実施 2026.09 ・ 更新 2026.10.06
牛センサーの機械学習基盤でクラウド費約10%減、酪農IoT企業のインフラ見直し
※イメージ画像です

取り組み概要
やさしく事例解説
プロジェクト解析
実施・導入企業
こんな方へおすすめのAI解説です
- クラウドの請求額が年々かさむ
- 急いで立てたサーバーが放置気味
- インフラ費の見直し方が分からない
どのようなAIの取り組み?
機械学習を動かすクラウド基盤の契約窓口を専業パートナーへ切り替え、設定と不要データの見直しで年間コストを約10%削減した取り組み
業種
酪農・畜産向けIoT(農業・林業・漁業)
取り組み領域
機械学習基盤のクラウドインフラ運用・コスト最適化
使ったAI
機械学習(牛センサーデータの解析)/Google Cloud・BigQuery
主な成果
Google Cloudの年間コストを約10%削減
北海道帯広市発の農業IoT企業ファームノートは、牛に装着するセンサーデバイス「Farmnote Color」のデータを解析するアルゴリズムの実行環境として、約10年前からGoogle Cloudを使っています。以前は端末側で行っていた検知処理をクラウドに集約し、発情や疾病につながる活動量の変化を常時解析する構成で、社内のデータ分析にはBigQueryを用いています。当初は別の事業者経由で利用していたGoogle Cloudの契約を、Google Cloud専業のG-genの請求代行サービスへ切り替えました。G-genは請求代行に加え、ログの保持設定やストレージに残る不要データの整理といった改善点を示し、年間コストはおよそ10%下がっています。
出典:株式会社ファームノート様 - 導入事例 - 株式会社G-gen(ジージェン) 発行元:株式会社G-gen
やさしく事例解説
何に困って、AIを入れたのか
ファームノートにとって、センサーデータを解析するクラウド基盤は事業に欠かせない一方、支出に占める比率が高いことが悩みでした。開発側の振り返りでも、創業期はスピードを優先してインフラをひとまず立ち上げ、細かな設定は後回しにしてきた経緯が語られています。
編集部の見立てでは、問題の核心は「クラウドが高い」ことそのものより、立ち上げ時の設定がそのまま積み重なり、誰も棚卸しをしないまま費用が固定化していた点にあったと考えられます。機械学習の基盤は常時データを受け取り続けるため、ログや保存データは放っておけば増える一方です。成長を急ぐ組織ほど、この「後回しの負債」が見えにくくなります。
どうやって、うまくいったのか
契約窓口の切り替えを、単なる調達先の変更ではなく「無駄を見直す機会」として位置づけたことが、最も効いた判断だと考えられます。開発側自身が、G-genとの契約を不要なものを見直す取り組みの一つと捉えていました。請求の流れを変えるタイミングで第三者の目を入れれば、社内では当たり前になっていた設定にも疑問を向けやすくなります。
削減の打ち手が、ログの保持設定とストレージに残った不要データの整理という、足元の運用面に向けられていたことも見逃せません。アルゴリズムや構成を作り直すのではなく、センサーデータを常時受け取る基盤で自然に膨らむ部分に手を入れたため、サービスの中身を揺らさずに費用だけを削れたのではないでしょうか。機械学習の基盤をクラウドに集約した設計だからこそ、見直す対象が一か所にまとまっていた面もありそうです。
もう一つは、Google Cloudを専業とするパートナーを選んだ点です。特定クラウドの設定項目や料金体系に通じた相手であれば、どこに削る余地があるかの当たりを早くつけられます。この関係は、のちに牧場運営の新会社でGoogle Workspaceのアカウントを発行する際にも同じ窓口を使う形へ広がっています。
具体的に、どんな成果が出たのか
改善・向上したこと
この事例で出た成果
請求代行への切り替えと、ログ保持設定・不要データ整理といった改善を経て、Google Cloudの年間コストはおよそ10%削減されました。大規模な作り直しを伴わずに固定費の1割を下げられた点に、この見直しの意味があると考えられます。今後については、自社グループの牧場でBigQueryに営業・生産データを集め、Google Workspace上で議事録を作成・統合して経営層と共有する仕組みづくりが進められています。
うちでも使える?
応用しやすいのは、クラウド上でデータ分析や機械学習を常時動かしており、立ち上げ期から設定を大きく見直していない企業です。とくに、センサーやアプリから日々データが流れ込み、ログや保存データが自動で積み上がる構成であれば、今回と同じ種類の削減余地が眠っている可能性があります。契約更新や窓口変更の時期に合わせて見直しを組み込むと、社内の手間も抑えられるでしょう。
一方で、すでにデータの保持期間を厳密に管理している場合や、監査・法令上の理由で長期保存が必要なデータが大半を占める場合は、同じ手法で下げられる幅は小さくなりそうです。また、利用規模がごく小さい場合は、窓口を切り替える手間に見合う効果が出るかを慎重に見極める必要があります。
まずは直近の請求明細を開き、ログやストレージの費目がどれほどの割合を占めているかを確かめてみてはいかがでしょうか。
この事例は2026年9月時点の情報です。AI分野は変化が速いため、現在は同様の取り組みをより短い期間・少ない負担で実現できる場合があります。
プロジェクト解析
プロジェクト内容
AI導入・支援形態
AIツール・サービスの提供形態
導入部門・データ活用
導入部門:情シス・社内DX
活用したデータ:数値・Excel・ログ
採用したAI技術・ツール
採用したAI技術:AIモデル・構築手法
連携ツール
連携したシステム・外部サービス
プロジェクト実施・導入企業
株式会社G-gen
Google Cloudを専業とするパートナー企業。Google Cloud 請求代行サービスやGoogle Workspaceの導入支援を提供。
株式会社ファームノート
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