更新 2026.09.02
若手主体の新人研修を外部IT研修サービスで体系化、当事者意識を育てた設計
※イメージ画像です

取り組み概要
やさしく事例解説
プロジェクト解析
実施・導入企業
こんな方へおすすめのAI解説です
- 新人研修の中身が古びたまま
- 研修づくりに人手が回らない
- 動画研修が実践につながらない
どのようなAIの取り組み?
外部のIT研修サービスを活用し、若手社員が主体となって新人を育てる体制を整えた取り組み
業種
システム開発・AIソリューション(IT・通信)
取り組み領域
内定者・新人研修/人材育成
使ったAI
AI技術の活用はなし(法人向けIT研修サービスを活用)
主な成果
受講者の当事者意識が高まり、若手主体の育成サイクルを構築
システム開発やAIソリューション、DXコンサルティングを手がける株式会社ヒューマンインタラクティブテクノロジー(東京都新宿区)は、2025年度の新人研修でテックアカデミーの研修サービスを取り入れました。同社には「自分のライバルは自分で育てる」という企業文化があり、育成は社員が担ってきましたが、企画を任される若手の業務負荷と、既存カリキュラムが古びていくことが壁になっていました。受講したのはシステムエンジニア入門やPythonなどのコースで、内定者研修から入社後まで一貫した計画とし、自社の価値観を研修内容へ組み込む形に調整しています。運営はAIソリューショングループの担当者を中心とする7名ほどの若手チームが担当し、eラーニングの進捗確認と週次のオンラインミーティングで受講者を支えました。
出典:株式会社ヒューマンインタラクティブテクノロジー | 導入事例 | 東京ITスクール - 法人向けIT研修、エンジニア採用 発行元:東京ITスクール
やさしく事例解説
何に困って、AIを入れたのか
育成の担い手だった若手社員は、新しいものを生み出す部署に所属していて業務負荷が高く、そこへカリキュラムの刷新まで乗せると本業が滞る。過去に取り入れた動画視聴型の研修では、見て終わってしまう、講師によって指導内容にばらつきが出るといった状態で、知識は入っても実践に結びつかない。担当者側にも、経験不足と時間的制約から適切な教育ができるか不安がありました。
編集部の見立てでは、ここでの困りごとは研修の手数が足りないという量の問題ではなく、「誰が教えるか」と「何をどの順で教えるか」が同じ人の肩に乗っていたことにあったのではないでしょうか。育成を社員が担う文化を守ろうとするほど、体系性の担保まで同じ若手が背負うことになり、どちらも中途半端になりかねない。外部サービスの検討は、人手の穴埋めというより、この二つを分けるための手段だったと読めます。
どうやって、うまくいったのか
外部に預ける部分と自社が抱え続ける部分を、あらかじめ線引きした設計が効いています。基本情報技術者レベルの知識からアプリケーション開発までを扱う体系的なカリキュラムとチーム開発演習は外部に委ね、「自分のライバルは自分で育てる」という価値観の伝達と日々の伴走は自社の若手が担う。しかも外部カリキュラムをそのまま流し込むのではなく、企業文化をどう組み込むかを提供側と相談しながら形にしています。外部研修を入れると自社の色が薄まるという心配に対して、削るのではなく差し込む位置を決めるという解き方を取った点が、この事例の要と言えます。
指導の「振る舞い」まで選定の判断軸に含めたことも見逃せません。すぐに答えを教えず、設計上できないことがあれば「この設計だとこの機能は実現できませんが、それで問題ありませんか」と問い返して受講者自身に気づかせる。カリキュラムの網羅性だけを比べていれば、この観点は評価項目に上がってこなかったはずです。特定技術の専門家ではなく、要求に応じて技術を選べる人材を育てたいという方針を持っていたからこそ、教える型の一致が重要になったのだと考えられます。
進捗の把握を一つの手段に頼らなかった運用も、若手主体という体制を成り立たせています。管理システム上の学習進捗、受講者からの毎日の報告、講師との事前面談、運営担当との定例ミーティングという複数の経路を用意し、社内から見えている像と、研修に直接関わる講師から見えている像を突き合わせる。経験の浅い担当者が育成を回すときの弱点は、異変に気づくのが遅れることですが、外部の目を情報源として組み込むことで、その弱点を体制の側で補う形になっています。
具体的に、どんな成果が出たのか
推進したこと
この事例で出た成果
受講者には当事者意識が芽生え、主体的に取り組む姿勢が育ちました。チーム開発演習ではプロジェクトの流れや作業にかかる時間感覚をつかみ、コミュニケーションの重要性を体感したうえで次の業務に活かせる状態になっています。研修を通じて若手社員と新人の間に共通言語ができたことで、社内のやり取りや後続の研修も進めやすくなり、若手社員による新人の評価も全体的に良好でした。新人の成長速度が想定を上回り、新たな課題設定を検討するほどだったという振り返りも示されています。
うちでも使える?
外部の研修サービスに自社の価値観を織り込むこの進め方は、育成を社員が担ってきた組織ほど噛み合いやすいはずです。前提になるのは二つ。伝えたい考え方が言葉として社内に存在していること、そして受講者に週次で向き合う先輩社員の時間を確保できることです。この事例では研修運営に7名ほどが関わり、内定者期間は一人ひとりに担当がつきました。逆に、企画運営を任せられる若手層が薄い組織や、新人が数名で先輩を張り付けられない状況では、同じ形をそのまま持ち込むのは難しいでしょう。
また、答えをすぐ渡さない指導は受講者が立ち止まる時間を織り込むため、短期間で特定ツールの操作を習得させたい研修とは相性が良くありません。目的が技能の即習得なのか、考える力の獲得なのかで、選ぶべき研修の型は変わります。まずは、次に研修を委託する際の打ち合わせで、自社が大事にしている考え方を一つ挙げ、それを演習のどの場面に組み込めるかを提供側に投げかけてみる。そこから始めても遅くはありません。
プロジェクト解析
プロジェクト内容
AI導入・支援形態
導入部門・データ活用
導入部門:バックオフィス・管理部門(人事・経理・法務)
活用したデータ:数値・Excel・ログ
プロジェクト実施・導入企業
株式会社ヒューマンインタラクティブテクノロジー
出典・参考情報
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