実施 2025.04 ・ 更新 2026.08.15
上下水道コンサルが1ヶ月半で構築、就業規則に絞った社内AIチャットボット
プロジェクト期間:半年未満
※イメージ画像です

取り組み概要
やさしく事例解説
プロジェクト解析
実施・導入企業
こんな方へおすすめのAI解説です
- 社内規程の問い合わせ対応に追われている
- AIに聞いても答えが微妙にずれる
- 短期間で使えるAIを形にしたい
どのようなAIの取り組み?
Gemini とRAGを組み合わせ、就業規則に関する社内問い合わせに答えるチャットボットを約1ヶ月半で構築したAI取り組み
業種
上下水道コンサルティング(建設・土木)
取り組み領域
社内ヘルプデスク/就業規則の問い合わせ対応
使ったAI
Gemini とRAGによる社内AIチャットボット(生成AI)
主な成果
約1ヶ月半でリリース、工数削減効果は検証段階
株式会社NJSは、上下水道を中心としたインフラの調査・設計・運営を手がけるコンサルティング企業です。社内ITサポートや運用、就業規則に関する社員からの問い合わせ対応に工数がかかっており、自社でもLLM(大規模言語モデル)を使ったチャットボットを検証していましたが、回答が一般論に流れたり、細部で誤った情報が混じったりする状態が続いていました。そこで対象範囲を就業規則に絞り込み、開発をアイレット株式会社が担当。「Google Cloud かんたん AI パック」と、短期間でRAGチャットを構築する「かんたん RAG プラン」を用い、Gemini を核とした社内向けチャットボットを約1ヶ月半でリリースしています。利用状況を分析できるデータ環境や、回答の根拠となる参照元ファイルへのリンク表示も併せて組み込まれました。現時点では検証段階に位置づけられています。
出典:問い合わせ業務の負担を軽減する生成 AI チャットボット開発を開発期間わずか1ヶ月半で実用化!|株式会社NJS様の事例紹介 発行元:KDDIアイレット株式会社
やさしく事例解説
何に困って、AIを入れたのか
社内に寄せられる質問は、ITサポートや運用に関するもの、そして就業規則をはじめとする規程に関するものが多くを占めていました。自社での検証では、就業規則を読み込ませても一般的な説明が返ってくる、あるいは規程に近い内容でも細かい部分に誤りが混じる、という現象が起きていました。
編集部の見立てでは、行き詰まっていたのは質問の量ではなく、「どの文書のどこを根拠に答えるか」を機械側に固定させる部分だったのではないでしょうか。規程に関する質問は、雰囲気として正しい答えでは用をなさず、条文どおりでなければ担当者が結局あとから確認し直すことになります。つまり必要とされていたのは、なめらかに話す能力ではなく、社内文書の記述から外れないという性質の精度であり、それを満たす作り方がまだ見つかっていない状態だったと考えられます。
どうやって、うまくいったのか
対象範囲を就業規則という一つの領域に絞り込んだ判断が、この構成の起点になっています。社内の問い合わせはITサポートから運用まで幅広く、すべてを一度に賄おうとすれば、参照させる文書も回答のばらつきも一気に膨らみます。範囲を限定したうえで、RAGと呼ばれる、社内文書を検索させたうえで回答を組み立てさせる手法を用いる設計は、規程に準拠しているかどうかという一点に精度の焦点を合わせられます。社内規程や業務フローの中身を理解したうえで組み込んだという進め方も、参照させる文書の選び方そのものが精度を左右することを踏まえた順序だと読めます。
利用状況を測る仕組みを後付けにせず、最初から作り込んだ点も見逃せません。Firestore に蓄積される利用履歴を BigQuery へ同期し、CSV として出力して Looker Studio で傾向を可視化する経路が用意され、トークン数をもとにした費用対効果の検証まで射程に入れられています。回答の質は使われ方によって変わるため、どんな質問が実際に飛んでくるかを観察できる状態を先に確保しておく組み立ては、改善を一度きりの調整で終わらせないための土台になります。
回答の信頼性をモデルの出力だけに委ねない工夫も効いています。参照元ファイルへのリンクを出力する機能によって、利用者は答えの根拠を自分の目で確かめられ、Vertex AI のプロンプト設計では個人情報を含む機密情報の誤出力を防ぐ対策が施されています。Microsoft Entra ID による認証と、Terraform でインフラをコードとして構築する進め方は、短期間での立ち上げと運用時の手間の抑制を同時に狙った組み合わせといえます。
具体的に、どんな成果が出たのか
改善・向上したこと
推進したこと
この事例で出た成果
プロジェクト開始から約1ヶ月半でリリースに至り、就業規則に関する質問に答える社内チャットボットが実際に動く状態になりました。ただし現在はまだ検証段階であり、問い合わせ対応の工数削減や業務効率化は、あくまで今後に向けた期待として位置づけられています。利用傾向とトークン数に基づく費用対効果を確認できる環境が同時に整っているため、効果の有無を数字で見極めながら次の判断に進める状態にある点は押さえておきたいところです。
うちでも使える?
応用しやすいのは、答えが文書に明記されていて、正解が一つに定まる領域です。就業規則や社内規程、各種マニュアルのように、根拠となる条文を示せば話が終わる質問群であれば、範囲を区切って試す価値があります。逆に、部署ごとの運用解釈や例外的な判断が口頭でやりとりされている領域、複数の規程を突き合わせて初めて結論が出るような相談は、同じ作り方では扱いにくくなります。参照させる文書が古いままだと、もっともらしい誤答が量産される点にも注意が必要です。
判断材料としてもう一つ挙げるなら、根拠のリンクを提示できるかどうかは、社内で使ってもらえるかを大きく左右します。試すなら、手元にある就業規則のファイルを一つ選び、直近で実際に届いた質問を三つほどそのまま投げて、条文の該当箇所まで指し示せるかを見てみる。そこで示せた質問の種類が、そのまま最初の適用範囲になります。
この事例は2025年4月時点の情報です。AI分野は変化が速いため、現在は同様の取り組みをより短い期間・少ない負担で実現できる場合があります。
プロジェクト解析
プロジェクト内容
AI導入・支援形態
導入部門・データ活用
導入部門:全社共通・汎用業務
活用したデータ:文書・ナレッジ
採用したAI技術・ツール
採用したAI技術:テキスト・言語AI
AIモデル・ツール
連携ツール
連携したシステム・外部サービス
プロジェクト実施・導入企業
アイレット株式会社
クラウド支援サービス「cloudpack」を提供し、AWS・Google Cloud・OCI の構築・移行、開発、運用保守、生成 AI 導入支援などを手掛ける。AWS コンピテンシー認定パートナー、Google Cloud パートナー。
株式会社NJS
出典・参考情報
問い合わせ業務の負担を軽減する生成 AI チャットボット開発を開発期間わずか1ヶ月半で実用化!|株式会社NJS様の事例紹介
発行元:KDDIアイレット株式会社
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