実施 2025.09 ・ 更新 2026.08.13
ダイハツ工業のCopilot活用研修、資料作成180分が70分になった進め方
プロジェクト期間:半年未満
企業規模:1,000人以上
※イメージ画像です

取り組み概要
やさしく事例解説
プロジェクト解析
実施・導入企業
こんな方へおすすめのAI解説です
- 生成AIの使い分けを聞かれても答えられない
- 社内資料の作成に時間を取られている
- 研修を受けても実務で使えない
どのようなAIの取り組み?
Microsoft 365 Copilot特有の活用法を体系的に学ぶ研修と伴走支援によって、DX推進室が事業部へ助言できる状態を目指したAI取り組み
業種
自動車製造(製造業)
取り組み領域
DX推進部門/社内業務全般
使ったAI
Microsoft 365 Copilot(生成AI)
主な成果
受講者の87%が「AIを活用できる業務範囲が広がった」と回答
ダイハツ工業では自社の生成AI「D-AI-hatsu Assistant」を全社に展開する一方、Microsoft 365 Copilotについては技術検証としてDX推進室やCoE組織が先行して導入していました。この二つをどう使い分け、Copilotならではの使い方をどう事業部に伝えるかを整理するため、Copilotライセンスを持つ約20名を対象に、スキルアップAIによる1ヶ月半の研修と伴走支援が実施されています。講義でCopilot特有の操作やMicrosoft製品との連携を学び、アイデアソンで自分の業務フローを分解して活用アイデアとプロンプトに落とし込み、その後の質問会・発表会で実務での試行結果を持ち寄って修正していく流れ。受講者の87%が、AIを活用できる業務範囲が広がったと回答しています。
出典:ダイハツ工業株式会社 | 法人向けサービス | スキルアップAI | 組織・人材変革を加速するAI/DX伴走パートナー 発行元:スキルアップAI
やさしく事例解説
何に困って、AIを入れたのか
全社にはすでに生成AIが行き渡っている一方、Copilotは技術検証としてDX推進室とCoE組織が先に手にしている段階でした。体系的に学べるコンテンツと、実務で試す機会がそろっていなかったことが出発点です。
編集部の見立てでは、ここでの困りごとは「AIを使えない」ことではありません。むしろ逆で、生成AIの活用がすでに進んでいる組織だからこそ、二つ目のツールを前にして「既存のものと何が違い、どちらをどの場面で勧めるのか」を説明できない状態が生まれていた。DX推進室は、自分が使えれば済む立場ではなく、後から使い始める事業部に助言する側です。必要だったのは個人の習熟そのものではなく、他人に説明できる形まで整理された知識だったのではないでしょうか。
どうやって、うまくいったのか
学ぶ対象を「Copilotならではの部分」に絞り込んだ設計が、この取り組みの起点になっています。全社標準の生成AIが別に存在するため、文章生成そのものを一から学び直す必要はなく、SharePointやTeamsといったMicrosoft製品との連携という、既存ツールでは代替しにくい領域に時間を集中できました。何を学ばないかを先に決めた判断が、1ヶ月半という限られた期間の密度を支えたと考えられます。
機能の操作から入らず、自分の業務フローを整理してから対応するプロンプトを作るという順序も効いています。社内資料の作成であれば、まず作業の流れを分解し、どの段をAIに任せるかを決めてからプロンプトを書く。実際に、最初の検証では期待した出力が得られなかった受講者が、質問会のグループワークで他のメンバーと相談しながら手を入れ、再度試すことで実務に使える形へ持ち込んでいます。うまくいかなかった結果を持ち帰れる場が講義の後に用意されていた点が、研修を一度きりの座学で終わらせなかった要素でしょう。
受講対象をCopilotライセンスを持つDX推進担当者に絞り、事業部より先に支援する側を育てた順序も見逃せません。ここで身についたのはCopilot固有の使い方だけでなく、業務プロセスを分解して活用法を設計するという、ツールが変わっても持ち運べるメソッドです。特定製品の習熟と汎用スキルの獲得を同じ演習のなかで同時に進める組み立てになっており、後者は事業部への伴走支援の引き出しとしてそのまま転用できます。
具体的に、どんな成果が出たのか
改善・向上したこと
推進したこと
この事例で出た成果
アンケートでは受講者の87%が、AIを活用できる業務範囲が広がったと回答しています。個別の業務でも、社内資料の作成で180分かかっていた作業が70分まで短縮された例や、Power Automateと組み合わせて該当する問い合わせメールをTeamsへ自動通知させ、メールを確認しに行く手間そのものをなくした例が生まれました。Copilotの全社展開については、既存の生成AIツールとの役割分担や社内クラウド環境との違いを見極めながら、検討が進められている段階です。
うちでも使える?
応用しやすいのは、Microsoft 365が日常の業務基盤になっていて、資料作成や問い合わせ対応のように手順を書き出せる業務を抱えている組織です。この事例で効いているのは製品の機能そのものよりも、業務を工程に分けてから、どの工程をAIに任せるかを決める進め方。この順序であれば、ツールが何であっても持ち込めます。
一方で、そのまま真似ても噛み合わない状況もあります。ライセンスが一部の人にしか行き渡っていない場合、学んだ人が実務で試す場を作れず、成果が個人の中で止まりがちです。またこの取り組みは、社内にすでに生成AIが根づいていて比較する軸がある前提で成り立っています。初めてのAI導入でいきなり複数ツールの使い分けから入ると、判断材料が足りずに迷いが増えるかもしれません。
まずは、直近で時間がかかった資料をひとつ思い出し、その作成手順を三つほどの工程に区切ってみるところから。どの工程で手が止まったのかが見えれば、AIに任せる範囲の当たりがつきます。
この事例は2025年9月時点の情報です。AI分野は変化が速いため、現在は同様の取り組みをより短い期間・少ない負担で実現できる場合があります。
プロジェクト解析
導入部門・データ活用
導入部門:全社共通・汎用業務
活用したデータ:文書・ナレッジ
採用したAI技術・ツール
採用したAI技術:テキスト・言語AI
AIモデル・ツール
連携ツール
連携したシステム・外部サービス
プロジェクト実施・導入企業
スキルアップAI
組織・人材変革を加速するAI/DX伴走パートナーとして、AI人材育成の研修や伴走支援を提供。様々な業界業種で1,000社以上の企業・自治体のAI/DX推進を支援している。
ダイハツ工業株式会社
出典・参考情報
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