実施 2025.05 ・ 更新 2026.08.15
東急不動産がLINE接客で友だち200件増、マンション検討層の離脱を防ぐ工夫
プロジェクト期間:半年未満
企業規模:1,000人以上
※イメージ画像です

取り組み概要
やさしく事例解説
プロジェクト解析
実施・導入企業
こんな方へおすすめのAI解説です
- サイトに人は来るが問い合わせが増えない
- メールが届かない層を取りこぼしている
- 入力フォームの途中で離脱されてしまう
どのようなAIの取り組み?
LINEを使ったWeb接客により、問い合わせに至る前に離れていた新築マンション検討層とつながり直したAI取り組み
業種
新築分譲マンション販売(不動産)
取り組み領域
マーケティング/Web接客・LINE運用
使ったAI
会話型マーケティングプラットフォーム「BotBonnie」(チャットボット)
主な成果
導入から約2か月でLINE友だち登録が200件ほど増加
東急不動産は、自社の新築マンションブランド「BRANZ」のマーケティングにおいて、資料請求(エントリー)に至る前に離れていく訪問者との接点づくりに取り組みました。採用したのは、Appierの会話型マーケティングプラットフォーム「BotBonnie」で、日常的に使われるLINEを継続的な接点として使う設計です。サイト上では離脱の兆しを捉えてLINE登録を促すバナーを表示し、エントリーフォームでは入力の邪魔にならない位置に案内を置いています。登録後は価額表の更新といったタイミングの良い情報を配信し、再訪問やエントリーのきっかけをつくる運用です。導入にあたっては、従来からWeb広告運用やSNS活用支援を担ってきた代理店のインフィッシュ株式会社が、戦略設計の段階から関わりました。
出典:LINE運用でCVRアップ! 不動産DXの現場から見えた手応え | Appier 発行元:Appier
やさしく事例解説
何に困って、AIを入れたのか
新築マンションは高額な買い物であり、エントリーの段階では住所や年収といった立ち入った情報の入力が求められます。BRANZのサイトでもそこが離脱地点になっており、エントリー率は平均して0.1%程度でとどまっていました。メールマガジンの開封率は約40%と低くはないものの、裏返せば残る6割には届いていない状態です。Webプッシュ通知やアプリ化も検討されましたが、配信の母数が伸びない、開発と運用のコストや利用のハードルが見合わないといった理由で見送られています。
編集部の見立てでは、ここでの困りごとの本質は関心の不足ではありません。エリアを絞って物件ページを見ている訪問者は、意欲という点でむしろ濃い層です。にもかかわらず、サイト側が用意していた次の一手が、いきなり個人情報を差し出す重い選択肢しかなかった。0.1%という数字が示していたのは意欲の低さではなく、名乗ってもらう前の段差の高さだったのではないでしょうか。
どうやって、うまくいったのか
エントリーという重い一歩の手前に、LINE登録という軽い一歩を挟み込んだ設計が、この取り組みの中心にあります。離脱しそうなタイミングを検知して「無料診断コンテンツをご利用いただけます」といったバナーを出し、エントリーフォームでは入力を妨げないよう下部にさりげなく案内を置く。いずれも、訪問者の関心を遮らないことを前提に置き場所と出し方を決めています。個人情報を求める前に、名乗らなくても関係を続けられる受け皿を用意した点が、取りこぼしを減らす要になったと考えられます。
チャネルを「実際に使ってもらえるか」から選び直した判断も効いています。Webプッシュ通知は配信の母数が増えず、アプリ化は開発・運用の負担と利用者側の手間を踏まえて現実的でないと結論づけられました。そのうえで日常的に開かれるLINEへ寄せた選択は、機能の豊富さではなく、生活の中で自然に届く場所を優先した結果と読み解けます。
運用を外部任せにしない体制づくりも、この施策を支える柱でした。ツール選定では、LINEとInstagramを一元管理できることに加え、シナリオ作成の画面を非エンジニアが直感的に扱えるか、ユーザージャーニーマップで訪問前の行動まで見渡せるかが決め手になっています。代理店のインフィッシュは受託先という位置にとどまらず戦略設計から伴走し、Appier側も導入時の質問対応や要望への調整を担いました。手を動かしながら改善できる状態を最初に確保したことが、施策を出しっぱなしにしない運用につながったと言えます。
具体的に、どんな成果が出たのか
改善・向上したこと
推進したこと
この事例で出た成果
導入から約2か月で、LINEの友だち登録は200件ほど増加しました。これまで接点を持てないまま離れていた、関心の高い訪問者をつなぎ留められた点に意味があります。すでに複数のエントリーにもつながっており、CVR(サイト訪問者が資料請求などに至る割合)の向上にも手応えが得られている段階です。現状の展開は一部の物件にとどまっており、タワー型物件などLINE対応が進んでいない物件群への拡大が、今後の目標として置かれています。
うちでも使える?
応用しやすいのは、検討期間が長く、最初の問い合わせで個人情報の提出を求めざるを得ない商材です。住宅や自動車、金額の大きい法人向けサービスなどは、興味を持った瞬間と申し込む瞬間のあいだに距離があり、その間をつなぐ軽い接点が効きやすい構造にあります。
一方で、この形がそのまま効くとは限りません。前提として、ある程度のサイト流入がなければ、登録を促す相手そのものが集まりません。登録後に送る中身が続かない場合も、友だちの数だけが増えて関係は温まらないままになります。この事例で配信されていたのは価額表の更新という、検討中の人がまさに知りたい実務的な情報でした。
まず確かめたいのは、自社の見込み客が「登録しておいてよかった」と感じる更新情報が、月にいくつ発生しているか。ここが薄いようなら、チャネルを増やすより先に、送る中身から組み立て直したほうが近道になります。
この事例は2025年5月時点の情報です。AI分野は変化が速いため、現在は同様の取り組みをより短い期間・少ない負担で実現できる場合があります。
プロジェクト解析
プロジェクト内容
AIツール・サービスの提供形態
導入部門・データ活用
導入部門:マーケティング
活用したデータ:数値・Excel・ログ
採用したAI技術・ツール
採用したAI技術:テキスト・言語AI
AIモデル・ツール
連携ツール
連携したシステム・外部サービス
プロジェクト実施・導入企業
Appier
AIを活用したマーケティングソリューションを提供する企業。獲得・エンゲージメント・コンバージョンに至るカスタマージャーニーに沿ったワンストップ型AIソリューション(Ad Cloud、Personalization Cloud、Data Cloud)を展開し、会話型マーケティングプラットフォーム「BotBonnie」を提供している。
東急不動産株式会社
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