実施 2026.02 ・ 更新 2026.08.14
月間5,000件の物件情報PDFをAIで読み取り、不動産の仕入れ業務を自動化
※イメージ画像です

取り組み概要
やさしく事例解説
プロジェクト解析
実施・導入企業
こんな方へおすすめのAI解説です
- メールで届く書類の転記に追われている
- 書式がバラバラで自動読取が難しい
- 入力待ちで判断や返答が遅れる
どのようなAIの取り組み?
メールで届く月間約5,000件の物件情報を、AI-OCRと生成AIで読み取り、Salesforceへの取り込みまで自動化したAI取り組み
業種
総合不動産業(不動産)
取り組み領域
物件情報の仕入れ業務/データ入力
使ったAI
AI-OCR+生成AI(Amazon Bedrock/Claude Sonnet 4)
主な成果
月間約5,000件の物件情報処理を自動化し、作業工数を大幅に削減
総合不動産企業の株式会社ベルテックスには、仕入れ先から毎月およそ5,000件の物件情報がメールで届いていました。担当者はPDFや紙の内容をExcelに転記したうえで仕入れ価格を算出しており、その受領から転記までを自動化するシステムがAWS上に構築されています。届いたメールをAmazon SESで受信し、Amazon Bedrockを通じてClaude Sonnet 4モデルに解析を依頼して物件情報を抽出、Salesforceに取り込みやすいJSON形式へ整形する流れです。Salesforceへの受け渡しにはAmazon AppFlowを使い、連携頻度を調整してコストにも配慮しています。要件定義から設計、構築、運用までを技術パートナーのアイレットが支援し、機能を分割して順次リリースする進め方が採られました。
出典:AI-OCR と生成 AI を活用しメールで届く月間5,000件の PDF 処理を自動化!!Salesforce 連携までワンストップで実現した業務自動化システム構築|株式会社ベルテックス様の導入事例 発行元:KDDIアイレット株式会社(cloudpack)
やさしく事例解説
何に困って、AIを入れたのか
毎月5,000件もの物件情報が、PDFや紙のままメールで届く。担当者はそれをExcelに打ち直し、そのうえで仕入れ価格を算出していたため、処理が追いつかない場面では仕入れ判断そのものが遅れ、他社に物件を押さえられるという損失が生まれていました。
編集部の見立てでは、困りごとの本質は件数の多さではなく、判断の起点がすべて転記の完了待ちになっていた構造にあります。仕入れ先ごとにレイアウトも記載項目も異なる資料は、人が目で追って意味を汲み取るしかなく、その読み解きが終わるまで価格を出す仕事に着手できません。届く量が増えるほど価格提示は遅くなり、スピードが競争力に直結する仕入れ業務では、そのまま抱え続けにくい負荷だったと考えられます。
どうやって、うまくいったのか
単純な文字起こしで終わらせず、抽出したデータの整合性まで含めて生成AIに担わせた設計が、この自動化の要になっています。仕入れ先ごとに様式の異なる資料は、決まった位置から文字を拾う従来型の読み取りでは取りこぼしが避けられません。Amazon Bedrock経由でClaude Sonnet 4に解析させ、Salesforceに取り込みやすいJSON形式へ整形するところまでを一続きの処理にしたことで、様式のばらつきを人が吸収しなくてよい形に落とし込んでいます。
自動化の範囲を既存のSalesforceの手前までに限定した割り切りも、実運用へ乗せやすくした判断でしょう。仕入れ価格の算出はもともとSalesforce上で行われており、業務のやり方そのものを作り変える必要はありません。受け渡しにAmazon AppFlowを用い、連携する頻度を業務に合う間隔へ調整することで、動かし続けたときのコストにも目配りされています。
タイトな納期に対して機能を分割し、要件が決まったものや構築環境が整ったものから順次対応する進め方も見逃せない点です。全体の要件が揃うのを待たずに着手できるため、決めきれない部分が開発全体を止めずに済みます。運用に入ってからもSalesforce側の仕組みと連動した異常検知やエラー通知が組み込まれており、自動化した処理が黙って失敗したまま流れていく事態を防ぐ備えが置かれています。
具体的に、どんな成果が出たのか
改善・向上したこと
推進したこと
この事例で出た成果
手作業で行われていた物件情報の抽出からSalesforceへの連携までが自動化され、作業工数は大幅に削減されています。仕入れ先へのレスポンスも速くなり、判断の遅れによる物件取得の機会損失を抑えることにつながりました。運用面では異常検知とエラー通知が働き、実務に即した形で安定稼働しています。今後については、さらに大量の物件情報への対応や、仕入れ予測といった新しいAI活用の可能性も検討されています。
うちでも使える?
応用しやすいのは、メールに添付されて大量に届く書類があり、その内容を最終的に決まったシステムへ入れている業務です。送り手ごとに様式がバラバラでも、抜き出したい項目がはっきりしていて、受け皿となるシステムが外部との連携に対応していれば、同じ組み立て方を検討する余地があります。
逆に、資料のどこを読み取るべきかが担当者ごとの経験則に委ねられ、何を正解とするか社内で言葉にできていない場合は、AIに渡す前の合意形成が先になります。抽出結果がそのまま金額の判断材料になる業務であれば、どこまで自動で通し、どこから人が確認するかという線引きも避けて通れません。
試すなら、いちばん件数の多い取引先1社分の資料を数枚だけ用意し、生成AIに項目を抜き出させて、担当者が手で入力した結果と突き合わせてみる。ずれた項目に傾向が見えるかどうかで、自動化を任せられる範囲の当たりがつきます。
この事例は2026年2月時点の情報です。AI分野は変化が速いため、現在は同様の取り組みをより短い期間・少ない負担で実現できる場合があります。
プロジェクト解析
プロジェクト内容
AI導入・支援形態
導入部門・データ活用
導入部門:全社共通・汎用業務
活用したデータ:文書・ナレッジ
採用したAI技術・ツール
採用したAI技術:テキスト・言語AI
AIモデル・ツール
連携ツール
連携したシステム・外部サービス
プロジェクト実施・導入企業
KDDIアイレット株式会社
クラウド支援サービス「cloudpack」を提供する企業。AWS・Google Cloud・OCI の構築・移行、開発、運用保守、生成AI導入支援などを手がける。お客様の業務・業態に即したAI活用設計やクラウド基盤構築を得意とし、DXの初期構想から運用フェーズまで伴走する。
株式会社ベルテックス
出典・参考情報
AI-OCR と生成 AI を活用しメールで届く月間5,000件の PDF 処理を自動化!!Salesforce 連携までワンストップで実現した業務自動化システム構築|株式会社ベルテックス様の導入事例
発行元:KDDIアイレット株式会社(cloudpack)
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