実施 2025.08 ・ 更新 2026.08.13
住友ゴム工業のDX部門でCopilot研修、毎日の利用率が43%から85%へ
プロジェクト期間:半年未満
企業規模:1,000人以上
※イメージ画像です

取り組み概要
やさしく事例解説
プロジェクト解析
実施・導入企業
こんな方へおすすめのAI解説です
- ツールを配っても使われない
- 活用イメージが湧かない社員が多い
- 推進側が最新仕様を追えない
どのようなAIの取り組み?
Microsoft Copilotの活用研修をDX推進担当者に試験導入し、毎日の利用率を約43%から約85%へ引き上げたAI取り組み
業種
ゴム製品製造(製造業)
取り組み領域
社内DX推進/生成AI活用研修
使ったAI
Microsoft 365 Copilot(生成AI)
主な成果
毎日の利用率が42.9%から85.7%へ向上
ダンロップやファルケンのタイヤを筆頭に、テニスボールから橋梁の支承まで幅広いゴム製品を手がける住友ゴム工業は、導入済みのMicrosoft 365 Copilot Chatが社内で十分に使われず、検証段階にあるMicrosoft 365 Copilotの理解も進んでいないという状況を抱えていました。そこで、スキルアップAIが提供する「ビジネスパーソンのための対話型生成AI講座 Microsoft Copilot編」と「Microsoft 365 Copilot活用講座」を、デジタル企画部をはじめとするDX推進担当者向けに1ヶ月半の期間で試験導入します。プロンプトの基礎から、Excel、PowerPoint、Outlook、Teamsといった各製品での具体的な使い方まで段階的に積み上げる構成で、受講者が毎日CopilotとCopilot Chatを使う割合は受講前の約43%から約85%へ変化しました。
出典:住友ゴム工業株式会社 | 法人向けサービス | スキルアップAI | 組織・人材変革を加速するAI/DX伴走パートナー 発行元:スキルアップAI
やさしく事例解説
何に困って、AIを入れたのか
Copilot Chatの社内展開自体は進んでいたものの、理解度にも関心度にも大きな差が生まれ、使う人と使わない人がはっきり分かれていました。使い方の解説動画といった情報提供はすでに行われており、それでも新しい技術への抵抗感と「自分の業務のどこで使えるのか」が描けない状態が壁として残ります。加えて、Copilotは仕様変更が頻繁なため、旗を振るDX部門でさえ最新情報を追いきれない状況にありました。
編集部の見立てでは、ここでの詰まりは情報量の不足ではなく、一般的な機能説明を自分の担当業務へ翻訳する経路が用意されていなかったことにあります。動画で機能を知っても、明日の資料作成やメール処理と結びつかなければ利用は始まりません。しかも推進側が仕様を追い切れていない以上、現場から質問が出ても返せる人がいない。展開の律速になっていたのは現場の意欲より、翻訳役の不在だったのではないでしょうか。
どうやって、うまくいったのか
心理的な抵抗を先に取り除いてから業務適用へ進む、学習順序の設計が効いています。前半の講座はプロンプト(AIへの指示文)の書き方のコツや実行時の注意点という基礎から入り、そのうえでどの業務タスクにも当てはめられる共通テンプレートと具体的なプロンプト例を示し、最後に2つの課題で受講者自身に手を動かさせる流れになっています。機能一覧から入らず「まず書けるようになる」ところを起点に置いたことが、新しい技術への構えを解く役割を果たしたと考えられます。
もう一つの要因は、演習の題材を実務でそのまま出てくる場面に寄せたことです。後半の活用講座はWord、PowerPoint、Excel、Outlookを対象に、Excelファイルのテーブルデータを加工して可視化するケースや、Outlookで商談の日程調整を依頼するメールを作るケースを操作しながら学ぶ形をとっています。生成AI一般の解説ではなく、受講者が翌日開く画面に紐づけて教えるやり方は、「何に使えるか分からない」という声に対して最短距離の答えになります。
対象を全社員ではなくDX推進担当者に絞り、そこから網羅的に固めた順序も見逃せません。仕様変更が速いツールでは、全体像を持った人が社内にいるかどうかが展開の前提条件になり、基本概念から各製品の使い方までを体系立てて一度に押さえる研修は、断片的な情報提供では埋まらない抜けを補う手段として機能します。1ヶ月半という助走を推進側の理解に投じた判断が、その後の社内展開を設計できる土台をつくったと読み解けます。
具体的に、どんな成果が出たのか
改善・向上したこと
推進したこと
この事例で出た成果
受講者が毎日CopilotとCopilot Chatを使う割合は、受講前の42.9%から85.7%へ伸びました。DX推進部門がCopilotの基礎知識を網羅的に身につけたことで、現場ニーズに合わせたソリューションの提案や施策の計画、意思決定にその知識が生きる状態になっています。受講者からは各Office製品での具体的な使い方が分かったという評価が多く寄せられ、資料の骨子づくりやTeams会議の要約に早速使う動き、活用アイデアを部内で共有する自発的な動きも生まれています。数字の伸びと同じくらい、推進部門が今後の施策を検討する解像度が上がった点が重要です。
うちでも使える?
すでにAIツールの契約は済んでいるのに使われていない、という状況の会社には応用しやすい進め方です。この事例の要点は新しいツールを増やしたことではなく、既存のツールについて「どの業務で、どう書けば動くか」を職場の言葉で教え直した点にあります。日常業務が資料作成・メール・会議といった一般的なオフィス作業で構成されているほど、演習をそのまま自社の題材に置き換えられるでしょう。
一方で、そのまま持ち込みにくい条件もあります。業務が専用の基幹システムや現場の機械操作に偏っていて、Officeソフト上での作業が少ない職場では、同じ教材の効果は限定的です。また、この事例は推進担当者を先に育てて全社へ広げる前提に立っているため、旗を振る部署が定まっていない組織では、まず誰が翻訳役を担うのかを決めるところからになります。着手の一歩としては、自部署で先月作った資料やメールを2、3本選び、それをCopilotに書かせるとしたらどんな指示文になるかを実際に打ち込んでみること。うまくいかない箇所こそが、研修で埋めるべき穴の在りかを教えてくれます。
この事例は2025年8月時点の情報です。AI分野は変化が速いため、現在は同様の取り組みをより短い期間・少ない負担で実現できる場合があります。
プロジェクト解析
導入部門・データ活用
導入部門:全社共通・汎用業務
活用したデータ:文書・ナレッジ
採用したAI技術・ツール
採用したAI技術:テキスト・言語AI
AIモデル・ツール
連携ツール
連携したシステム・外部サービス
プロジェクト実施・導入企業
スキルアップAI
組織・人材変革を加速するAI/DX伴走パートナー。様々な業界業種で1,000社以上の企業・自治体のAI/DX推進を支援し、AI人材育成やAI・エージェント開発、業界特化型AIエージェントなどを提供している。
住友ゴム工業株式会社
出典・参考情報
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