富士ソフト株式会社
システム開発・実装
AI・IT・OTの融合により顧客の未来を創造するデジタルイノベーションカンパニー。システム開発やデータ分析・利活用などのサービスを提供する。
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※イメージ画像です01 — Overview
不妊治療と体外受精を軸に統合医療へ取り組む医療法人三慧会は、電子カルテ、検査システム、体外受精管理システムに分かれて蓄積されていた臨床データを、クラウド型のデータ基盤であるSnowflakeへ集約しました。構築を担当したのは富士ソフトで、以前に凍結胚の更新料をオンライン決済するシステムを納めた経緯から、今回のデータウェアハウス構築の相談が持ち込まれています。取り組みの過程では、施設ごとに異なっていたカルテ記載の文言をそろえるため、入力時のルールづくりも並行して進められました。目指したのは、医師だけでなく看護師をはじめとする職員が、臨床成績を自分の手で取り出し、研究や日常の診療に生かせる状態です。
出典:導入事例|医療法人 三慧会 様|データ分析・利活用ソリューション |富士ソフト株式会社(発行元:富士ソフト株式会社)
02 — Problem
三慧会が扱う記録は、妊娠の有無だけにとどまりません。採取した卵子の数、成熟や受精・発生の状況、流産や生産、周産期、そして生まれた赤ちゃんの情報までが対象となり、年間12万人規模の患者から日々積み上がっていきます。これらは電子カルテや検査システム、体外受精管理システムに分かれて蓄積されていたため、特定の患者群の成績を出すには複雑な計算が必要で、Excelのような一般的なソフトでは扱いきれない量になっていました。集積や処理をパソコンで一つ一つ手当てする運用にも、限界が見え始めていた状況です。
編集部の見立てでは、困りごとの本質はデータの不足ではなく、大量に蓄えているのに問いを投げかけられない状態にあったことだと考えられます。とりわけ、鍼灸や運動療法まで含む統合医療の効果は単一の検査値では説明がつかず、多面的な指標を突き合わせて初めて輪郭が見えてきます。エビデンスを作りにくいと言われてきた領域ほど、集計の手間そのものが検証を止めていたのではないでしょうか。
03 — Key points
複数の業務システムに散らばっていた臨床データを一か所に集め、まとめて問い合わせられる形に置き直した設計が、この取り組みの土台になっています。電子カルテも検査システムも体外受精管理システムも、それぞれの現場業務のために作られたものであり、横断して成績を数えることは本来の用途ではありません。分析のための置き場を業務システムの外側に別途用意したことで、日々の診療を止めずに解析だけを切り出せる構造が生まれたと見ています。
基盤を入れて終わりにせず、データの書かれ方そのものに手を入れた点も見逃せません。同じ法人であっても施設が違えばカルテ入力の文言やルールが異なり、月経周期ひとつ取っても「この施設ではこの表現から」「別の施設では違う表現から」と拾い分けが必要でした。医師は出身大学がさまざまで、記載の癖にも幅があります。抽出側の作り込みだけで押し切らず、入力の段階で形式を統一するルールを設けたことが、時間が経つほど精度が上がっていく仕組みとして効いてくると考えられます。
進め方の面では、医療とITという前提知識の異なる二者が、互いに相手の分かる言葉で説明し合う関係を保った点が挙げられます。略語の多い専門用語を噛み砕いて共有するやりとりは、要件を取り違えたまま構築が進むことを防ぎます。富士ソフトが基盤の構築とシステム面の対応を担い、法人側は現場のデータの意味づけと入力ルールの整備を引き受けるという役割の切り分けが、専門性の異なる領域をつなぐ現実的な形になったのではないでしょうか。
04 — Results
臨床成績を出すために数日を要していた計算は、数時間で終えられるようになりました。分析からは、活性酸素の制御を意識した30分の歩き方である「ミトコンウォーク」を実践すると胚盤胞率が明らかに高くなるというデータも得られ、患者への説明材料として日常の診療に還元されています。医師以外の職種もデータを集められる環境が整い、アンケート調査が中心になりがちだった看護師の研究にも、臨床データを使う道が開かれています。
05 — For your company
応用しやすいのは、業務システムに記録は溜まっているのに、部門や拠点をまたいで数える段になると手作業に戻ってしまう組織です。日々の入力が続いていること、そして「この条件の集団の結果を知りたい」という問いを現場が持っていることが、効果の出る条件になります。逆に、記録の量そのものが少ない場合や、集計したい問いが定まっていない場合は、基盤を用意しても使われないまま置かれる可能性があります。
この事例でとりわけ重い作業は、システムの導入よりも記載の表現をそろえる調整でした。拠点ごとに用語や書式が育ってしまっている組織では、そこに相応の時間がかかると見込んでおくほうが安全です。まず試すなら、自分たちが最も知りたい成績をひとつ選び、その値を出すのに今どのシステムをいくつ開き、どんな表記の揺れに突き当たるかを一度たどってみる。そこで詰まった箇所が、そのまま整えるべき順番になります。
06 — Company
システム開発・実装
AI・IT・OTの融合により顧客の未来を創造するデジタルイノベーションカンパニー。システム開発やデータ分析・利活用などのサービスを提供する。
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07 — Category
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