実施 2026.01 ・ 更新 2026.09.03
名刺情報を顧客管理システムに自動連携、生成AIで約2日の内製構築
プロジェクト期間:半年未満
※イメージ画像です

取り組み概要
やさしく事例解説
プロジェクト解析
実施・導入企業
こんな方へおすすめのAI解説です
- 名刺データの手作業での統合に時間を取られている
- 契約終了時に名刺情報が持ち出されるのが不安
- 社内にIT専任者がおらずシステム連携が進まない
どのようなAIの取り組み?
名刺管理サービスと顧客管理システムをAPIで連携させ、名刺情報の自動更新と営業リストの精度向上に取り組んだ事例
業種
マーケティング支援(専門・技術サービス業)
取り組み領域
営業/顧客データ管理
使ったAI
生成AI(コード作成)、名刺管理サービス「SKYPCE」
主な成果
顧客管理システムとの連携を約2日で構築
消費者リサーチから戦略設計、施策実行までを手がけるリーンマーケティング株式会社は、少数の社員と業務委託パートナーで営業活動を回しています。名刺は各人が個人向けの無料サービスでデータ化しており、営業に使うにはCSVで書き出して手作業でまとめる必要がありました。同社は法人向け名刺管理サービス「SKYPCE」を導入し、選定にあたっては自社が使う顧客管理プラットフォーム「HubSpot」との連携を必須要件に据えています。連携用APIが提供されている点を確認し、検証を経て本導入。連携部分のコードは自社で生成AIを使って用意し、名刺が登録されると自動でHubSpotへ渡り、更新があれば1時間以内に反映される仕組みを整えました。
出典:リーンマーケティング株式会社様 導入事例|SKYPCE(スカイピース) 発行元:SKYPCE
やさしく事例解説
何に困って、AIを入れたのか
名刺は各メンバーが個人向けの無料サービスでデータ化しており、営業活動で使うにはCSVで出力して手作業で突き合わせる必要がありました。加えて、業務委託契約が終わるときに、個人のアカウントに入ったままの名刺情報が社外へ持ち出される心配も残っていました。
編集部の見立てでは、この困りごとの中心にあったのは手作業の多さそのものではなく、顧客との接点情報が「会社ではなく個人に紐づいていた」ことです。少数精鋭でフルリモート、しかも業務委託パートナーと組んで営業を進める体制では、人の出入りがそのまま情報の欠落や流出につながります。統合作業の煩雑さは、その構造が表に出た症状にすぎなかったのではないでしょうか。
どうやって、うまくいったのか
ツール選定の必須要件を「HubSpotと連携できるか」の一点に絞り込んだことが、この取り組みの起点になっています。名刺管理そのものの機能を横並びで比べるのではなく、すでに営業の中心にある顧客管理プラットフォームへ情報が流れ込むかどうかで候補をふるいにかけた形です。連携用APIを外部に公開しているSKYPCEが要件に合致し、いきなり全面展開せず検証で連携の可否を確かめてから本導入へ進む順序も踏まれています。
連携の作り込みを自社側に閉じたことも、実現可能性を大きく左右した判断だと考えられます。名刺の蓄積やAPIの提供は既製サービス側が担い、自社の顧客管理の事情に依存する「つなぎ込み」の部分だけを自前でコードにする、という役割分担です。情報システム部門の専任者がいない会社にとって、この切り分けはハードルの高い開発を「AIに書かせられる範囲の作業」まで小さくする効果を持ちます。生成AI(文章やコードを作るAI)の使いどころを、業務そのものではなく業務システムをつなぐ工程に置いた点が、この事例の特徴的なところ。
情報の突き合わせをどう成立させるかという地味な設計も見落とせません。同じ人物かどうかを判定するキーにメールアドレスを選び、名刺情報に更新があれば1時間以内に上書きされる形で運用しています。突合を行うサーバーを大手クラウドサービス上に置いたのは、顧客情報という機微なデータの置き場所を、自前の環境で守り切ろうとしなかった選択と読めます。連携を「一度作って終わり」ではなく、鮮度を保ち続ける仕組みとして設計したことが、営業現場で使える状態を支えているのでしょう。
具体的に、どんな成果が出たのか
改善・向上したこと
推進したこと
この事例で出た成果
連携用のコードは生成AIを使って約2日で構築が完了し、名刺の登録や更新がHubSpot上の見込み顧客情報へ反映されるようになりました。昇進や異動を正しく把握できるため、キーパーソンに近づきやすくなり、特に公開されることが少ない中小企業の人事情報をつかめる点が営業の確度に効いています。ターゲットリストの作成も、営業担当者の勘と経験から、東京商工リサーチの業種情報という客観的な指標に置き換わりました。副次的な効果として、電話帳にない番号からの着信でも相手の所属先と名前がスマートフォンに表示され、応対がスムーズになっています。
うちでも使える?
この進め方が生きるのは、顧客情報の置き場所がすでに一つ決まっていて、そこへ他のデータを流し込みたい場合です。連携用APIが公開されているサービスを選び、つなぎ込みのコードだけを自社で書くという分担なら、開発体制を持たない会社でも手が届く範囲に収まります。逆に、社内の顧客管理が表計算ソフトや個人のメールに散らばったままだと、名刺情報を自動で流し込む先がなく、この形は成り立ちません。
もう一つの分かれ目は、突き合わせのキーを一つに決められるかどうかです。この事例ではメールアドレスを軸に据えていますが、店頭や電話が中心でメールアドレスを取得しない業態、あるいは同一企業に窓口が多数ある取引では、同じ人物かどうかの判定が崩れて誤った上書きを招く恐れがあります。また、コードをAIに書かせられても、動かし続けるサーバーの管理責任は自社に残ります。まずは自社の顧客管理ツールと名刺管理ツールの双方について、外部連携用のAPIが提供されているか、そして両方に共通して入っている項目が何かを開いて確かめるところから。
この事例は2026年1月時点の情報です。AI分野は変化が速いため、現在は同様の取り組みをより短い期間・少ない負担で実現できる場合があります。
プロジェクト解析
プロジェクト内容
AI導入・支援形態
AIツール・サービスの提供形態
導入部門・データ活用
導入部門:営業
活用したデータ:帳票・紙の資料
採用したAI技術・ツール
採用したAI技術:テキスト・言語AI
AIモデル・ツール
連携ツール
連携したシステム・外部サービス
プロジェクト実施・導入企業
SKYPCE
法人向け名刺管理サービス「SKYPCE」を提供。外部システムとの連携用APIや、東京商工リサーチの業種情報を参照できる企業データベース機能を備え、枚数ライセンスで利用できる。
リーンマーケティング株式会社
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