更新 2026.09.27
高速バス予約の夜間問い合わせを、LINEの生成AIチャットボットで24時間自動応答
※イメージ画像です

取り組み概要
やさしく事例解説
プロジェクト解析
実施・導入企業
こんな方へおすすめのAI解説です
- 夜間や休日に問い合わせが集中する
- 人手が足りず対応が追いつかない
- 今のチャットボットが定型質問しか答えられない
どのようなAIの取り組み?
生成AIチャットボットをLINE公式アカウントと自社サイトに置き、夜間・休日に偏る問い合わせへ24時間応答する体制をつくった取り組み
業種
貸切バス・旅行サービス(宿泊・観光)
取り組み領域
顧客対応/問い合わせ窓口
使ったAI
生成AIチャットボット「SELFBOT」(RAG)
主な成果
多種多様な問い合わせへの24時間対応が可能に
神姫バスグループで貸切バスや旅行サービスを手がける神姫観光は、インバウンド向けツアーやかに・スキーツアーの企画販売、高速路線バスや周遊バスの運行をLIMON事業として展開しています。この事業に寄せられる問い合わせは、予約サイト経由の申し込みが中心であることから20時以降や土日祝に集中し、人員確保が難しい時間帯に負荷が偏っていました。そこで同社は、SELF株式会社が提供する生成AIチャットボット「SELFBOT」を、LIMONの公式サイト上のサービスページと、事業として最大の顧客接点であるLINE公式アカウントの2か所に導入。RAGを用いた自動応答で、夜間・休日の一次対応を賄う形へ切り替えています。
出典:神姫観光、利用者からの問い合わせ対応をSELFBOTで効率化 - SELF (セルフ)株式会社|生成AI、ChatGPT、AIチャットボット、RAGの開発 発行元:SELF株式会社
やさしく事例解説
何に困って、AIを入れたのか
高速バスの予約はインターネット経由が中心で、問い合わせが届くのは20時以降や土日祝に偏っていました。その時間帯はスタッフの確保が難しいうえ件数も多く、対応にあたる人員の疲弊が課題として挙げられています。神姫観光はすでにコールセンターを廃止し、LINEで気軽に問い合わせできる窓口へ切り替えたうえで、一部の定型的な質問に自動回答する仕組みも用意していましたが、複雑な質問はなお人が引き取る必要がありました。
編集部の見立てでは、この困りごとの本質は問い合わせの絶対量ではなく、質問が届く時間と人が働ける時間のズレにあります。さらに、あらかじめ想定した質問にしか答えられない仕組みのもとでは、想定から外れた質問がすべて人へ戻ってくる。窓口をLINEに寄せて入り口を広げたぶん、その「想定外」をどこで受け止めるかが次の論点になっていたのではないでしょうか。
どうやって、うまくいったのか
設置先としてLIMON事業で最大の顧客接点であるLINE公式アカウントを主軸に選んだ点に、この取り組みの考え方が表れています。公式サイトのサービスページにも置かれていますが、新しい窓口を立ち上げるのではなく、すでに顧客が使い慣れた連絡手段の上にAIを載せた。コールセンターを廃してLINEへ寄せてきた流れの延長にAIを据える判断は、使われないまま終わるという最初の関門を越えやすくします。
シナリオやQ&A(想定問答)を事前に作り込まずに動かせる方式も、運用を現実的なものにしています。SELFBOTはドキュメントやURLを学習させて回答を組み立てるRAG(外部の資料を検索してAIの回答に使う仕組み)を採用しており、従来型のチャットボットで重荷になりがちな想定質問の網羅作業を前提にしていません。扱う商品がツアーや季節運行で移り変わる事業ほど、質問パターンを作り込む方式は更新が追いつかなくなります。
回答できる範囲を広げる作業を自社スタッフが担っている点も見逃せません。稼働後はスタッフが自社サービスの情報をAIに学習させ、対応範囲と精度を高める運用が続いています。導入時点の完成度で勝負するのではなく、答えきれなかった質問を学習材料に変えながら育てていく設計です。
具体的に、どんな成果が出たのか
改善・向上したこと
この事例で出た成果
多種多様な問い合わせに24時間対応できるようになり、利用者からは「回答が早い」という声が寄せられています。夜間・休日に人を張り付けずに一次対応が成り立つという変化は、対応件数の増減以上に、窓口の置き方そのものを変える意味を持ちます。今後は回答精度のさらなる向上に加え、「忘れ物」や外国語への対応をSELFと共同で進める方針が示されています。
うちでも使える?
応用しやすいのは、問い合わせが特定の時間帯に偏っていて、かつ答えの根拠が案内ページや利用規約、商品説明といった既存の文書の中にすでに存在する業務です。回答材料が文章としてそろっているなら、資料をそのまま読み込ませる方式は近道になります。
一方で、予約内容の変更や個別事情をふまえた判断のように、顧客ごとのデータを見て結論を出す種類の問い合わせは、チャットボットを置くだけでは完結しません。この事例でも人の対応がなくなったわけではなく、AIが扱える範囲を運用しながら広げている段階です。まず試すなら、自社のよくある質問ページや利用案内のファイルを読み込ませ、実際に届いた問い合わせの文面をいくつかそのまま投げてみること。答えの外し方を見れば、資料が足りないのか、質問の癖が強いのかを切り分けられます。
プロジェクト解析
プロジェクト内容
AI導入・支援形態
AIツール・サービスの提供形態
導入部門・データ活用
導入部門:顧客対応・サポート
活用したデータ:文書・ナレッジ
採用したAI技術・ツール
採用したAI技術:テキスト・言語AI
AIモデル・ツール
連携ツール
連携したシステム・外部サービス
プロジェクト実施・導入企業
SELF株式会社
生成AIチャットボット「SELFBOT」を提供し、生成AI・ChatGPT・AIチャットボット・RAGの開発を手がける企業。企業・自治体・教育機関へのSELFBOT提供実績がある。
神姫観光株式会社
出典・参考情報
掲載企業の方へ:本記事は公開情報をもとに作成しています。内容の修正・削除、または貴社確認のうえでの公式掲載をご希望の場合はこちらからご連絡ください。
