更新 2026.09.05
総合物流会社が配車管理クラウドを15拠点導入、法改正対応と属人化解消の両立
※イメージ画像です

取り組み概要
やさしく事例解説
プロジェクト解析
実施・導入企業
こんな方へおすすめのAI解説です
- 拠点ごとに配車のやり方が違う
- 電話やメールの確認連絡が多い
- 法改正で書類作成が増えそう
どのようなAIの取り組み?
配車受発注・管理クラウドを15拠点に広げ、法改正で増える管理業務への対応と配車業務の標準化を同時に進めた取り組み
業種
総合複合物流(運輸・物流)
取り組み領域
配車手配・運送会社とのやり取り
使ったAI
配車受発注・管理クラウド「MOVO Vista」(SaaS)
主な成果
15拠点で運用を統一し、確認連絡の手間を削減
港湾運送や通関、倉庫、海上輸送を手掛ける総合複合物流会社の辰巳商会が、Hacobuの配車受発注・管理サービス「MOVO Vista」を15拠点に導入した事例です。同社では法改正に伴う実運送体制管理簿の作成など管理業務の増加が見込まれ、加えて社内異動が多いなかで車両手配の方法や配車表のひな型が担当者ごとに異なる属人化も抱えていました。導入にあたっては複数のSaaSベンダーを比較し、フルスクラッチ開発という選択肢も検討したうえで、業務をパッケージシステムに合わせて標準化する方針を採用。約6名のプロジェクトチームと各拠点から選出したリーダー・サブリーダーを軸に、15拠点を2グループに分けて段階的に展開しました。
出典:辰巳商会、MOVO Vistaを15拠点に導入。法改正対応と 業務標準化を両立 | 株式会社Hacobu 発行元:株式会社Hacobu
やさしく事例解説
何に困って、AIを入れたのか
ロジスティクスソリューション本社事業本部では、利用運送事業を軸に貨物運送事業者への輸送依頼や倉庫・通関・海上輸送の手配を担っており、そこに法改正に伴う制度対応の管理業務が上乗せされる見通しがありました。もうひとつの悩みが、社内異動の多さを背景にした業務の属人化です。車両手配の進め方も配車表のひな型も担当者ごとに違う状態が常態化していました。
この二つは別々の困りごとに見えますが、編集部の見立てでは根は同じところにあります。実運送体制管理簿で求められるのは請負階層、つまり誰が誰に運送を委託したかという取引の記録であり、その情報は日々の手配のなかで確かに発生しています。ところが、やり取りが電話やメール、担当者ごとの配車表に散っていれば、会社として後から参照できる形では残りません。問題は書類の量が増えることそのものではなく、必要な情報の置き場所が定まっていなかった点にあったのではないでしょうか。
どうやって、うまくいったのか
この取り組みで最初に効いたのは、システムを業務に合わせるのではなく、業務をパッケージに合わせて標準化するという方針の置き方です。複数のSaaSベンダーを比較する過程でフルスクラッチ開発も検討されましたが、現場業務への適合性と利用定着という観点から、既製のサービスに業務側を寄せる道が選ばれました。属人化した手順が15拠点ぶん存在する状況で個別最適な仕組みを作り込めば、ばらつきをそのままシステムに写し取ることになりかねません。標準化を先に決めたことが、拠点ごとの差異を残さない土台になったと考えられます。
選定プロセスに実際の配車担当者を巻き込んだ点も、定着を左右した判断です。社内100人規模でUI・UXと業務適合性を評価するという進め方は、使う人が自分で確かめたという納得を先に作ります。港とコンテナを行き来する輸送(ドレージ)特有の手配業務を踏まえた提案がなされたことも、評価の材料になりました。日々の手配の勘所が理解されているかどうかは、現場が新しい仕組みを受け入れるかを分ける要素です。
展開の設計も、丁寧に組まれています。約6名のプロジェクトチームを置いたうえで15拠点それぞれからリーダーとサブリーダーを選び、定例会議で課題や実現したいことを整理しながら進める体制。さらに15拠点を2グループに分け、先行拠点で出た課題をベンダーのカスタマーサクセスとともに検討し、その解を後続拠点へ引き継ぐ順序が組まれました。一斉展開を避けて先行拠点を学習の場として使う段取りが、拠点数の多さを負担ではなく改善の材料に変えたと読み解けます。
具体的に、どんな成果が出たのか
改善・向上したこと
この事例で出た成果
請負階層などの情報をMOVO Vista上で回収できるようになり、実運送体制管理簿を容易に作成できる体制が整いました。これまで電話やメールで行っていた運送会社とのやり取りはシステム上で完結し、確認連絡の手間が減っています。過去の配車実績を複写できることで、定期的な手配や急な変更にも対応しやすくなりました。導入拠点で運用が統一されたため、担当者が変わってもMOVO Vistaを参照しながら、軒先条件や注意事項を踏まえた輸送手配が可能になっています。
うちでも使える?
応用しやすいのは、同じ業務を複数の拠点や担当者が別々のやり方で回していて、そのやり取りが電話・メール・個人管理の表に散っている場合です。制度対応で記録の提出が求められる業務なら、日々の手配をシステム上で行うこと自体が記録の蓄積になるため、対応工数と標準化を一度に扱える構図が生まれます。逆に、拠点ごとに取引条件や商習慣が大きく異なり、パッケージの型に業務を寄せると成立しなくなる領域では、この進め方はそのまま当てはまりません。標準化の方針は、どこまでを共通の型にし、どこを各拠点の裁量として残すかを決める作業とセットになります。
まず試すなら、自社で最も件数の多い手配業務を一つ選び、その一件が完了するまでに何回の電話とメールが往復しているかを数えてみる。その回数が、システムに集約したときに消える手間の大きさを、そのまま示してくれます。
プロジェクト解析
プロジェクト内容
AI導入・支援形態
AIツール・サービスの提供形態
導入部門・データ活用
導入部門:全社共通・汎用業務
活用したデータ:数値・Excel・ログ
採用したAI技術・ツール
AIモデル・ツール
プロジェクト実施・導入企業
株式会社Hacobu
クラウド物流管理ソリューション「MOVO(ムーボ)」シリーズ、物流DXコンサルティング「Hacobu Strategy」、システムインテグレーション・AI導入支援「Hacobu Solution Studio」を展開。トラック予約受付サービス「MOVO Berth」、動態管理サービス「MOVO Fleet」、配車受発注・管理サービス「MOVO Vista」、AI発注・輸送最適化サービス「MOVO PSI」などのクラウドサービスと、スマホアプリ「MOVO Driver」を提供し、物流DXパートナーとして企業間物流の最適化を支援している。
株式会社辰巳商会
出典・参考情報
辰巳商会、MOVO Vistaを15拠点に導入。法改正対応と 業務標準化を両立 | 株式会社Hacobu
発行元:株式会社Hacobu
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