実施 2024.11 ・ 更新 2026.08.15
ニチレイフーズが階層別の生成AI研修で挑んだ、導入済み社内AIの定着課題
プロジェクト期間:半年〜 1年
企業規模:1,000人以上
※イメージ画像です

取り組み概要
やさしく事例解説
プロジェクト解析
実施・導入企業
こんな方へおすすめのAI解説です
- 全社にAIを入れたが利用が伸びない
- 管理職がAI活用に前向きでない
- 自分の業務での使い方が分からない
どのようなAIの取り組み?
階層ごとに内容を切り替えた生成AI研修で、すでに社内にあるAIチャットとCopilotの実務活用を後押しした取り組み
業種
冷凍食品製造(製造業)
取り組み領域
全社の生成AI活用・人材育成
使ったAI
社内AIチャット/Copilot(生成AI)と階層別研修
主な成果
受講者の意識変化とプロンプト作成の理解度向上
冷凍食品を手がけるニチレイフーズは、2024年春に社内向けAIチャットボット「Nichirei AI Chat」を全社員に開放し、2025年春には管理職向けにCopilotの利用環境も整えました。ただ利用は想定ほど広がらず、現場定着が課題として残ります。そこで社内だけでノウハウや事例をそろえる限界を認め、AI・DX人材育成を手がけるアイデミーの実践型研修「Aidemy Practice」を活用して、2024年11月から2025年6月にかけて生成AI研修を実施しました。新入社員と若手には社内AIチャットの基礎、中堅社員には業務での応用、管理職には自部門で活用を進める立場としてのCopilot基礎という具合に、階層ごとに内容を切り替えています。研修後は、受講者の意識面の変化と、プロンプト作成についての理解が進んだという評価が示されています。
出典:【生成AI研修事例】生成AIを業務改革の武器に。ニチレイフーズの生成AI研修の取り組み | Aidemy Business 発行元:アイデミー(Aidemy Business)
やさしく事例解説
何に困って、AIを入れたのか
全社員が使えるAIチャットは2024年春に、管理職向けのCopilot環境は2025年春に用意されていました。それでも利用は想定に届かず、「使える」状態から「業務で使いこなす」状態へ進むには、活用の具体的なイメージや業務に応用できるプロンプト例を含む実践的な教育が必要だと受け止められていました。
編集部の見立てでは、この困りごとの本質は、ツールの機能でも周知の量でもなく、「自分が毎日抱えている作業のどの場面で、どう指示すれば返ってくるのか」という具体像が、一人ひとりの手元になかったことにあります。アカウントを配る作業と、業務の手順にAIを組み込む作業は別物で、後者は現場の仕事の形に踏み込まないと進みません。社内だけでケースを整えることに限界を感じた、という判断も、この距離を埋める材料が足りなかった事情の裏返しと読めます。
どうやって、うまくいったのか
対象を階層で分け、伝える粒度と視点そのものを変えた研修設計が、この取り組みの中心にあります。新入社員と若手には社内AIチャットの基礎、中堅社員には業務での応用を含む内容、管理職には自部門で活用を進める立場としてのCopilot基礎、という組み立てでした。若手が必要としているのは操作の型であり、中堅が知りたいのは自分の担当業務への当てはめ方、管理職に問われるのは部下に使わせる判断であって、一律の講座ではどの層にも半分しか届きません。
題材を、汎用的な生成AI解説ではなく、社員が明日にも開ける自社の環境に寄せた点も効いています。研修はすでに社内にあるNichirei AI ChatとCopilotを軸に、業務へ応用できるプロンプト例や活用テンプレート、Copilotの実演を含む形で組まれました。受講者からは、指示内容によってアウトプットが大きく変わることを、手を動かしながら実感したという反応が出ています。学ぶときに開く画面と業務で開く画面が同じであれば、研修で得た型はその日の作業まで持ち帰れます。
外部に任せる範囲を、内容のカスタマイズを前提に決めたことも見逃せません。選定では、講師の説明の分かりやすさと、実務に即して内容を組み替えられるかどうかが判断材料になっています。管理職向けの回に「今のままでは2〜3年遅れている」という踏み込んだ指摘まで含まれていたのは、社内の人間が言いにくい評価を外部の立場から差し込む役割分担が働いたからでしょう。
具体的に、どんな成果が出たのか
改善・向上したこと
推進したこと
この事例で出た成果
研修後のアンケートや実地での反応では、基礎は理解できた、次は自分の業務でどう使うか、という実用フェーズへの関心が高まり、知識習得から業務への応用を探る段階へ移った実感が示されています。とりわけCopilotの利用率は高く、「Copilotに聞いてみたら」という言葉が社内で自然に交わされるようになりました。AIを使うことが特別な行為ではなく当たり前の選択肢になり始めた状態で、管理職向けの率直な指摘も適切な危機意識の喚起につながり、全社で利活用を進める土壌づくりに寄与したと評価されています。
うちでも使える?
応用しやすいのは、AIを使える環境はすでに配ったのに使われていない、という段階にある組織です。この階層別の設計は、役割によって「AIに任せたい仕事」が明確に違う組織ほど噛み合います。
一方で、全社共通のAI環境がまだない段階では、研修の題材にできる画面が存在せず、同じやり方を持ち込んでも学びが宙に浮きます。1万人規模を階層で切り分ける組み立ても、数十人の会社にそのまま縮小して当てはめる意味は薄く、その場合は役職より職種ごとの業務の違いで分けたほうが実態に合うはずです。実演したり手を動かしたりする時間を確保できるかも、事前に確かめておきたい条件でしょう。
小さく始めるなら、管理職の一人が自分の担当業務の指示を社内のAIに実際に入力し、その画面と結果を次の定例で見せるところから。うまくいかなかった指示も並べて見せられれば、それ自体が社内の教材になります。
この事例は2024年11月時点の情報です。AI分野は変化が速いため、現在は同様の取り組みをより短い期間・少ない負担で実現できる場合があります。
プロジェクト解析
導入部門・データ活用
導入部門:全社共通・汎用業務
採用したAI技術・ツール
採用したAI技術:テキスト・言語AI
AIモデル・ツール
プロジェクト実施・導入企業
アイデミー
AIを中心としたDX人材育成・組織づくりを支援する「Aidemy Business」を提供。人材要件定義、スキルアセスメント、研修設計、学習促進を一気通貫で伴走し、生成AIによる業務効率化やPythonプログラミングができる実務者から、Word・Excel・ITの基礎を学ぶ初学者までを育成する。AI/DX実践型研修「Aidemy Practice」を提供している。
株式会社ニチレイフーズ
出典・参考情報
【生成AI研修事例】生成AIを業務改革の武器に。ニチレイフーズの生成AI研修の取り組み | Aidemy Business
発行元:アイデミー(Aidemy Business)
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