更新 2026.09.18
AI議事録で1会議40分短縮、佐川グローバルロジスティクスの営業DX
企業規模:1,000人以上
※イメージ画像です

取り組み概要
やさしく事例解説
プロジェクト解析
実施・導入企業
こんな方へおすすめのAI解説です
- 議事録づくりが後回しになりがち
- メモ取りで議論に集中できない
- ベテランの商談ノウハウが個人任せ
どのようなAIの取り組み?
AI議事録ツールを全社に広げ、1会議あたり約40分の記録作成時間を削減したAI取り組み
業種
物流倉庫運営・3PL(運輸・物流)
取り組み領域
営業・全社の会議/議事録作成
使ったAI
AI議事録ツール「YOMEL」(音声認識・自動要約)
主な成果
1回の会議あたり約40分の議事録作成時間を削減
佐川急便などを擁するSGホールディングスグループの一員として、倉庫運営や物流課題のコンサルティングを手がける佐川グローバルロジスティクス。全国105拠点、従業員7,500名を超える規模のなかで、議事録の作成方法が会議の参加者ごとにばらばらという状態が続いていました。全社のIT戦略を担うIT企画部が営業DXの一環として複数のAI議事録サービスを比較し、操作の手軽さを最優先の基準に置いてAI議事録ツール「YOMEL」を選定。本社5部署と営業所5ヶ所でトライアルを実施したうえで本格導入に進み、商談や社内会議、協力会社との打ち合わせに加え、内部監査部門のヒアリング記録にも使われています。導入から1ヶ月で正社員の約4分の1にあたる250名が利用を開始し、1会議あたりの記録作成にかかる時間が縮まりました。
出典:全国100拠点超の物流大手が挑む営業DX。1会議40分の時間削減と、営業ノウハウの蓄積を実現 発行元:YOMEL
やさしく事例解説
何に困って、AIを入れたのか
以前の議事録は、会議に出た人がそれぞれのやり方で残すものでした。手書き、PCへの打ち込み、記憶を頼りにした後追いの書き起こしと方法はまちまちで、業務が立て込めば作成そのものが遅れ、内容が整理されないまま残るケースもありました。あとから会議の内容や課題を振り返れない状況が生まれ、さらに法改正に伴う協力会社との交渉を控えるなかで、ガバナンスの面からも正確な記録を残す必要が意識されていました。
困りごとの本質は、議事録の書き方が下手だったことではなく、記録が各人の裁量と余力に依存する構造そのものにあったと考えられます。105拠点・7,500名という規模では、この依存は単なる作業の遅れにとどまりません。拠点ごとに記録の粒度が変われば、本社が現場のやり取りを把握する手立てまで失われます。個人の努力量で品質が上下する仕組みを残したまま、記録の徹底だけを呼びかけても限界があった、というのが編集部の見立てです。
どうやって、うまくいったのか
目的を掲げつつ、最初の一手をあえて手前に置いた順序の立て方が効いています。ベテランの商談内容をナレッジとして蓄積して若手育成に活かす、105拠点のやり取りを本社が把握してサービス品質を管理する、という狙いが先にありながら、着手したのは分析でも活用でもなく「誰でも簡単に議事録を残せる環境を整える」ことでした。活用の設計から入れば、そもそも材料となる記録が揃っていないという壁に早々にぶつかります。材料が集まる状態を先につくるという判断が、後段の構想を空手形にせずに済ませたポイントではないでしょうか。
選定の軸を現場の負担に振り切った比較の仕方も、この取り組みの特徴です。文字起こしの精度、価格、対面会議で使えるかといった条件も確認しつつ、最優先に据えたのは操作のステップ数の少なさでした。Teams会議が始まると自動で立ち上がり、ボタン一つで録音から議事録までたどり着く導線、複雑な指示文を書かなくても要約が出てくる作り。これらはいずれも、使う前に立ちはだかる判断や手間を削る方向に働きます。ITツールに不慣れな社員が多数を占める全社展開では、機能の多さより、迷う余地の少なさが定着を左右する要素になります。
トライアルを小さく済ませなかった点も見逃せません。本社5部署と営業所5ヶ所という広がりを持たせ、時間をかけて大人数で試すという設計は、動作確認ではなく「自分たちの会議でこれが回るか」を参加者自身に確かめさせる場になっています。使えるという実感を現場側が先に持てたことが、本格導入の判断を支えました。
具体的に、どんな成果が出たのか
改善・向上したこと
推進したこと
この事例で出た成果
約1時間の会議1回あたり、議事録やメモにかけていた時間が40分ほど削減されました。導入1ヶ月で正社員の約4分の1にあたる250名が利用を開始し、各拠点の営業担当を中心に、管理部門やシステム、法務にも広がっています。会議に集中できるようになったという声が現場で最も多く、要点とタスクが自動で整理されることで決定事項や次の行動の確認がしやすくなり、タスク漏れも減りました。内部監査のヒアリング記録としても、認識の相違によるリスクを抑える手段として評価されています。今後は蓄積された議事録をどう活用するかが次の段階に置かれています。
うちでも使える?
応用しやすいのは、拠点や部署が分かれていて日常的に会議や商談が多く、記録の残し方が担当者任せになっている組織です。Web会議が業務の中心にあるなら、会議開始と同時に記録が始まる導線はそのまま効きます。一方で、倉庫や現場での立ち話、移動しながらの打ち合わせといった、音声が安定しない場面が商談の主戦場になっている場合は、同じ効果は見込みにくくなります。
もう一つ注意したいのは、記録が増えること自体は目的ではないという点です。この事例でも、ベテランの商談記録を若手育成に活かす仕組みづくりは今後の課題として残されています。誰がどの議事録をどう読むのかという設計がなければ、整った記録が蓄積されるだけで終わります。守秘性の高い会議を録音対象に含めるかどうかのルールも、展開の前に決めておきたいところ。
まず試すなら、次の商談を1件だけ録音し、出てきた要約をそのまま他部署に共有できる粒度かどうかを見てみる。そこで足りない情報が何かが分かれば、自社に合うかどうかの判断材料になります。
プロジェクト解析
プロジェクト内容
AI導入・支援形態
AIツール・サービスの提供形態
導入部門・データ活用
導入部門:全社共通・汎用業務
活用したデータ:文書・ナレッジ
採用したAI技術・ツール
採用したAI技術:テキスト・言語AI
AIモデル・ツール
連携ツール
連携したシステム・外部サービス
プロジェクト実施・導入企業
YOMEL
AI議事録ツール「YOMEL」の提供元。Teams会議の開始に合わせて自動で立ち上がり、録音からリアルタイム文字起こし、要約の自動生成までを行うサービスを展開している。
佐川グローバルロジスティクス株式会社
出典・参考情報
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