実施 2026.07 ・ 更新 2026.08.17
AIアバターとの模擬応対で顧客対応人材を育成、指導工数を月30時間削減見込み
※イメージ画像です

取り組み概要
やさしく事例解説
プロジェクト解析
実施・導入企業
こんな方へおすすめのAI解説です
- ベテランが後輩指導に時間を取られている
- 教える人によって指導内容がばらつく
- 新人を早く一人前にしたい
どのようなAIの取り組み?
AIアバターを相手にした応対練習を繰り返せる仕組みで、指導者の育成工数を月30時間以上削減する見込みを立てたAI取り組み
業種
カスタマーサクセス業務のBPO(士業・コンサルティング・他)
取り組み領域
カスタマーサクセス人材の育成・研修
使ったAI
AIロープレサービス『アバトレ』(AIアバターとの対話AI)
主な成果
指導工数を月30時間以上削減する見込み
株式会社うるるBPOは、SaaS事業者のカスタマーサクセス業務を一気通貫で引き受ける事業を展開し、その品質を支える人材を自社で育てています。ただし指導する側は、練習相手を務めるロールプレイングだけで月に30時間以上を使っており、負担を抑えながら応対品質も上げられる方法が求められていました。そこで導入されたのが、AVITA Inc. が提供するAIロープレサービス『アバトレ』です。AIアバターが顧客役となり、時間や場所を選ばずに応対練習を繰り返せるほか、練習後にはAIが評価と改善点を返します。さらにこの仕組みは、うるるBPO独自の人材評価制度「CS検定」にも組み込まれ、上位資格の合格要件としてAIロープレ課題が設定されています。月30時間以上の指導工数削減を見込むとともに、担当者ごとの指導内容や評価基準のばらつきを抑える狙いです。
出典:『アバトレ』が株式会社うるるBPOのカスタマーサクセス人材育成に導入されました | AVACOM(アバター接客 ) 発行元:AVITA Inc.
やさしく事例解説
何に困って、AIを入れたのか
カスタマーサクセス業務を請け負う事業では、人材の応対品質がそのままサービスの品質になります。うるるBPOはそれを自社育成で担保してきましたが、指導者がロールプレイングの相手役として月30時間以上を費やす状態が続いていました。
編集部の見立てでは、ここでの困りごとの本質は時間の総量ではなく、育成の質と量がどちらも指導者個人に紐づいていた点にあります。練習の機会は指導者の空き時間の範囲でしか作れず、何をもって合格とするかの物差しも担当者ごとに揺れる。つまり、指導者を確保できた分しか人は育たず、しかも育ち方が揃わないという二重の制約が生まれていたのではないでしょうか。指導工数の削減と品質向上が同時に求められていたのは、この二つが同じ原因から出ていたためだと考えられます。
どうやって、うまくいったのか
練習相手をAIアバターに置き換えた設計が、育成の進み方を指導者のスケジュールから切り離しました。人が相手をする限り、練習量は指導者の空き時間という上限を超えられません。相手役をAI側に持たせれば、学ぶ側は時間や場所に縛られず、現場に負担をかけずに何度でも応対を試せます。反復回数そのものが制約から外れた点が、この設計の要と言えます。
練習後の評価と改善点の提示までをAIに担わせた点も見逃せません。ここで移動しているのは作業だけではなく、良し悪しを判断する物差しそのものです。物差しがシステム側に置かれることで、誰が見るかによる評価のぶれが起きにくくなり、学ぶ側は自分のスキルレベルを把握しながら自走できます。加えて練習回数や評価スコアが実績データとして残るため、個別課題の整理や習熟度の把握、トレーニング計画の見直しといった、指導者の記憶に頼っていた判断を根拠のある形に置き換えられます。
自社の人材評価制度「CS検定」の上位資格の合格要件にAIロープレ課題を組み込んだ運用は、定着の面で効いていると考えられます。教育系のツールは、配っただけでは使われずに終わりやすいものですが、既存の評価制度の中に課題として置かれれば、使う理由は本人の意欲ではなく制度の側から生まれます。育成の仕組みを新設するのではなく、すでに動いている評価プロセスに接続した判断が、日常業務への組み込みを現実的なものにしたはずです。
具体的に、どんな成果が出たのか
改善・向上したこと
この事例で出た成果
うるるBPOでは、月に30時間以上を占めていた指導工数の削減を見込むとともに、担当者ごとの指導内容や評価基準のばらつきを抑え、再現性の高い育成環境の実現を図っています。いずれも現時点では導入にあたっての見込みとして示されている段階です。「CS検定」の合格要件に組み込まれたことで、属人化しがちな人材教育の標準化とカスタマーサクセス人材の早期戦力化に寄与する構えになっています。
うちでも使える?
この形が生きるのは、応対の流れがある程度決まっていて、何を良しとするかを言葉にできる業務です。問い合わせの一次対応や定型的な説明のように、同じ場面が繰り返し発生し、評価の観点を項目として書き出せるなら、練習相手をAIに任せる余地は大きいでしょう。逆に、顧客ごとに前提が大きく変わる交渉や、その場の関係性で進め方が決まる商談は、練習課題として切り出しにくく、AIからの評価も抽象的なものになりがちです。
もう一点、見落としやすいのが評価基準の準備です。この事例では既存の人材評価制度に課題を組み込む形が取られていますが、自社に評価の枠組みがないまま導入すると、練習はできても何が身についたのかが残りません。まずは直近1か月で指導役が練習相手として使った時間を確かめ、そのとき何を見て合否を判断していたのかを言葉にしてみる。その二つが出せるかどうかが、応用可否の分かれ目になるのではないでしょうか。
この事例は2026年7月時点の情報です。AI分野は変化が速いため、現在は同様の取り組みをより短い期間・少ない負担で実現できる場合があります。
プロジェクト解析
プロジェクト内容
AI導入・支援形態
導入部門・データ活用
導入部門:営業
活用したデータ:数値・Excel・ログ
採用したAI技術・ツール
採用したAI技術:テキスト・言語AI
AIモデル・ツール
プロジェクト実施・導入企業
AVITA Inc.
アバター接客サービス「AVACOM」やAIロープレサービス「アバトレ」を提供する企業。AIアバターがお客様役となるロールプレイング環境と、練習後の自動評価・フィードバック機能を備えたサービスを展開している。
株式会社うるるBPO
出典・参考情報
掲載企業の方へ:本記事は公開情報をもとに作成しています。内容の修正・削除、または貴社確認のうえでの公式掲載をご希望の場合はこちらからご連絡ください。
