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  5. 音声メッセージ作成を3週間から5分に、パトライトが信号灯へ組み込んだ音声合成AI|株式会社パトライトの導入事例

✓ やさしく事例解説
製造業
報知機器・情報表示機器の開発・製造・販売

実施 2025.06 ・ 更新 2026.08.16

音声メッセージ作成を3週間から5分に、パトライトが信号灯へ組み込んだ音声合成AI

AIツール・サービス

※イメージ画像です

音声メッセージ作成を3週間から5分に、パトライトが信号灯へ組み込んだ音声合成AI のプロジェクト概要図解

取り組み概要

やさしく事例解説

プロジェクト解析

実施・導入企業

こんな方へおすすめのAI解説です

  • 案内音声の録音外注に費用がかさむ
  • 文言を変えるたびに数週間待たされる
  • 現場ごとの案内文を自分たちで作りたい
OVERVIEW

どのようなAIの取り組み?

テキストを読み上げる音声合成ソフトを製品に組み込み、報知メッセージの作成・更新を3週間から5分に短縮したAI取り組み

業種

報知機器・情報表示機器製造(製造業)

取り組み領域

製品開発/機器の音声メッセージ報知

使ったAI

RECAIUS 音声合成ミドルウェア ToSpeak(音声合成AI)

主な成果

報知メッセージの作成・更新が3週間から5分に短縮

音声メッセージ作成を3週間から5分に、パトライトが信号灯へ組み込んだ音声合成AI のプロジェクト概要図解

工場やオフィスの異常を光と音で知らせる報知機器を手がける株式会社パトライトは、ネットワーク制御信号灯の音声メッセージを、事前に録音した音声データの再生方式から、テキストをその場で読み上げる音声合成方式へと切り替えました。採用したのは、東芝デジタルソリューションズが提供するコミュニケーションAI「RECAIUS 音声合成ミドルウェア ToSpeak」です。クラウドにつながず機器の中だけで動く組み込み型のソフトウェアで、2020年春に候補システムの検討と製品開発を並行して進め、12社の音声合成システムを比較したうえで選ばれました。搭載にあたっては東芝から提供されたSDK(ソフトウェア開発キット)を使い、開発の初期段階から東芝の技術サポートを受けています。2022年発売のネットワーク制御信号灯NHVシリーズなどに搭載され、日本語・英語・中国語の3言語に対応しています。

出典:高音質・軽快な動作・コストのベストバランス 「RECAIUS 音声合成ミドルウェア ToSpeak™」で音声合成での報知を効率化 | 事例紹介:デジタル事業 | 東芝 発行元:東芝デジタルソリューションズ

EASY GUIDE

やさしく事例解説

何に困って、AIを入れたのか

2003年の初代機は、異常信号を受けて光とブザー音で知らせる仕組みでした。ただ、音が鳴っていること自体は分かっても、何が起きているのかまでは伝わりません。そこで事前に録音した音声データを端末に格納し、「安全装置を点検してください」「コンベアが停止しました」といった具体的な文言を再生する方式が生まれます。ところがこの方式では、音声はメッセージライブラリからダウンロードするか、ナレーターに録音を依頼するかの二択になり、顧客ごとの独自メッセージは都度の発注で納期がおよそ3週間、そのたびに費用も発生していました。

編集部の見立てでは、ここでの困りごとの本質は録音の値段や手間そのものではなく、機器が話せる言葉が出荷前に固定されてしまう点にありました。報知は状況を具体的に言い当てるほど役に立つのに、言葉を増やそうとするほど時間と費用がかさむ。価値の源泉と運用の負担が正面からぶつかる構造だったわけです。

どうやって、うまくいったのか

12社の音声合成システムを、音質だけでなく機器に組み込めるかどうかまで含めて比較した選定の進め方が、まず効いていると考えられます。他社製品には音質は良くてもメモリ消費が大きく、搭載するには製品の価格やサイズを引き上げざるを得ないものがありました。評価軸を音の良さ一点に絞らず、メモリ、価格、製品サイズという製造条件を同じ土俵に載せたことで、製品として成立する選択肢だけが残る比較になっています。

クラウドではなく端末側で動く組み込み型を選んだ判断も、この機器の性格とよく噛み合っています。ネットワークの異常を知らせる機器が、報知そのものをネットワーク接続に依存していては本末転倒です。単体でテキストから音声を作れる構成にしたことで、外部との通信状態に左右されずに話せる機器になりました。

導入を「載せて終わり」にしなかった作り込みも見逃せません。東芝がSDKと開発初期からの技術サポートを担い、パトライトが製品仕様と搭載設計を担うという役割分担のもとで、音声の調子やトーン、変換にかかる時間が細かく調整されました。中国語ではネイティブスピーカーの意見を取り入れながら調整が重ねられており、多言語展開を辞書任せにせず、聞き手の耳で確かめる工程を挟んだ点に設計の姿勢が表れています。

具体的に、どんな成果が出たのか

改善・向上したこと

コスト削減
業務の自動化
対応時間・リードタイムの短縮
売上・収益の向上
顧客満足度の向上
品質・安全性向上
生産性向上

推進したこと

システムへのAI機能組込み
新サービス・製品開発

この事例で出た成果

報知メッセージの新規作成や更新にかかる時間は、以前の3週間近くから5分程度へと短縮されました。顧客自身がメッセージを作成・追加できるようになったことで、営業での提案の幅も広がっています。展示会では合成音声だと気づかれないほどの音質が評価され、ToSpeakを搭載した製品の出荷数は1.5倍に拡大しました。あるメーカーでは、工場内の試作品製作現場での部品の受け渡しに活用し、携帯電話での呼び出しに代えて2カ所に機器を置き、音声のアナウンスで知らせる使い方が生まれています。

うちでも使える?

応用しやすいのは、伝える内容が文章として書ける場面です。構内アナウンス、設備の状態通知、順番待ちの案内のように、担当者が文言を決められる用途であれば、録音を挟まずにテキストのまま運用へ載せられます。通信環境が不安定な現場や、外部にデータを出したくない設備でも、端末側で動く組み込み型なら選択肢に入ります。

一方で、難しい条件もはっきりしています。特定のナレーターの声そのものがブランドや世界観の一部になっている用途では、合成音声への置き換えは価値を損ないかねません。また、この事例のように自社製品へ組み込む形を取る場合は、メモリや製品サイズ、価格といった設計上の制約と、SDKを扱える開発体制が前提になります。既存の機器に後から足すのは、一般に容易ではないでしょう。

最初の一歩として現実的なのは、いま外注や手作業で用意している案内音声を一つ選び、その内容をそのまま文章に書き起こしてみることです。書き起こした文がそのまま読み上げても違和感なく通じるなら、音声合成に載せ替えられる余地があります。

この事例は2025年6月時点の情報です。AI分野は変化が速いため、現在は同様の取り組みをより短い期間・少ない負担で実現できる場合があります。

ANALYSIS

プロジェクト解析

プロジェクト内容

AIツール・サービスの提供形態

カスタマイズあり
導入支援を利用

導入部門・データ活用

導入部門:全社共通・汎用業務

自社システムへのAI連携
開発本部
製品企画

活用したデータ:文書・ナレッジ

報知メッセージテキスト
録音音声データ

採用したAI技術・ツール

採用したAI技術:テキスト・言語AI

翻訳・多言語対応
音声合成・読み上げ
エッジAI(端末側で処理し外部にデータを出さない)

AIモデル・ツール

RECAIUS 音声合成ミドルウェア ToSpeak
COMPANIES

プロジェクト実施・導入企業

実施・支援企業 (VENDOR)

東芝デジタルソリューションズ

コミュニケーションAI「RECAIUS 音声合成ミドルウェア ToSpeak」を提供する企業。ToSpeakはテキストから自然な声の発話に自動変換する組み込み型の音声合成ミドルウェアで、良好な音質を小さなメモリサイズで提供し、インターネット接続不要でユーザーのシステムやスマートフォン・タブレットなどの端末機器上で動作する。

この取り組みに関心があれば 東芝デジタルソリューションズの公式情報をご覧ください

導入先企業 (CLIENT)
株式会社パトライト
業種:報知機器・情報表示機器の開発・製造・販売

出典・参考情報

※本事例は以下の公開情報を元にWarpBiz編集部がリサーチ・作成しました。

高音質・軽快な動作・コストのベストバランス 「RECAIUS 音声合成ミドルウェア ToSpeak™」で音声合成での報知を効率化 | 事例紹介:デジタル事業 | 東芝

発行元:東芝デジタルソリューションズ

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