実施 2026.02 ・ 更新 2026.08.15
北海道ガス、全社員865名のDX人材育成をアセスメント結果で個別化
企業規模:1,000人以内
※イメージ画像です

取り組み概要
やさしく事例解説
プロジェクト解析
実施・導入企業
こんな方へおすすめのAI解説です
- 社員のITスキルの差が大きい
- 研修を受けても業務で使われない
- 全社員に学ばせる費用が重い
どのようなAIの取り組み?
スキル診断の結果をもとに社員一人ひとりの学習コースを組み立て、全社員へDX・AI学習を広げることに取り組んだ事例
業種
都市ガス・電気供給(エネルギー・インフラ)
取り組み領域
人事部門/全社のDX人材育成
使ったAI
オンラインDX学習サービス「Aidemy Business」、生成AI「Gemini」
主な成果
試験展開で知識定着の効果を定量的に確認し、2025年度から全社員へ展開(履修率100%は目標)
北海道ガスは、都市ガスや電気の供給を柱に北海道各地でエネルギー事業を手がける従業員865名の企業です。2024年度にDX人材育成へ着手し、まず全社員のスキルとマインドをアセスメント(現状を測る診断)で把握したうえで、全管理職と希望者を合わせた約半数にeラーニングを試験的に展開しました。ここで効果を確認できたことを踏まえ、2025年度からは全社員を対象にアイデミーのオンライン学習サービス「Aidemy Business」を導入しています。管理職向け・一般職向けなどレベルと職種に応じた6種類のコースを用意し、アセスメント結果に沿って一人ひとりの受講内容を割り当てる運用に加え、学んだ内容を業務で使ってみた「実践報告」を一人ひとつ提出する取り組みも並行して進めています。
出典:【全社員向けDX活用人材育成支援事例】「学びを実践につなげる仕組みづくり」を支えるAidemy Business | Aidemy Business 発行元:アイデミー(Aidemy Business)
やさしく事例解説
何に困って、AIを入れたのか
2024年度の出発点は、教材を配ることではなく測ることでした。全社員にアセスメントを実施し、DXに関するスキルとマインドがどの程度身についているかを個人単位で可視化しています。そのうえで、対象を全管理職と希望者に限ってeラーニングを先に試しています。
編集部の見立てでは、ここでの困りごとは「社員がデジタルに詳しくない」という漠然とした不足感そのものではなく、865名という規模のなかで誰がどこまで分かっているのかを説明できる材料が手元になかったこと、そしてエネルギー業界でデジタル活用が加速するなかで、どの水準の教育をどこまで広げるべきかを決めきれなかったことにあったのではないでしょうか。全社員研修は費用も現場の時間も大きく動かす判断であり、根拠のないまま踏み切るのは難しい。測ることから始めた順序は、その決めきれなさに正面から向き合った選択と読めます。
どうやって、うまくいったのか
個別化の根拠を受講者本人に見える形で示した設計が効いています。アセスメントで可視化した個人別の結果をもとに、レベルと職種で分けた6コースから一人ひとりの受講内容を決め、それを「アセスメント結果をもとにしたあなた専用のカリキュラムです」と本人へ伝えています。同じ教材を一律に配る手もあったところで、あえて割り当ての理由を開示する。この一手間が、研修を会社から降ってきた義務から自分の現状に合った課題へ置き換え、100%履修という高い狙いを現実的な射程に入れたと考えられます。
全社へ広げる前に半数で試すという順序も、判断のつくり方として理にかなっています。全管理職と希望者を対象に試験展開し、その手応えを確かめてから全社員展開を決めるという段取りです。さらに、5社を比較したうえで評価された条件のひとつが、受講者一人あたりのライセンス料を必要とせず、基本利用料の範囲で多人数が受講できる契約形態でした。受講者を増やすほど費用が積み上がる構造ではないため、「まず管理職だけ」「次に全員」と対象を段階的に広げる判断が、費用の壁に阻まれにくくなります。
学びを業務へ着地させる仕掛けを、学習と同時に走らせている点も見逃せません。受講者は一人ひとつ「実践報告」を出し、学んだことを自分の仕事でどう使ったかを言葉にします。管理職には部署別の進捗率が共有され、現場で声をかける役回りが渡されています。教材と管理者画面、継続的なフォローをアイデミー側が担い、個別カリキュラムの設定と現場での働きかけを社内が担うという分担によって、人事部だけで数百人分の学習を抱え込まずに回る形が成り立っています。
具体的に、どんな成果が出たのか
改善・向上したこと
推進したこと
この事例で出た成果
試験展開の段階では、基礎知識の定着やマインドの向上といった効果が定量的に確認され、それが全社員展開を決める根拠になりました。現場では、生成AI「Gemini」でアンケートを分析しレポート資料の作成を効率化するといった実践も生まれています。管理側の運用では、ユーザー管理やカリキュラム設定、進捗率の確認をマニュアルなしで行えています。ただし履修率100%はあくまで目標であり、期限間際の駆け込み受講が見込まれることから、継続して学び続ける仕組みづくりが次の課題として残っています。
うちでも使える?
応用が効きやすいのは、職種や年齢層の幅が広く、全員へ同じ教材を配ると誰かにとって難しすぎるか易しすぎるという状態に陥っている組織です。先にスキルを測り、その結果を本人に返してから学習内容を割り当てる進め方は、業種を問わず持ち込めます。受講対象が数百人規模で、一人あたりの課金が全員展開のブレーキになっている場合も、教材の中身より先に契約形態を比べてみる価値があります。
反対に、学習内容と日々の業務の距離が遠い部署では、実践報告が「提出するための報告」に流れやすく、この事例の核である実践への接続が働きにくくなります。アセスメント結果を本人へ返す運用も、評価に使われるのではという警戒を生んでしまえば主体性にはつながりません。何のための測定なのかを先に伝えられる関係があるかどうかが分かれ目です。
まず試すなら、管理職だけを対象に一度受講させ、部署別の進捗が横並びで見える状態をつくってみてはいかがでしょうか。数字が並んだ時点で、どこに声をかけるべきかは自然と浮かび上がってきます。
この事例は2026年2月時点の情報です。AI分野は変化が速いため、現在は同様の取り組みをより短い期間・少ない負担で実現できる場合があります。
プロジェクト解析
プロジェクト内容
AIツール・サービスの提供形態
導入部門・データ活用
導入部門:全社共通・汎用業務
活用したデータ:帳票・紙の資料
採用したAI技術・ツール
採用したAI技術:テキスト・言語AI
AIモデル・ツール
プロジェクト実施・導入企業
アイデミー
AI/DX人材育成e-learning「Aidemy Business」(オンラインDXラーニング)を提供。270種以上のAI/DXコンテンツを備え、人材要件定義・スキルアセスメント・研修設計・学習促進を一気通貫で支援する。Aidemy Business は Accenture のグループサービスとして提供されている。
北海道ガス株式会社
出典・参考情報
【全社員向けDX活用人材育成支援事例】「学びを実践につなげる仕組みづくり」を支えるAidemy Business | Aidemy Business
発行元:アイデミー(Aidemy Business)
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