実施 2026.05 ・ 更新 2026.08.13
年間528時間削減、AI企業の経営管理3人チームが進めた経理業務の自動化
※イメージ画像です

取り組み概要
やさしく事例解説
プロジェクト解析
実施・導入企業
こんな方へおすすめのAI解説です
- 毎月の売上集計に追われている
- 請求データの目視チェックが多い
- 少人数で経理も労務も回している
どのようなAIの取り組み?
GASと自社AIの組み合わせで請求・売上集計の定型チェックを自動化し、累計で年間528時間分の業務時間を生み出したAI取り組み
業種
AIプロダクト提供(IT・通信)
取り組み領域
経営管理・経理/バックオフィス
使ったAI
自社AI+GAS連携、業務アプリ生成AI(Alli Coworker)
主な成果
ある月の業務時間を96.5時間から25.9時間へ約73%削減、累計で年間528時間分
AIプロダクトを提供するAllganize Japanでは、財務・経理・労務・内部統制を3人で担う経営管理チームが、自分たちの手でバックオフィス業務の自動化を進めています。中心にあるのは、Google Apps Script(GAS)で販売管理ソフトや会計ソフトからデータを取り出し、自社のAIが不整合や通知対象を判定して担当者へ自動で知らせる、という組み合わせです。請求・経費まわりの定型チェックや、月次・四半期・監査対応・投資家資料用に重なる売上集計が、この流れに置き換わっていきました。あわせて、AIとチャットして業務アプリを作れる自社サービスを使い、インサイダー取引研修用のアプリを非エンジニアの管理部メンバーが内製しています。
出典:■導入事例■ 年間528時間を削減。AIと共に爆速で駆ける、Allganizeの攻めの経営管理チーム 発行元:Allganize Japan
やさしく事例解説
何に困って、AIを入れたのか
経営管理チームが受け持つのは財務・経理・労務・内部統制と幅広く、それを3人で回しています。日々発生していたのは、販売管理に入力されたデータがきちんと記録されているか、契約情報と売上認識の前提にズレがないか、請求の対象案件が揃っているかといった確認で、これらを1件ずつ目視で潰していました。月次・四半期の締めに加えて監査対応や投資家向け資料の集計が重なる時期には、負荷がさらに膨らみます。
編集部の見立てでは、ここでの困りごとの本質は作業量そのものではなく、判断のいらない照合が、判断のいる業務の時間を先に奪ってしまう順序のほうにあったのではないでしょうか。CFOが投資家との対話に、経理担当が会計上の判断に時間を割こうとしても、締めの照合が終わらなければ着手できない。管理部門が「守りの組織」と見られやすい構図も、この順序が固定されていたことと無関係ではないはずです。
どうやって、うまくいったのか
起点にあるのは、人間がやらなくていい単純な作業は手放す、という切り分けの思想です。GASが販売管理ソフトや会計ソフトからデータを取り出し、自社AIが不整合や通知対象かどうかを判定し、該当する担当者へ自動で通知が飛ぶ。手順の決まった取り出しはスクリプトに、人が入力したあいまいな表記の解釈はAIに、最終的な判断は人に残すという役割の割り振りこそが、この構成を実務で回るものにしたと考えられます。
着手する順番の付け方も効いています。仕組みに載せる対象として最も大きかったのは売上集計で、月次・四半期・監査対応・投資家資料用の集計が同じ時期に折り重なる、負荷の山が最も高い領域でした。効果の大きい業務から先に仕組み化する判断は、少人数のチームが限られた工数で自動化を進めるうえで理にかなっています。
非エンジニアが自分でアプリを組み立てられる環境を社内に置いたことも、この動きを後押ししていると見ています。インサイダー取引研修のアプリでは、受講者側のユーザー権限と運用側の管理者権限を分け、コンテンツ作成まで含めて管理部のメンバーがチャット操作だけで形にしました。業務を一番よく知る担当者が、気づいたその手で仕組みに変換できる状態です。開発依頼と要件伝達の往復が挟まらないぶん、改善の回転が速くなります。
具体的に、どんな成果が出たのか
改善・向上したこと
推進したこと
この事例で出た成果
ある月の業務時間で比べると、96.5時間だった作業が25.9時間まで縮み、削減率はおよそ73%。累計では年間528時間、営業日に換算しておよそ66日分の時間が新たに生まれています。効果が最も大きかったのは売上集計で、経理の判断業務に時間を使えるようになりました。時間の短縮だけでなく、業務フローが整備されたことでデータや履歴が残る体制になった点も挙げられています。一方でチーム自身は、管理業務全体の1割ほどという手応えにとどまると述べており、10分程度で形になった研修アプリの実施もこれからの予定です。
うちでも使える?
応用しやすいのは、確認の観点をあらかじめ言葉にできる照合業務です。記録の抜け、契約条件と計上の食い違い、対象案件の過不足といったチェックは、どこを見て何と突き合わせるかが決まっているため、データの取り出しと判定を分けて組み立てやすい。販売管理や会計のデータがシステム上に揃っている環境であれば、同じ形が当てはまります。
反対に、取引先ごとの個別事情をその都度すり合わせて計上方法を決めているような業務では、判定の基準自体が毎回動くため、この形をそのまま持ち込んでも通知が信用されなくなります。やり取りが紙やメール本文にしか残っていない場合も、まず記録の置き場所を揃えるところが先になるでしょう。
まず試すなら、直近の月次締めで自分が何回同じ画面を見比べたかを数えてみる。回数が多く、見比べる項目が毎回同じものが、最初に手放せる候補です。
この事例は2026年5月時点の情報です。AI分野は変化が速いため、現在は同様の取り組みをより短い期間・少ない負担で実現できる場合があります。
プロジェクト解析
プロジェクト内容
AI導入・支援形態
導入部門・データ活用
導入部門:全社共通・汎用業務
活用したデータ:文書・ナレッジ
採用したAI技術・ツール
採用したAI技術:テキスト・言語AI
AIモデル・ツール
連携ツール
連携したシステム・外部サービス
プロジェクト実施・導入企業
Allganize Japan
AIで業務を変えるプロダクトを提供する企業。Alli LLM App Market や、AIとチャットするだけで権限管理や業務フロー設計を含むアプリを作成できる Alli Coworker などを展開している。財務・経理・労務・内部統制を担う経営管理チームは3人体制で、CFO(公認会計士)、経理主担当、経営管理部マネージャーで構成される。
出典・参考情報
■導入事例■ 年間528時間を削減。AIと共に爆速で駆ける、Allganizeの攻めの経営管理チーム
発行元:Allganize Japan
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