更新 2026.08.17
理系スカウトとAI支援で機械・電気系を2年目に7名採用、日本電気硝子の進め方
※イメージ画像です

取り組み概要
やさしく事例解説
プロジェクト解析
実施・導入企業
こんな方へおすすめのAI解説です
- 特定分野の学生から応募が来ない
- 求人サイト頼みで母集団が足りない
- 知名度が低く地方採用で苦戦
どのようなAIの取り組み?
理系学生に特化したダイレクトスカウトサービスと、募集要項作成や学生検索を支えるAIアシスト機能を使い、機械・電気系学生の母集団形成に取り組んだAI取り組み
業種
特殊ガラス製造(製造業)
取り組み領域
人事/新卒の理系採用
使ったAI
AIアシスト機能付きの理系特化スカウトサービス(LabBase就職)
主な成果
導入2年目で7名の採用実績を確保
滋賀県に本社を置く特殊ガラスメーカーの日本電気硝子は、ガラスの製造設備を社内で設計・製作しているため機械・電気系の人材を必要としていましたが、「ガラス=化学」という印象が先行し、その母集団形成に苦戦していました。そこで、大手求人サイト中心の「待ち」の採用に加えて、理系学生に特化したダイレクトスカウトサービス「LabBase就職」を採用活動に組み込みます。同サービスは研究室からの検索機能に加え、募集要項の作成・学生検索・スカウト文作成をAIが支える機能を備えています。人事部の採用チーム4名が学生一人ひとりのプロフィールを読み込み、研究内容と自社業務の接点を書き添えたスカウトを送付。承諾後は30分のカジュアル面談、工場見学、面接後の電話フィードバックへとつなぐ流れを組み立てました。
出典:「ガラス=化学」のイメージを打破!地方BtoBメーカーがLabBaseで機電系採用目標を達成した秘訣 - 【企業向け】優秀な理系学生に直接スカウト|理系採用ならLabBase就職 発行元:LabBase就職
やさしく事例解説
何に困って、AIを入れたのか
導入前の採用は大手求人サイトを軸にした「待ち」の形で、機械・電気系の学生には仕事のイメージが湧きにくく、ターゲットとする層に接触できないまま母集団が積み上がらない状況が続いていました。事業所と工場が滋賀県内で完結している立地も、関西で働きたい学生には刺さる一方、地域にこだわらない層には届きにくいという条件でした。
編集部の見立てでは、困りごとの本質は応募数の不足そのものではなく、「誰に自社を見つけてもらうかを、自分たちで選べない」という構造にあったのではないでしょうか。求人サイトは学生側の検索行動が起点になるため、ガラス=化学と受け止められている限り、機械・電気系の学生の検索対象にはそもそも入りません。そのうえ不足が判明するのは母集団形成がひと通り終わったあとで、その時点では残された手が少ない。認知のズレと、ズレに気づくタイミングの遅さが重なっていた点が、この採用課題の厄介さだったと考えられます。
どうやって、うまくいったのか
母集団が足りないと分かった「あとから」でも動ける経路を持っておく、という手段の選び方が、この採用設計の起点になっています。企業側から時期を問わず学生に接触し、面談を組んで流入をつくれるダイレクトスカウトは、掲載して待つ手法と違い、着手のタイミングを自社で決められます。不足の発覚が遅れるという構造上の弱点を、打ち手そのものの性質で埋めた形です。
スカウト文をパーソナライズし切る運用も、この取り組みを支えています。人事担当者が学生一人ひとりのプロフィールを読み込み、志向性や研究内容と自社業務の親和性、設備設計に通じる考え方といったマッチングの理由を、学生が書いた記述を拾いながら書き込んでいます。その前提として、過去の選考合格者から志望度の高い属性(滋賀県出身・関西圏、設備設計への関心、工場や設備への志向)を洗い出し、狙う相手を先に定義しました。研究内容の親和性が判断できないときは現場社員に率直に尋ね、社内に相談できる関係をつくったという運用は、文系出身者が技術系採用を回すうえでの現実的な解になっています。
会ったあとの体験設計も、認知のギャップを埋める方向で一貫しています。ガラスを扱う工場は熱く環境的に厳しい面もありますが、そこを取り繕わず「ありのまま見せる」判断が、現状を自動化したい・変えたいという意欲を持つ学生に響きました。承諾後すぐの30分のカジュアル面談、面接合格者全員への電話フィードバックといった接点も、志望度を段階的に引き上げる導線として機能します。工数のかかるスカウト送付は「打ち合わせ」として予定に入れて時間を確保しており、AIによる募集要項作成や学生検索の支援機能も、この工数と向き合う運用を後押ししています。
具体的に、どんな成果が出たのか
改善・向上したこと
この事例で出た成果
導入初年度の2025卒では化学系と機械・電気系をバランスよく採用でき、2026卒では7名の採用実績となりました。機械・電気系に限っても、2年連続で3名前後を安定して確保しています。現場エンジニアとの連携によって訴求力が高まり、選考プロセスの歩留まりも改善しました。成果が伸びた要因としては、スカウトの送付数を増やしたこと、そして前年うまくいった大学や既存のつながりを踏まえてターゲットの精度を上げたことが挙げられています。
うちでも使える?
応用しやすいのは、採りたい人材像がはっきりしていて、その層が求人サイトの検索では自社にたどり着きにくい採用です。事業内容と学生側の職種イメージがずれている、知名度で大手に見劣りする、勤務地が限られる——こうした条件が重なるほど、こちらから名指しで声をかける手法の効き目は大きくなります。逆に、対象がデータベースに載っていない職種や採用区分では前提が成り立ちませんし、送付先の見極めや文面の個別化に人手を割けない体制では、送っても返信が積み上がらないまま工数だけが増えかねません。現場社員に研究内容の親和性を確認できる関係がないと、文面の説得力を担保しにくい点も、この進め方の弱いところです。
小さく始めるなら、直近で入社を決めた技術系社員に「何が決め手だったのか」を数人ぶん聞き取り、その言葉をそのまま次のスカウト文の一節に置いてみる。狙う相手の定義を、想像ではなく実際に来てくれた人の言葉から組み直すところからでしょう。
プロジェクト解析
プロジェクト内容
AI導入・支援形態
導入部門・データ活用
導入部門:バックオフィス・管理部門(人事・経理・法務)
活用したデータ:文書・ナレッジ
採用したAI技術・ツール
採用したAI技術:テキスト・言語AI
AIモデル・ツール
プロジェクト実施・導入企業
LabBase
理系学生に特化したダイレクトスカウトサービス「LabBase就職」を提供。理系学生のデータベースをもとに企業側から学生へアプローチできる仕組みで、研究室からの検索機能や、募集要項作成・学生検索・スカウト文作成をサポートするAIアシスト機能を備える。
日本電気硝子株式会社
出典・参考情報
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