実施 2025.11 ・ 更新 2026.10.05
FAX注文書の入力100時間がほぼゼロに、水産加工会社のAI OCR活用
※イメージ画像です

取り組み概要
やさしく事例解説
プロジェクト解析
実施・導入企業
こんな方へおすすめのAI解説です
- FAXや郵送の注文書の手入力が大変
- 繁忙期に入力とダブルチェックで手一杯
- 営業が事務作業でお客様対応に回れない
どのようなAIの取り組み?
読み取りから確認・加工までを任せるAI OCRサービスで、繁忙期の注文書入力をほぼゼロにしたAI取り組み
業種
水産加工業(製造業)
取り組み領域
受注業務/注文書のデータ入力
使ったAI
COGENT AI SmartRead PLUS+(AI OCR)
主な成果
繁忙期に延べ100時間かかっていた入力作業をほぼゼロに
愛媛県伊方町に本社を置く水産加工企業の朝日共販株式会社では、カニを専門に扱う神戸営業所に、年末商戦の11〜12月だけで約3,000枚の注文書がFAXや郵送で届きます。これまでは営業スタッフ4〜5名が手で入力し、入力担当と確認担当の二人でダブルチェックする体制でした。同社は2025年11月、AI OCRのサービス「COGENT AI SmartRead PLUS+」を本格導入しています。FAXを自動でPDF化してフォルダに集め、サービスへアップロードすると、電話番号の桁数や支払い方法ごとの手数料といった社内ルールに沿って加工・精査されたデータが、基幹システムにそのまま取り込める形で戻ってくる流れを整えました。
出典:繁忙期の注文入力工数をほぼ0に!お客様一人ひとりへの時間を、さらに豊かに。 | SmartRead | 次世代AI OCRで文書のデータ化をもっと簡単に。 発行元:SmartRead
やさしく事例解説
何に困って、AIを入れたのか
WEB注文が広がる一方、長年の会員客からはいまもFAXや郵送で注文が届きます。その量が年末の2か月に約3,000枚まで膨らみ、本来はお客様対応を担う営業スタッフが入力に追われる状態でした。
編集部の見立てでは、重かったのは「打ち込む作業」そのものより、正確さを担保するための二重チェックのほうではないでしょうか。電話番号や手数料の誤りは配送や請求に直結するため、人を二人張り付ける以外に品質を守る手段がなかった。AI OCRで文字を読むだけでは、この確認の重さまでは消えないという構造が課題の芯にあったと考えられます。
どうやって、うまくいったのか
確認・修正の工程まで外部のサービスに任せ、自社では完成データを受け取るだけにした線引きが、最大の要因と考えられます。一般的なAI OCRでは、読み取り結果を自社で見直す作業が残り、結局チェック担当が必要になりがちです。この事例では、サービス側のオペレーターによる精査を含めて「基幹システムに入れられる状態」を納品物と定義しました。導入の決め手として「自社で運用する必要がない」点が挙がっていることからも、狙いが読み取り精度より手離れの良さにあったことがうかがえます。
もう一つの柱は、導入前に社内の事務ルールを細かく言語化し、データ加工の段階へ組み込んだことです。電話番号の桁数チェックや、支払い方法に応じた手数料の自動計算は、これまでダブルチェック担当者が頭の中で行っていた判断だったはずです。それをサービス側の担当者と密に詰めてルールとして設定したことで、確認作業そのものを上流へ移せたのではないでしょうか。
入口の整備も見逃せません。FAXを自動でPDF化して専用フォルダに集約する流れにしたことで、紙の束を仕分ける手間がなくなり、アップロードまでが定型化されています。お客様側の注文方法は変えずに、社内の受け口だけを整えた点も現実的な設計です。
具体的に、どんな成果が出たのか
改善・向上したこと
この事例で出た成果
繁忙期に入力とダブルチェックで延べ100時間かかっていた作業が、ほぼゼロになっています。空いた時間は、営業スタッフによるお客様へのきめ細やかなフォローや提案活動に振り向けられています。今後は受注からシステム反映までの完全自動化を目指し、サービスとのリアルタイムな連携を強めてリードタイムを縮めたいという展望も示されています。
うちでも使える?
応用しやすいのは、注文書や申込書の様式がある程度そろっていて、確認すべきルールを「桁数」「金額計算」のように書き出せる業務です。季節によって件数が急増し、その時期だけ人手を張り付けているような受注窓口なら、確認まで任せる形のサービスは検討の余地があるでしょう。
一方、注文書に自由記述の要望や手書きの細かい指定が多く、読み取った後に営業担当が顧客ごとの事情を踏まえて判断する必要がある場合は、完成データとして受け取るだけの運用は難しくなります。外部のオペレーターが注文内容を扱うことになるため、個人情報の取り扱い条件を社内で許容できるかも確認が必要です。
まずは直近の繁忙期に、入力担当と確認担当がそれぞれ何時間使っていたかを分けて測ってみてはどうでしょうか。確認側の時間が大きいなら、読み取りより検証の外部化に目を向ける価値があります。
この事例は2025年11月時点の情報です。AI分野は変化が速いため、現在は同様の取り組みをより短い期間・少ない負担で実現できる場合があります。
プロジェクト解析
プロジェクト内容
AI導入・支援形態
AIツール・サービスの提供形態
導入部門・データ活用
導入部門:全社共通・汎用業務
活用したデータ:帳票・紙の資料
採用したAI技術・ツール
採用したAI技術:テキスト・言語AI
AIモデル・ツール
連携ツール
連携したシステム・外部サービス
プロジェクト実施・導入企業
朝日共販株式会社
支援ベンダーについて
本事例の開発・支援を担当した企業名は公開されていません。
※WarpBiz編集部による公開情報リサーチに基づくこの取り組みに関心があれば 支援企業の公式情報をご覧ください
出典・参考情報
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