企業。AI搭載の自動収穫ロボットを開発し、レンタルやシェアリング型の共同利用の普及を進めている。
この取り組みに関心があれば、
AGRIST株式会社の公式情報をご覧ください
※イメージ画像です01 — Overview
宮崎県に本社を置くスマート農業ベンチャーのAGRIST株式会社が、自社開発のAI搭載自動収穫ロボットを北海道の3拠点にレンタル提供した事例です。北海道有数のキュウリ産地であるJAきたそらちでは、最盛期の収穫や栽培管理を担う人手の不足が産地を維持するうえでの課題になっていました。2025年秋に同JA管内で実証実験を行い、養液栽培・つる下し栽培へのロボットの適応性を確認。2026年3月には深川市、株式会社HPRS、JAきたそらちとAGRISTの4者で包括連携協定を結び、2026年夏から、JAきたそらち(キュウリ、7月から10月末まで)、ホクレン農業協同組合連合会(キュウリ、7月から8月末まで)、JA新冠(ピーマン、勉強会用の1日のみ)でレンタルを実施しました。ロボットはレール上を自走し、AIが収穫に適したサイズかどうかを判断して実を摘み取ります。
出典:【北海道3JA・団体で展開】AGRIST、AI搭載自動収穫ロボットを深川市・新冠町・ホクレンでレンタル実施 | スマート農業DXのAGRIST株式会社(発行元:AGRIST株式会社)
02 — Problem
北海道では農業経営体数が5年で16.4%、基幹的農業従事者が19%減っています。一方で担い手は全国平均より比較的若く、1経営体あたりの経営耕地面積は34haと都府県の約14倍。JAきたそらちのキュウリ産地でも、最盛期に毎日続く手作業の収穫と栽培管理を回す人手が足りず、産地の維持そのものが危ぶまれていました。
データを並べてみると、この困りごとは「高齢化で人が減った」という単純な話ではなさそうです。比較的若い担い手が少人数で広い面積を抱えているため、一人ひとりの作業量が限界に近づいている構造だと編集部は見ています。人を増やして解決しにくい以上、毎日同じ動作を繰り返す収穫作業を人から切り離せるかどうかが、産地存続の分かれ目になっていたのではないでしょうか。
03 — Key points
「所有」ではなく「期間を区切って借りる」という導入の形が、この展開を成り立たせた最大の要素だと考えられます。JAきたそらちでは収穫最盛期を含む約4か月、ホクレンでは約2か月と、作物の繁忙期に合わせてロボットを置いています。高額な設備を個々の農家が買い切る前提では、効果が見えないうちの投資判断はどうしても重くなります。必要な時期だけ使う設計は、その判断を「まず試す」水準まで下げる役割を果たしているはずです。
実証実験で栽培方式への適応性を確かめてから本格展開に進んだ順序も見逃せません。2025年秋の実証で確認したのは、北海道の現場で採用されている養液栽培・つる下し栽培にロボットが合うかどうかという点でした。収穫ロボットは畝間のレールを走り、つるの誘引の仕方や実のなり方に動作が左右されるため、栽培方式との相性が合わなければ性能以前に使えません。この前提条件を先に潰したことが、協定締結からレンタル開始までを短期間でつなげた要因だと編集部は読んでいます。
AIの役割を「収穫に適したサイズかの判断」に絞り、周辺を安全設計で固めた点も実運用向きです。独自開発の収穫ハンドには誤収穫防止センサーとカメラが載り、葉やつるを切らないためのエラー防止の仕組みが組み込まれています。判断と動作の双方で作物を傷めないことを優先した設計が、生産者の畑に機械を入れる際の心理的な抵抗を和らげていると考えられます。
04 — Results
ソースで示されているのは、北海道の3拠点でレンタルを実施したという展開の事実までで、収穫量や削減できた作業時間といった定量的な成果はまだ公表されていません。その前段として、2025年秋の実証実験で養液・つる下し栽培への適応性が確認されています。今後は、北海道の気候や経営規模、栽培環境に合わせた活用方法の提案と、複数の農家や法人が必要な時だけ共同で使うシェアリング型レンタルの普及を進める方針が示されています。協定に基づく担い手育成として、深川市内の小学校で児童が教室から遠隔地の収穫ロボットを操作する体験イベントも予定されています。
05 — For your company
応用しやすいのは、収穫のように「同じ動作を毎日大量に繰り返す作業」が繁忙期に集中し、その時期だけ人手が足りなくなる現場です。今回のロボットはキュウリとピーマンに対応しており、レール上を自走する前提のため、通路にレールを敷ける施設栽培であることも条件になります。繁忙期が限られているなら、今回のように期間を区切って借りる形は投資の重さを抑える選択肢になり得ます。
反対に、対象外の作物や、露地栽培のように走行路を確保しにくい圃場では、そのまま当てはめるのは難しいでしょう。また、この事例ではまだ定量的な効果が公表されていないため、費用に見合うかは自分の畑の条件で確かめる必要があります。まずは収穫最盛期の1日に、誰が何時間、どの畝で収穫しているかを記録してみてはどうでしょうか。ロボットに任せられる範囲を見積もる土台になります。
06 — Company
AIとロボットを活用したスマート農業を提供する企業。AI搭載の自動収穫ロボットを開発し、レンタルやシェアリング型の共同利用の普及を進めている。
この取り組みに関心があれば、
AGRIST株式会社の公式情報をご覧ください
07 — Category
関連度の高い事例を選定しています。少しお待ちください。