実施 2025.12 ・ 更新 2026.08.15
大学向け教育アプリの基盤刷新、AI時代に備え外部チームで品質を検証
企業規模:500人以内
※イメージ画像です

取り組み概要
やさしく事例解説
プロジェクト解析
実施・導入企業
こんな方へおすすめのAI解説です
- 社内のテストだけでは品質が不安
- リリース日は動かせず時間がない
- 役割ごとに変わる画面の確認が大変
どのようなAIの取り組み?
AI活用を見据えて大学向け教育アプリの設計を刷新し、外部の第三者検証で品質確認に取り組んだ事例
業種
教育アプリの開発・提供(教育サービス)
取り組み領域
製品開発/品質保証・第三者検証
使ったAI
具体的なAI技術の記載なし(AI活用を見据えた設計刷新が対象)
主な成果
第三者検証により機能品質とユーザー体験の質を担保
ハーモニープラス株式会社は、大学の教育の質向上と学生支援を目的に、学修成果や教育成果を一元的に可視化・分析するツール『学修成果MOE』を提供しています。急速に広がるAI活用と今後の教育ニーズを見据え、既存の設計に機能を足すのではなく、基盤からつくり直す判断が取られました。その第一弾の本稼働を前に、内製のテストだけでは品質を担保しきれないと考え、ソフトウェアテストを手がける株式会社SHIFTへ第三者検証(開発元とは別の立場から行う品質確認)を依頼しています。SHIFTが担ったのはテスト計画・テスト設計・テスト実行で、教育領域のドメイン知識を持つメンバーで体制を組み、大学ごとに細かく異なる権限管理の検証や、学生側から見た使い勝手の確認を進めました。
出典:ハーモニープラス株式会社様 導入事例 発行元:株式会社SHIFT
やさしく事例解説
何に困って、AIを入れたのか
これまで『学修成果MOE』のテストは社内で完結していました。ところが現行版の運用が進むなかで、セキュリティや品質について、より高い水準の担保を求められる局面が生まれます。社内のリソースとノウハウだけでは限界がある、という判断が外部依頼の起点になりました。
編集部の見立てでは、ここでの困りごとは「手が足りない」という量の問題ではありません。既存の仕組みに機能を追加するのではなく基盤からつくり直すと決めた時点で、確認すべき範囲が過去の延長線上から外れてしまった。これが本質だったのではないでしょうか。つくり手が自分の設計意図をなぞる形で確かめる内製テストは、設計が地続きである限りよく働きます。前提そのものを入れ替えたときには、その意図の外側を見る目が別に要る、という構図です。
どうやって、うまくいったのか
教育領域のドメイン知識を持つメンバーを軸にチームを編成した進め方が、短期の立ち上がりを支えています。今回の依頼は、当初予定していた会社との調整がまとまらず、リリーススケジュールを動かせないまま持ち込まれたものでした。仕様を理解する時間が限られる状況で効いたのは、大学の教務がどう回り、教職員が何を見たいのかという前提を、説明を受ける前から共有できていた点だと考えられます。教育現場の知見を活かしたテスト専門チームをあらかじめ立ち上げ、業種ごとに検証の型を蓄えておく体制が、この速さの土台になっています。
難所となった権限管理には、テスト設計を最初に固めきらず、進めながら見直す形で応じています。大学では学校や役割によって使える機能が細かく分かれるため、組み合わせは容易に膨れ上がります。すべてを網羅しようとすれば期間内に終わらず、削りすぎれば重い穴が残る。この綱引きに対し、限られたスケジュールのなかで品質を最大化するという目標の置き方が、網羅率よりも危うさの大きい箇所へ重心を移す判断を導いたのではないでしょうか。
検証の視点を「学生から見た使い勝手」と「教職員から見た使い勝手」に分けて扱った点も見逃せません。教職員向けの機能だけを高度化しても、学生側が使いにくくなれば価値は目減りし、その逆もまた同じです。今回のアップデートでは学生に参加してもらうワークショップを開き、わかりにくい点を直接聞き取って仕様へ反映しており、参加者は学部・学年・性別の多様性にも配慮して集められました。使う人の声を仕様の段階で取り込み、そのうえで学生側の動きを第三者が確かめるという二段構えは、つくり手の思い込みを異なる角度から二度点検する構造になっています。
具体的に、どんな成果が出たのか
改善・向上したこと
推進したこと
この事例で出た成果
アップデート第一弾は、本稼働を目前にした段階にあります。第三者検証を取り入れたことで、機能が仕様どおり動くかという品質にとどまらず、実際に使う人の体験の質まで担保できるという手応えが、ハーモニープラス側から示されました。発注側からは立ち上がりの速さと仕様理解の深さに対する評価も語られ、過去の依頼で担当者が替わっても水準が保たれていた点への安心感にも触れられています。定量的な効果は、この時点では示されていません。
うちでも使える?
応用しやすいのは、利用者の役割によって見える範囲や使える機能が変わるサービスを自社で開発している場合です。権限の組み合わせは仕様書を追うだけでは把握しきれず、つくった本人ほど「こう動くはず」という前提で確認を進めてしまいます。役割別の画面を抱えた業務システムであれば、外部の目を入れる効き目は出やすいでしょう。
一方で、そのまま持ち込みにくい面もあります。今回は教育分野の知見を持つチームを短期で用意できたからこそ立ち上がりが速かったのであり、自社の業務が特殊で、その領域を理解している外部の担い手が見つからない場合には、仕様の説明だけで期間を使い切ってしまいます。内製開発では予算が開発側に寄りやすく、テストの費用を別枠で確保できるかどうかも現実的な分かれ目になります。
手をつけるなら、次のリリースで「誰がどの画面で何をできるか」の組み合わせを一枚の表に起こし、自社で確認しきれていないマス目に印を付けるところから。どこまでを外部に任せるかを決める材料になります。
この事例は2025年12月時点の情報です。AI分野は変化が速いため、現在は同様の取り組みをより短い期間・少ない負担で実現できる場合があります。
プロジェクト解析
プロジェクト内容
AI導入・支援形態
導入部門・データ活用
導入部門:情シス・社内DX
活用したデータ:文書・ナレッジ
連携ツール
連携したシステム・外部サービス
プロジェクト実施・導入企業
株式会社SHIFT
ソフトウェアテスト・品質保証を中核に、AIソリューション、セキュリティ、UI/UX、DX、カスタマーサクセス、コンサルティングなどのサービスを提供する企業。教育現場の知見を活かしたテスト専門チームを有し、テスト計画・テスト設計・テスト実行による第三者検証を提供している。
ハーモニープラス株式会社
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