実施 2025.10 ・ 更新 2026.08.15
オープンハウスグループ、クラウドの脆弱性対応を一元化し全社で分担する体制へ
プロジェクト期間:半年〜 1年
※イメージ画像です

取り組み概要
やさしく事例解説
プロジェクト解析
実施・導入企業
こんな方へおすすめのAI解説です
- 複数のクラウドに分かれたシステムの管理が大変
- セキュリティの不具合対応が特定の担当に集中
- システムが増えるたび点検の手間が増える
どのようなAIの取り組み?
複数のパブリッククラウドに散らばるセキュリティリスクを一つの画面で見渡せるようにし、アプリケーション担当者も自ら脆弱性対応にあたれる体制を築いたAI取り組み
業種
総合不動産デベロッパー(不動産)
取り組み領域
情報システム部門/クラウドセキュリティ運用
使ったAI
クラウドセキュリティプラットフォーム「Wiz」(自然言語での問い合わせ機能)
主な成果
脆弱性の検知から対応までの工数を大幅に削減
オープンハウスグループは2019年に情報システムのクラウド移行を始め、現在はAWSとGoogle Cloudを中心としたクラウドネイティブ環境が大半を占め、システム数はおよそ500に達しています。増え続ける環境の脆弱性や設定不備を横断的に把握するため、クラウドネイティブ環境のリスクを統合的に管理するCNAPPと呼ばれる領域の製品を検討し、長年の取引先である伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)から自社環境に合った製品についての助言を受けて候補を絞り込みました。2025年4月にクラウドセキュリティプラットフォーム「Wiz」を第一の候補とし、6月からのPoC(小規模な試験導入)でAWSとGoogle Cloud双方の可視性と脆弱性検知の精度を検証。8月から9月にかけて設定と構築を終え、10月に本番稼働を開始しています。
出典:Wizを採用した株式会社オープンハウスグループ 様の事例 | CTC - 伊藤忠テクノソリューションズ 発行元:伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
やさしく事例解説
何に困って、AIを入れたのか
クラウド移行が進むほどシステムの数が増え、セキュリティ運用にかかる工数と負荷が膨らんでいました。サーバレスやコンテナの環境では一台ずつ防御ソフトを入れるエージェント型の手法が使いにくく、脆弱性や設定不備の管理面での負担が重くなること、AWSとGoogle Cloudにまたがる構成のために原因の特定やログの追跡に一定の工数がかかること、さらに脆弱性がアプリケーション領域に絡むと対応が一気に複雑になることが、課題として挙げられています。
編集部の見立てでは、この困りごとの中心は検知の精度ではなく、見つけた問題が「実際に直せる人」に届くまでの距離にあったのではないでしょうか。問題を見つけるのはインフラ部門でも、手を入れるのはアプリケーション側という分業の下では、調査結果をかみ砕いて渡す作業が毎回発生します。対象がおよそ500システムまで広がれば、その受け渡しのコストが対応の遅さとして表に出てきます。
どうやって、うまくいったのか
製品選定で評価軸に据えられたのは、脅威を検知できるかどうかではなく、検知したあとに具体的な修正手順まで示せるかどうかでした。この一点を軸に置いたことで、比較は防御力の優劣ではなく「対応を誰に任せられるか」の比較に変わっています。修正の手順が画面上に出るのであれば、インフラ部門が調査結果を解釈し直してアプリケーション側へ渡す工程そのものを省けます。分業の隙間に生じる翻訳作業をなくすという狙いが、選定の段階から一貫していたと考えられます。
各システムにエージェントを入れずに環境全体を外側から見に行く方式を選んだ判断も、運用の続けやすさに効いています。サーバやコンテナごとに導入と更新の作業が発生する方式では、システムが増えるほど監視の網に穴が空きやすくなります。新規プロジェクトが追加されると自動的に監視対象になる設定をあらかじめ組み込んだ設計は、その穴を担当者の注意深さではなく仕組みの側で塞ぐ考え方です。
PoCの段階でアプリケーション担当者にも実際に管理画面を操作させた進め方は、導入後の体制づくりを前倒しにするやり方として注目に値します。使う側が事前に操作感を確かめていれば、本番稼働と同時に対応を任せられる状態になります。グループ会社の担当者まで含めて責任を持って使える環境を整え、インフラチームやアプリケーションチームの一方に負担が偏らないよう分担を設計した点も、この事例に固有の工夫です。なおCTCは評価項目の整理や既存システムとの接続方法の確認といった後方支援を担っており、判断と日々の運用は自社側に残る形で役割が分かれています。
具体的に、どんな成果が出たのか
改善・向上したこと
推進したこと
この事例で出た成果
これまでは脆弱性が見つかるたびに複数の管理コンソールを開いてログを突き合わせる調査が必要で、対応までに想定より長い時間を要していました。導入後は検知・可視化から必要な対策までが短時間で完了するようになり、工数の大幅な削減につながっています。アプリケーション担当者自身が修正手順を確認しながら動けるようになったことで、セキュリティ対応が開発の流れに自然に組み込まれたという声も寄せられています。新規プロジェクトが自動で監視対象になる点はインフラチームの管理負荷軽減に直結し、経営層からは従来製品より広い範囲をカバーしながら価格帯が抑えられている点が投資対効果として評価されています。
うちでも使える?
応用が利きやすいのは、システムが複数のクラウドサービスに分かれていて、インフラとアプリケーションで担当部門が別れている組織でしょう。とりわけサーバレスやコンテナのように、一台ずつ防御ソフトを入れる前提が崩れる環境では、外側からまとめて構成を見に行く方式との相性が良いと考えられます。
一方で、システムの大半が社内サーバーにあり対象の数も限られている場合、一元可視化そのものから得られるものは小さくなります。可視化だけを先に進めても、実際に直す権限と時間がアプリケーション側に用意されていなければ、指摘が積み上がるばかりで対応の列は詰まったままです。この事例で先に体制の分担を設計していたのは、そこが効き目を左右するからでしょう。まず試すなら、直近で見つかった設定不備をひとつ選び、検知から修正完了までの経路を担当者ごとに追いかけてみること。受け渡しが何回発生しているかが見えたとき、可視化の道具が効く場所かどうかの判断がつきます。
この事例は2025年10月時点の情報です。AI分野は変化が速いため、現在は同様の取り組みをより短い期間・少ない負担で実現できる場合があります。
プロジェクト解析
プロジェクト内容
AI導入・支援形態
AIツール・サービスの提供形態
導入部門・データ活用
導入部門:全社共通・汎用業務
活用したデータ:数値・Excel・ログ
採用したAI技術・ツール
採用したAI技術:テキスト・言語AI
AIモデル・ツール
プロジェクト実施・導入企業
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(CTC)
クラウドセキュリティプラットフォーム「Wiz」を提供し、セキュリティアドバイザーとして製品選定の助言や導入プロジェクトの支援を継続的に行うITソリューション企業。
株式会社オープンハウスグループ
出典・参考情報
Wizを採用した株式会社オープンハウスグループ 様の事例 | CTC - 伊藤忠テクノソリューションズ
発行元:伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
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