実施 2026.03 ・ 更新 2026.08.16
小田急ビルサービスが生成AIアプリ160超を内製、議事録は1時間から5分に
※イメージ画像です

取り組み概要
やさしく事例解説
プロジェクト解析
実施・導入企業
こんな方へおすすめのAI解説です
- 報告書や議事録の作成に時間を取られている
- 社内規定や法令を探すのに毎回手間取る
- 拠点が多く、現場の人手が足りない
どのようなAIの取り組み?
ノーコードで作れる生成AI基盤を全社に配り、160以上の社内AIアプリを内製して議事録作成を1時間超から5分にしたAI取り組み
業種
総合ビルマネジメント(不動産・建物管理)
取り組み領域
全社業務(バックオフィス〜警備・設備の現場)
使ったAI
Alli LLM App Market(生成AIアプリ基盤・RAG)
主な成果
議事録作成が1時間超から5分に短縮
小田急グループで駅・オフィスビル・商業施設などの清掃、設備保守、警備、建設工事、地域冷暖房事業を担う小田急ビルサービスが、人手不足と多拠点運営を背景に、生成AIを全社の業務基盤として位置づけました。採用したのはAllganize Japanが提供するAlli LLM App Marketで、標準搭載の生成AIアプリに加え、ノーコードで自社用アプリを追加できる点、ユーザー数に制限のない料金体系、導入前から続く伴走支援が選定の決め手になっています。共通アプリのベースは企画財務部IT担当が、現場業務向けは警備事業部と設備事業部の担当者が作り、社内公開されているアプリは160以上。議事録作成、社則検索、文書比較、労災報告書作成、法令の条文検索、仮シフト表作成などに使われ、作業時間が大きく縮まりました。
出典:■導入事例■【小田急ビルサービス様】160の生成AIアプリを現場一体で展開。業務効率化ツールから「経営戦略の中核基盤」へ進化 発行元:Allganize Japan株式会社
やさしく事例解説
何に困って、AIを入れたのか
清掃、警備、設備保守と人の手で支える事業を多く抱えるなかで、報告書や議事録の作成、社内外からの問い合わせ対応に現場の時間が吸い取られていました。拠点は事業ごとに広く分散し、警備事業では採用そのものが難しくなっている。限られた人員をどこに向けるかが、経営の判断として重くなっていた状況です。
編集部の見立てでは、困りごとの核心は作業量そのものよりも、それらの業務が「個人の努力」で吸収される運営モデルになっていた点にあります。誰がやっても結果が変わらない作業と、その人でなければできない判断や提案が切り分けられないまま同じ人に積み上がれば、人が減った分だけ現場の余力は削られていきます。生成AIを効率化ツールではなく人材不足時代の経営インフラと捉えた判断は、この構造そのものへの手当てだったのではないでしょうか。
どうやって、うまくいったのか
ツールの機能比較ではなく「全社の誰が使うか」から選定軸を組み立てたことが、この取り組みの起点になっています。社内情報活用基盤としての可能性、誰もが使える操作性、ユーザー数に制限のない料金体系、継続的な伴走支援という4つは、いずれも一部の部署で試すだけなら不要な条件です。ITスキルに差があれば最初の入力でつまずく人が出るという前提に立ち、標準搭載のアプリから入れる形を選んだことで、白紙の入力欄に向き合わせない導線ができました。
アプリを作る役割をIT担当部門に閉じず、警備と設備の現場担当者へ開いた分担も効いていると考えられます。共通アプリのベースはIT担当が用意し、現場業務のアプリは現場を知る担当者が作る。この切り分けは、要望を聞き取る人と形にする人を同じにすることで、ニーズが仕様のやり取りを経て薄まる過程を省いています。AIに初めて触れる社員を想定した社内勉強会も、完璧な活用を求めず小さく試す方針で運ばれ、作り手と使い手の距離を縮めました。
法令対応でRAG(社内文書を検索して回答に使う仕組み)を、答えを出させるためではなく原典への到達経路として使った設計は、とりわけ応用の余地が大きい判断です。回答根拠となったページがハイライト付きで示されるため、条文を探す時間を圧縮しながら、最終的な判断は人と原典に残せます。状況によって適切な対応が変わる領域でAIを実務に乗せるには、この置き換えが要になっていたのではないでしょうか。
具体的に、どんな成果が出たのか
改善・向上したこと
推進したこと
この事例で出た成果
作業時間の変化は、いくつかの業務で具体的に表れています。スマートフォンで録音した音声をアップロードするだけの議事録作成は、1時間を超えていた作業が5分になりました。営業推進での仮シフト表作成は、経験の浅い社員で約2日かかっていたものが10分程度です。問い合わせ対応や資料作成の負荷も軽くなり、社内勉強会の実施以降は利用者が明確に増えています。一件ごとの短縮幅より、年間で積み上がる総量のほうが効いてくる種類の変化と言えます。
うちでも使える?
応用しやすいのは、答えの根拠が文書として存在する業務です。就業規則や社内規定、法令、施設ごとのルールのように、正しい出典を指し示せる領域なら、参照先を登録して根拠を確かめながら使う形をほぼそのまま持ち込めます。会議の録音から議事録を作るような、入力の形が決まっている作業も同じです。反対に、参照させる文書が最新版に保たれていない組織では、精度以前に回答が信用できなくなります。人事や法務の情報を扱うなら、職掌に応じて閲覧範囲を分ける設定も避けて通れません。
現場にPCがない業種では、この事例と同じ形がそのまま当てはまるとは限りません。小田急ビルサービス自身、モバイル利用と音声入出力を今後のテーマに挙げています。まず試すなら、直近の会議の録音を一つ要約させてみるところから。出てきた文章を手直し前提で読み、どこまで任せられるかを自分で確かめた感触が、社内で話を通すときの一番の材料になります。
この事例は2026年3月時点の情報です。AI分野は変化が速いため、現在は同様の取り組みをより短い期間・少ない負担で実現できる場合があります。
プロジェクト解析
プロジェクト内容
AIツール・サービスの提供形態
導入部門・データ活用
導入部門:全社共通・汎用業務
活用したデータ:文書・ナレッジ
採用したAI技術・ツール
採用したAI技術:テキスト・言語AI
AIモデル・ツール
連携ツール
連携したシステム・外部サービス
プロジェクト実施・導入企業
Allganize Japan株式会社
企業向けオールインワン生成AI・AIエージェントプラットフォーム「Alli LLM App Market」を提供。ユーザー数無制限の料金体系で全社展開でき、100以上の生成AIアプリと高精度RAGを搭載。300社以上の導入実績を持つ。
株式会社小田急ビルサービス
出典・参考情報
■導入事例■【小田急ビルサービス様】160の生成AIアプリを現場一体で展開。業務効率化ツールから「経営戦略の中核基盤」へ進化
発行元:Allganize Japan株式会社
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