更新 2026.08.15
AIレコメンド経由の売上が目標比118%、スキーツアー旅行会社の施策設計
企業規模:500人以内
※イメージ画像です

取り組み概要
やさしく事例解説
プロジェクト解析
実施・導入企業
こんな方へおすすめのAI解説です
- サイトを見た人に次の一手が打てない
- メールが一斉配信のままで反応が薄い
- LINEの友だちが予約につながらない
どのようなAIの取り組み?
AIによる商品レコメンドとLINE上のポイント施策を組み合わせ、レコメンド経由の売上で目標比118%を記録したAI取り組み
業種
旅行業(宿泊・観光)
取り組み領域
マーケティング/Web・LINE販促
使ったAI
AIQUA(AIパーソナライゼーション)、BotBonnie(会話型マーケティング)
主な成果
レコメンド経由の売上が目標比118%
国内外のパッケージツアーを扱うビッグホリデー株式会社は、長年の強みであるスキーツアーの販売において、Webサイト・メール・LINEという接点をそれぞれ別々に運用していました。同社はAppierのAIパーソナライゼーションプラットフォーム「AIQUA」を用い、サイトのトップ画像下に「あなたへのおすすめ」枠を置き、ポップアップでもレコメンドを表示。さらにスキーツアーのページを閲覧したユーザーへ、約1時間後にレコメンドメールを届ける導線を整えました。あわせて会話型マーケティングプラットフォーム「BotBonnie」を使い、LINE公式アカウント上でゲレンデ診断やクイズ、予約完了、旅行後アンケートといった各アクションでポイントが貯まる仕組みを構築。貯めたポイントでルーレットを回すとツアーの割引クーポンが当たる設計にしています。レコメンド経由の売上は目標比118%となりました。
出典:レコメンド施策の売上が目標118%を達成!ビッグホリデーが実践したAIパーソナライズとLINE施策 | Appier 発行元:Appier
やさしく事例解説
何に困って、AIを入れたのか
紙のパンフレットを軸にした集客がコロナ禍で成り立たなくなり、Webサイト、メール、LINEへ軸足を移したものの、各チャネルは個別に運用され、ユーザーの行動データを横断して使えない状態が続いていました。スキーツアーのページを見た人へ次の一手を打てず、メールも一斉配信が中心。限られた人数で複数のチャネルを回す難しさもありました。
編集部の見立てでは、困りごとの本質はチャネルの不足ではなく、「誰に・いつ・何を届けるか」を決めるための材料が、チャネルごとに分断されたまま誰の手元にも揃っていなかったことにあります。判断の起点が散らばっている限り、チャネルを増やすほど運用の手間だけが積み上がり、興味を持っているユーザーの熱量が高いうちに動けない。手を打てなかったのは意欲や工数の問題というより、データが一箇所に集まる構造になっていなかったためではないでしょうか。
どうやって、うまくいったのか
スキーツアーのページを閲覧したユーザーへ、直後でも翌日でもなく約1時間後にメールを届ける。この時間の置き方が、レコメンド施策の中心にある判断だと考えられます。スキーツアーは、ゲレンデ、バスの時間帯、レンタルやリフト券の組み合わせといった複数の条件を突き合わせて決める商材で、ページを閉じたあともしばらく検討が続きます。届ける中身の精度だけでなく、検討が途切れていない時間帯を狙って差し込む設計にしたことが、押し付けにならない後押しにつながったのではないでしょうか。
会員組織を新たに立ち上げるのではなく、すでに友だちのいるLINEを会員基盤に見立てた設計も効いています。ゲレンデ診断やクイズという購入前の接点、予約完了時の付与、旅行後のアンケートまで、ポイントが貯まる場面を購買の前後に散らした点が特徴で、Webサイトやオフラインの接点も同じ仕組みに乗せています。旅行商品は利用が年に一度へ偏りやすく、シーズンが終われば接点も切れがち。ポイントという共通の通貨を挟むことで、予約の発生しない時期にもユーザーが戻ってくる理由をつくった構成と読み取れます。
ツールの提供にとどまらず、施策の組み立て方から実装・設定までAppierが伴走した体制も、要因として外せません。少人数で複数チャネルを運用する現場では、機能を渡されても使いこなすための時間そのものが足りなくなります。相談に対して別の打ち手を具体的に示す関わり方は、機能の説明ではなく設計の判断を補う支援であり、自社だけでは思いつかない施策に手が届いた分かれ目でしょう。
具体的に、どんな成果が出たのか
改善・向上したこと
推進したこと
この事例で出た成果
レコメンド経由の売上は、目標に対して118%となりました。LINEを起点とした動きも大きく、LINE経由のWebサイト訪問数は前年比で約2倍、LINE流入によるコンバージョンは約3倍、CVR(訪問のうち予約に至った割合)は約1.5倍となっています。旅行後アンケートの回答数も以前より増え、寄せられたポジティブな声は関連部署へ共有され、サービス改善の動きが生まれています。
うちでも使える?
応用しやすいのは、閲覧から予約までの検討が数時間から数日で完結し、その行動がWeb上に記録として残る商材です。宿泊やイベント、季節性の強い商品のように興味の熱量が短時間で上下する領域なら、送る中身を変えずタイミングをずらすだけでも反応が動く余地があります。
一方で、法人向けの高額商材のように稟議や複数人の合意を経て決まるものでは、閲覧直後に個人へ届けても意思決定の順番と噛み合いません。再購入がほとんど起きない単発商材の場合も、ポイントで関係を積み上げる設計は手間と費用に見合わない可能性があります。
今日できる一歩としては、既存のメール配信やLINE配信の履歴から反応の良かったものを1本選び、同じ内容を別の時刻に送って比べてみる。ツールを増やす前に配信の時間軸を動かしてみるだけでも、タイミング設計が効く商材かどうかの見当はつきます。
プロジェクト解析
プロジェクト内容
AIツール・サービスの提供形態
導入部門・データ活用
導入部門:マーケティング
活用したデータ:帳票・紙の資料
採用したAI技術・ツール
採用したAI技術:テキスト・言語AI
AIモデル・ツール
連携ツール
連携したシステム・外部サービス
プロジェクト実施・導入企業
Appier
AIを活用したマーケティングソリューションを提供する企業。獲得・エンゲージメント・コンバージョンに至るカスタマージャーニーに沿ったワンストップ型AIソリューション(Ad Cloud、Personalization Cloud、Data Cloud など)を展開し、AIパーソナライゼーションプラットフォーム「AIQUA」や会話型マーケティングプラットフォーム「BotBonnie」を提供している。
ビッグホリデー株式会社
出典・参考情報
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