更新 2026.09.18
月間約400時間削減、山九が手書き帳票をAI-OCRでデータ化した取り組み
※イメージ画像です

取り組み概要
やさしく事例解説
プロジェクト解析
実施・導入企業
こんな方へおすすめのAI解説です
- 手書き書類の入力に時間を取られている
- 入力のため事務所へ戻り残業が続く
- 導入済みのOCRが手書きを読めない
どのようなAIの取り組み?
手書き文字の読み取りに強いAI-OCRとRPAを組み合わせ、現場帳票の入力作業を月間約400時間削減したAI取り組み
業種
総合物流(運輸・物流)
取り組み領域
現場帳票の入力・データ化
使ったAI
DX Suite(AI-OCR)
主な成果
入力業務を月間約400時間削減
物流、設計・建築、工場構内の管理を手がける山九株式会社は、多くの協力会社と連携する事業の性質上、点検記録や作業日報、請求書、出勤簿など様式の異なる帳票を大量に扱ってきました。これらは手入力でデータ化するか、紙のまま保管するかの二択でした。社内業務の改善を担うICT企画推進グループが中心となり、手書き文字の読み取り精度と可変帳票への対応を条件にAI-OCR「DX Suite」を選定。各拠点でスキャンしたPDFを指定フォルダに置くと、RPAが自動で読み取りにかけ、出力されたCSVをExcelに変換するまでの流れを整えました。導入時には各エリアで説明会を開き、先行した拠点の実績をモデルケースとして全国へ広げています。対象となる帳票は月間約6,000枚に及びます。
出典:月間約400時間の削減。アナログ情報をデータ化し業務分析に活用 | DX Suite | AI-OCR市場シェアNO.1のDX Suite 発行元:AI inside(DX Suite)
やさしく事例解説
何に困って、AIを入れたのか
入力担当者を悩ませていたのは、帳票の枚数だけではありませんでした。協力会社ごとにフォーマットが多岐にわたるうえ、作業現場で機材を点検しながら記入される点検記録は、走り書きで本人以外には読み解けないこともあります。月1,000枚発生する作業日報を含め、判読に手間取るほど入力時間は膨らんでいきました。さらに、書類によっては現場から事務所のPCへ戻って入力する必要があり、移動時間まで含めると業務時間内に収まらず、残業が生まれていたのです。
編集部の見立てでは、この困りごとの本質は「入力作業が重い」ことではなく、データ化できるかどうかが担当者個人の読解力と、PCのある場所に縛られていた点にあります。すでに他社のOCRを導入していながら手書き帳票には使えなかったという事実が、その構造を裏づけているのではないでしょうか。
どうやって、うまくいったのか
決め手をカタログ比較ではなく実地の読み比べに置いた選定の進め方が、この取り組みの出発点にあります。大手精密機器メーカーの製品と同じ帳票を読ませ、3〜4ヶ月かけて読取精度を突き合わせたうえで、95%前後という結果になったDX Suiteを選んでいます。手書き帳票が主戦場である以上、自社の実際の書類で測るしか判断のしようがない、という割り切りが働いたと見られます。この手順を先に踏んだことが、導入後に「結局この帳票には使えない」という空白を残さずに済んだ理由でしょう。
紙からデータまでの経路を、人が動く場所と機械に任せる場所に切り分けた運用設計も効いています。拠点の担当者はスキャンしたPDFを指定フォルダに格納するだけで、あとはRPAがアップロードからデータ化、CSVのExcel変換までを引き受けます。読み取り結果を一件ずつ画面で確かめるのではなく、Excel上でまとめて内容確認する形にした点も見逃せません。枚数が増えるほど確認作業が膨らむ構造を、あらかじめ外しておいた設計と読めます。
全国への広げ方は、号令ではなく実績の複製という手順を踏んでいます。導入時に各エリアを訪問して説明会を開き、新しい取り組みに前向きだった拠点の使い方をモデルケースとして横に展開しました。新たに読み取りたい帳票が出てきても担当者自身で設定できる手軽さと、拠点ごとにソフトを買い揃えずに済むクラウド提供という条件が、この進め方を成り立たせています。読取精度が落ちやすいドットプリンター出力や半角カタカナについては、提供元のカスタマーサクセスから設定の助言を受けて精度を引き上げた場面もありました。
具体的に、どんな成果が出たのか
改善・向上したこと
推進したこと
この事例で出た成果
点検記録、作業日報、請求書、出勤簿を合わせた入力業務で、月間約400時間の削減に至りました。対象となる帳票は月間約6,000枚です。現場からは業務時間が短くなって楽になったという声が上がり、時間的な負荷に加えて精神的な負荷も軽くなったことで、これまで手が回らなかった業務にも着手できるようになっています。走り書きで本人以外には読めなかった書類も誰でもデータ化できるようになり、蓄積されたデータを今後の業務分析に活かす道筋も見えてきました。
うちでも使える?
応用が利きやすいのは、様式がばらついた紙が毎月まとまった枚数で発生し、その入力が特定の担当者に張り付いている業務です。点検記録や日報のように、書いた本人しか読めない状態が発生している領域ほど、読み取り結果を機械が受け取れる形に変えた効果は大きくなります。RPAやExcelなど、データ化した後の受け皿がすでにある職場であれば、経路をつなぐだけで済む分だけ着手も早いはずです。
一方で、あまりにも崩れた文字は完璧なデータ化までは届かないため、読み取り結果を人がまとめて確認する工程を組み込めるかどうかが分かれ目になります。一枚ごとに厳密な正確性が求められ、誤りを後工程で拾えない書類では、同じ進め方は取りにくいでしょう。拠点が一つで帳票の種類も少ない場合は、クラウドで全社に広げる利点が出にくい点も考慮したいところです。
まずは直近1ヶ月に手入力した帳票のうち、判読に手間取った数種類を候補ツールにそのまま読ませて、読取結果を突き合わせてみてはいかがでしょうか。
プロジェクト解析
プロジェクト内容
AI導入・支援形態
AIツール・サービスの提供形態
導入部門・データ活用
導入部門:全社共通・汎用業務
活用したデータ:文書・ナレッジ
採用したAI技術・ツール
採用したAI技術:テキスト・言語AI
AIモデル・ツール
連携ツール
連携したシステム・外部サービス
プロジェクト実施・導入企業
AI inside
AI-OCRサービス「DX Suite」を提供し、導入企業へのカスタマーサクセス支援を行う企業。
山九株式会社
出典・参考情報
月間約400時間の削減。アナログ情報をデータ化し業務分析に活用 | DX Suite | AI-OCR市場シェアNO.1のDX Suite
発行元:AI inside(DX Suite)
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