実施 2025.11 ・ 更新 2026.08.27
1000品目の需要予測を勘と経験からAIへ、老舗調味料メーカーの段階導入
※イメージ画像です

取り組み概要
やさしく事例解説
プロジェクト解析
実施・導入企業
こんな方へおすすめのAI解説です
- ベテランの勘に頼った予測から抜け出せない
- 工場ごとに予測のやり方がバラバラ
- 作りすぎや廃棄のロスを減らしたい
どのようなAIの取り組み?
ノーコードのAIツールで1000品目の需要予測を担当者の勘と経験から仕組みへ移し、一部の工場から運用を始めたAI取り組み
業種
調味料製造(製造業)
取り組み領域
工場の需要予測・生産計画
使ったAI
UMWELT(ノーコードDXツール)
主な成果
一部工場で需要予測の運用を開始、精度検証では実用レベルの手応え
創業160年を超える調味料メーカーのフンドーキン醬油は、4つの工場で1000品目にのぼる商品を製造しており、各工場の担当者が勘と経験を頼りに需要の予測を組み立ててきました。工場ごとに扱う商品も予測・生産の進め方も異なるうえ、少人数で専門性の高い判断を担う体制が続き、人事異動のたびに同じやり方を引き継ぐことが難しいという課題を抱えていました。そこで同社は、TRYETINGが提供するノーコードDXツール「UMWELT」を採用し、品目を絞った精度の検証を経たうえで、まず一部の工場から需要予測の運用を開始しています。廃棄ロス・生産ロスの削減と予測業務フローの標準化を狙い、全工場への段階的な展開を見据えた取り組みです。
出典:【フンドーキン醬油様】UMWELT活用事例|創業164年の老舗メーカーが、AIで需要予測を効率化 | 実例紹介| TRYETING Inc.(トライエッティング) 発行元:TRYETING Inc.(トライエッティング)
やさしく事例解説
何に困って、AIを入れたのか
4つの工場、1000品目、そして予測を担う少数の熟練者。この組み合わせが、需要予測を特定の人にしか回せない業務にしていました。しかも人事異動は定期的に発生するため、引き継いだ担当者が同じ判断を再現できるとは限りません。
編集部の見立てでは、ここでの困りごとは「予測が当たらない」ことそのものではありません。工場ごとに商品も業務の進め方も違う以上、予測のやり方はそれぞれの現場で個別に磨かれ、外からは見えない形で担当者の内側に固定されます。人が替われば、その積み上げは一度リセットされる。つまり本質は精度の高低ではなく、予測という判断が組織の資産として残らなかった点にあったのではないでしょうか。廃棄ロス・生産ロスを減らしたいという目標も、判断の根拠が個人の頭の中にある限り、改善の打ち手を全社で共有しづらくなります。
どうやって、うまくいったのか
導入前に品目を絞って精度を確かめる段取りが、この取り組みの入口を形づくっています。1000品目すべてを一度に対象にすれば検証は重くなり、結果の良し悪しも読み取りにくくなりますが、範囲を狭めれば「実用に足りるか」という問いに短い期間で答えが出ます。想定以上の精度が得られたという手応えは、この絞り込みがあったからこそ手にできた判断材料です。長年続けてきた勘と経験のやり方を置き換えるという、心理的にも重い意思決定を、事実の側から支える順序と言えます。
利用人数や利用回数で費用が増えない料金体系を選定の軸に含めた点も、見逃せない判断でした。予測業務を標準化するという目的に沿って考えれば、最終的な使い手は4工場の複数部署に広がり、試行錯誤の回数も事前には読めません。使うほど費用がかさむ設計では、現場は無意識のうちに利用を控えます。導入時の負担だけでなく、広げたときに何が起きるかを先回りして見た選び方だと考えられます。
企業ごとに異なるデータの形をツール側で標準化する仕組みを採ったことは、工場ごとに業務が異なるという前提と噛み合っています。あわせて、すでに使っている企業の担当者から直接話を聞くという確かめ方も取られました。機能一覧ではなく運用に乗せたあとの実感を尋ね、悪い点があれば率直に聞き出そうとした点に、検証の姿勢がよく表れています。
具体的に、どんな成果が出たのか
改善・向上したこと
この事例で出た成果
現時点で示されているのは、品目を絞った精度検証で想定以上の結果が得られ、実用レベルとして十分に使えるという手応えを持てたこと、そして一部の工場で需要予測の運用を開始したところまでです。削減効果を数値で示す段階には至っていません。今後は全工場への段階的な展開に加え、需要予測・出荷予測の結果を生産計画へ落とし込んで仕組みとして動かすこと、さらに原料・資材の受発注や在庫管理を同じ仕組みに取り込み、分かれている担当役割を集約することが目標として掲げられています。
うちでも使える?
応用しやすいのは、扱う品目数が多く、予測や計画の判断が少数の担当者に集中している現場です。とくに複数の拠点が同じ種類の業務をそれぞれ別のやり方で回している場合、判断の根拠を道具の側へ移す効果は大きくなります。プログラミングを前提としない道具であれば、専任のデータ人材を置けない組織でも最初の一歩を踏み出せます。
一方で、この進め方をそのまま持ち込みにくい場面もあります。過去の出荷や生産の記録が一定期間分そろっていなければ、そもそも精度検証が成立しません。売れ行きが単発の大口受注や個別の営業活動で決まる商品、あるいは季節変動の小さい少品種の生産では、予測を仕組み化しても得られるものは限られます。全工場へ一気に広げず一部から始めたように、効果を確かめられる範囲を先に区切れるかどうかも分かれ目になります。
まずは自社で最も品目数の多い一群を取り出し、その予測を誰がどんな根拠で決めているのかを本人に尋ねてみる。その中身が言葉にできるかどうかが、次の一歩を測る目安になります。
この事例は2025年11月時点の情報です。AI分野は変化が速いため、現在は同様の取り組みをより短い期間・少ない負担で実現できる場合があります。
プロジェクト解析
プロジェクト内容
AI導入・支援形態
AIツール・サービスの提供形態
導入部門・データ活用
導入部門:全社共通・汎用業務
活用したデータ:数値・Excel・ログ
採用したAI技術・ツール
採用したAI技術:AIモデル・構築手法
AIモデル・ツール
プロジェクト実施・導入企業
TRYETING Inc.(トライエッティング)
プログラミング不要で分析や自動化を行えるノーコードDXツール「UMWELT」を提供する企業。多様なアルゴリズムを搭載し、企業ごとに異なるデータフォーマットを標準化して活用できる点を特徴としている。
フンドーキン醬油株式会社
出典・参考情報
【フンドーキン醬油様】UMWELT活用事例|創業164年の老舗メーカーが、AIで需要予測を効率化 | 実例紹介| TRYETING Inc.(トライエッティング)
発行元:TRYETING Inc.(トライエッティング)
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