実施 2024.10 ・ 更新 2026.08.14
生成AIとデータ分析の3日間研修で、10年以上眠るログ活用に動き出した通信会社
プロジェクト期間:半年未満
※イメージ画像です

取り組み概要
やさしく事例解説
プロジェクト解析
実施・導入企業
こんな方へおすすめのAI解説です
- 社内にデータはあるが使えていない
- クラウドに詳しい人材がいない
- 研修が座学止まりで身につかない
どのようなAIの取り組み?
クラウド上でのデータ分析と生成AIの基礎を外部パートナーの実践型トレーニングで学び、社内に眠るデータの活用に向けた土台づくりを始めたAI取り組み
業種
電気通信・ICTサービス(IT・通信)
取り組み領域
社内データ活用/技術者向け研修
使ったAI
生成AI・機械学習(Google Cloud)
主な成果
3日間の実践研修で生成AIとデータ分析の基礎を習得
株式会社QTnetは、九州電力グループのICT事業者として光ブロードバンドサービス「BBIQ」や格安スマートフォンサービス「QTmobile」、法人向けの「QT PRO」を手がけています。法人向けにはクラウドを取り入れたソリューションを提供する一方、自社の社内業務ではクラウドを使いきれておらず、10年以上積み上げてきた監視のログや通信のログ、お客さまセンターの音声データが手つかずのまま残っていました。データ分析と生成AIの活用を進める基盤としてGoogle Cloudに目を向けたものの、社内には触った経験のある人材が若手を含めてほとんどいません。そこで同社は、Google Cloudのプレミアパートナーである株式会社G-genに研修を依頼し、2024年10月9日から関連部署を巻き込む形で、大量データと生成AIの扱いを中心とした3日間のトレーニングを実施しました。
出典:株式会社QTnet様 - 導入事例 - 株式会社G-gen(ジージェン) 発行元:株式会社G-gen
やさしく事例解説
何に困って、AIを入れたのか
足りなかったのは、道具ではありませんでした。監視や通信のログ、お客さまセンターに残る音声は10年以上分が積み上がっていて、素材そのものは十分にあります。それでも、新たな収益の種に変えようという動きは始まらない。ここがこの取り組みの出発点です。
編集部の見立てでは、この事例の本質的な課題は、経験のなさが検討そのものを止めていた点にあります。Google Cloudを触ったことのある人材が社内にほとんどいない状態では、何ができて何ができないかの見当がつかず、企画を立てる段階にすら進めません。データ活用が動き出さない理由は、たいていデータの量ではなく、使い道を具体的に思い描ける人が社内にいるかどうかに行き着くのではないでしょうか。
どうやって、うまくいったのか
外部研修に何を任せ、何を自社で済ませるかを先に切り分けた設計が効いています。書籍などで得られる知識は最低限のところまで自社内の机上教育でカバーし、外部には実際に現場で使える技術を演習を通じて教える役割を割り当てました。3日間という限られた枠を、本を読めば分かる説明に費やさずに済みます。
パートナーの選び方も、この切り分けと地続きです。選定理由に挙がったのは、Google Cloudのユーザー会での接点と、技術ブログに表れている豊富な現場知見でした。提案資料の見栄えではなく、公開された技術情報という誰でも確かめられる材料で判断する進め方は、実践的なノウハウを身に付けたいという目的とかみ合っています。
ハンズオンを主体に据え、講師がこまめに進捗を確認しながら進める組み立ては、初心者が置き去りにされないための工夫として読み取れます。参加者には会社のプロジェクトとして生成AIに触れるのが初めてという人もいて、その状態で機械学習やビッグデータまで扱う以上、手が止まった人をその場で拾えるかどうかが理解の深さを分けます。関連部署を巻き込んだ編成にも、「自分の会社でどう活用できるか」を各自の業務に引きつけて考える余地を生む効果がありました。
具体的に、どんな成果が出たのか
改善・向上したこと
推進したこと
この事例で出た成果
3日間を終えた時点で得られたのは、動くシステムではなく「こういうものを使って、こういうことができる」という見取り図です。参加者からは、機械学習は難しいという先入観が社内データを使う演習によって解け、視野が広がったという声が出ています。一方で、学んだ範囲はGoogle Cloudのごく一部という認識も示されており、まずは蓄積データをGoogle Cloudに取り込んで可視化する作業を2025年2月まで進め、来年度中に形になるものを作り上げる方針が置かれています。
うちでも使える?
応用しやすいのは、使われていないデータがすでに社内に溜まっていて、それを扱う部署と担当者がはっきりしている場合です。この事例でも、演習の題材にできる自社データがあったからこそ、参加者は社内にあるデータで自分たちの期待する結果を出せるという感触を持ち帰れています。逆に、データが部署ごとに散らばり、どこに何年分残っているかも把握できていない状態では、研修は一般的な操作説明で終わりやすくなります。3日間で扱えるのはクラウド機能のごく一部にとどまるため、研修単体で業務が変わることを期待すると、肩透かしに終わる可能性もあります。
小さな一歩としては、外部に研修を頼む前に、書籍や社内資料で済ませられる範囲と、手を動かさないと身につかない範囲を線引きしてみること。この二つが分かれていれば、限られた研修時間の使い道はおのずと決まってきます。
この事例は2024年10月時点の情報です。AI分野は変化が速いため、現在は同様の取り組みをより短い期間・少ない負担で実現できる場合があります。
プロジェクト解析
導入部門・データ活用
導入部門:全社共通・汎用業務
活用したデータ:文書・ナレッジ
採用したAI技術・ツール
採用したAI技術:AIモデル・構築手法
AIモデル・ツール
プロジェクト実施・導入企業
株式会社G-gen
Google Cloud(旧称GCP)プレミアパートナー。請求代行、システム構築から運用までを提供し、認定トレーナーによる Google Cloud 認定トレーニングで内製化を支援する。技術ブログによる現場知見の発信も行う。
株式会社QTnet
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