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  5. 電力資材の倉庫でケース仕分けの9割をロボット自動化、作業4人が1人に|東電物流株式会社×株式会社Mujinの導入事例

✓ やさしく事例解説
運輸・物流
電機設備資材の保管・輸配送

更新 2026.08.17

電力資材の倉庫でケース仕分けの9割をロボット自動化、作業4人が1人に

開発(実装支援・AI搭載支援)

※イメージ画像です

電力資材の倉庫でケース仕分けの9割をロボット自動化、作業4人が1人に のプロジェクト概要図解

取り組み概要

やさしく事例解説

プロジェクト解析

実施・導入企業

こんな方へおすすめのAI解説です

  • 重い荷物の運搬が人任せ
  • ベテランしか正しく出荷できない
  • 誤出荷が怖くて検品をやめられない
OVERVIEW

どのようなAIの取り組み?

3Dビジョンによる認識とロボットの動作計画を一体で制御し、多品種ケースの出荷仕分けの9割を自動化したAI取り組み

業種

電機設備資材の保管・輸配送(運輸・物流)

取り組み領域

倉庫の出荷ピッキング・仕分け

使ったAI

MujinRCP(3Dビジョン+ロボット制御のフィジカルAI)

主な成果

ケース品取扱量の90%を自動化し、ピッキング人員は4人から1人へ

電力資材の倉庫でケース仕分けの9割をロボット自動化、作業4人が1人に のプロジェクト概要図解

電力インフラの維持・保守に使う資機材を保管・輸配送する東電物流が、中央支社の出荷工程にケースピッキング自動化ソリューション「MujinRCP」を採り入れました。提供したのはロボットシステムを手がけるMujinで、出荷オーダーに基づく混載の積み付け計算、17台のAGV(無人で走る搬送車)による順立て供給、3Dビジョンでのケース認識、ロボットの動作計画、積み付けの実行までを一つの仕組みとして制御する構成です。品種も形状も重量もばらつく資機材を人手で取り出し、誤出荷を防ぐために入念な検品を重ねていた工程で、ケース品取扱量の9割が自動化され、ピッキングの担当は4人から1人になりました。

出典:東電物流株式会社様 | 株式会社Mujin 発行元:株式会社Mujin

EASY GUIDE

やさしく事例解説

何に困って、AIを入れたのか

東電物流が扱うのは、電力インフラの維持・保守に使われる資機材です。品種も形状も重量も幅広く、出荷オーダーごとに正確に取り出す作業は人手の重筋作業に頼っていました。やっかいなのは、同じ品目でもメーカーが違えば梱包サイズや荷姿が変わる点で、誤出荷を防ぐために専門知識を持つ担当を配置する必要があり、その担当が不在の日には業務品質が落ちるリスクを抱えていました。社会インフラを支える物流として高い出荷精度が求められることも、検品を厚くする方向に働いていました。

編集部の見立てでは、この現場の困りごとの中心は作業量の多さではなく、「目の前の箱が注文どおりのものか」を見分ける判断が、特定の人の記憶と経験にしか存在していなかったことにあります。入念な検品は、その不確かさを後工程で埋め合わせる保険として機能していた。保険を厚くするほど作業は増えますが、判断の置き場所を変えない限り、検品だけを薄くすることはできません。

どうやって、うまくいったのか

搬送だけを速くしても、荷物は後工程に積み上がる。この事例の出発点は、その気づきにあります。当初検討されていたのはAGVによる搬送作業の省力化でしたが、事前検証を進める中で、搬送を効率化すると後工程の仕分けに負荷が集中することが明らかになり、自動化の範囲を仕分けまで広げる判断へ切り替わりました。工程の一部を切り出して速くする発想を捨て、負荷の行き先まで含めて線を引き直した範囲設定が、この取り組みの土台になっていると考えられます。

混載の積み付け計算、AGVによる順立て供給、3Dビジョンでのケース認識、ロボットの動作計画、積み付けの実行を、別々の装置の連携ではなく一体の制御としてまとめた設計も効いています。多品種の混載積み付けは従来、大型の固定設備や専用機に頼る領域でした。それを計算と認識の側に寄せた構成は、荷姿の個体差という現場最大の変数を、事前に揃えるのではなく、その場で見て判断する形で吸収する狙いだと読めます。メーカーごとに箱が変わる条件は、動きを固定した専用機がもっとも苦手とするところです。

既存の倉庫と基幹システム(WMS=倉庫管理システム)をそのまま活かす前提を崩さなかった点も見逃せません。固定設備に頼らない構成のため、限られたスペースにも収まります。加えて、作業実績や設備の稼働データを蓄積して現場のボトルネック把握と運用改善に回す仕組みが組み込まれており、導入した時点の性能で固定されない作りになっています。

具体的に、どんな成果が出たのか

改善・向上したこと

業務の自動化
人手不足の解消
属人化解消
エラー・ミスの削減
品質・安全性向上
生産性向上

この事例で出た成果

ケース品取扱量のうち90%が自動化され、ピッキング作業に就いていた人員は4人から1人になりました。対象工程の出荷検品はゼロ化され、誤出荷を防ぐための確認作業そのものが工程から消えています。重量物を扱う場面が減ったことによる安全性の向上、出荷品質の安定化、少人数での安定運用も生まれており、労働力不足の時代に物流を止めないための備え、いわゆる物流BCPの強化につながっています。

うちでも使える?

応用しやすいかどうかを分けるのは、扱う荷物が箱(ケース)の形にどれだけ揃っているかです。段ボールや通い箱のような直方体が中心で、出荷オーダーの情報が基幹システムに揃っている現場なら、この考え方は成り立ちやすいでしょう。既存倉庫を建て替えず、限られた面積に収める構成が採れる点も、拠点単位で試したい企業には現実的です。

反対に、袋物や裸のままの長尺物、形の定まらない資材が主役の現場では、見て掴むという前提そのものが崩れます。一日の出荷件数が少なく、しかも中身が毎回入れ替わる拠点でも、設備を動かし続けるだけの仕事量を作りにくいはずです。

自社で考えるなら、まず一日の出荷の流れを工程ごとに追い、どこかを速くしたときに荷物がどこで滞るのかを実際に目で確かめるところから。この事例で検討がAGVから仕分けへ広がったように、自動化の効き所は、最初に想定した工程の隣に潜んでいることが少なくありません。

ANALYSIS

プロジェクト解析

プロジェクト内容

AI導入・支援形態

SaaS・AIツール導入

導入部門・データ活用

導入部門:全社共通・汎用業務

AIによる定型業務の自動化
自社システムへのAI連携
ピッキング・仕分け自動化
倉庫内ロボット
荷姿検知・サイズ計測

活用したデータ:数値・Excel・ログ

在庫・生産・物流データ
製品・部品画像
設備稼働ログ・機械センサー

採用したAI技術・ツール

採用したAI技術:画像AI

3Dビジョン認識
フィジカルAI

AIモデル・ツール

MujinRCP
AGV

連携ツール

連携したシステム・外部サービス

基幹システム・SQL DB
COMPANIES

プロジェクト実施・導入企業

実施・支援企業 (VENDOR)

株式会社Mujin

物流向け・FA向けのロボットシステムやモバイルロボットを手がける企業。独自のフィジカルAI技術を用いたケースピッキング自動化ソリューション「MujinRCP」を提供している。

この取り組みに関心があれば 株式会社Mujinの公式情報をご覧ください

導入先企業 (CLIENT)
東電物流株式会社
業種:電機設備資材の保管・輸配送

出典・参考情報

※本事例は以下の公開情報を元にWarpBiz編集部がリサーチ・作成しました。

東電物流株式会社様 | 株式会社Mujin

発行元:株式会社Mujin

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