実施時期: 2024年01月|2026.06.02 最終更新
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プロジェクト概要
アプローチと成果
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こんな課題を持つ企業におすすめの事例です
日本航空株式会社(JAL)は、2021〜2025年度の中期経営計画において、AIやデータを中心とした「DX戦略の推進」を経営方針の一つに掲げています。安全・安心な移動の提供や新たな顧客体験価値の創出を目指し、さまざまな変革に取り組んできました。
その一環として、2023年4月には生成AIの活用に向けたワーキンググループを立ち上げ、外部パートナーとともに具体的なプロジェクトを進行していました。しかし、自社データを参照させるRAG(検索拡張生成)の精度向上において壁に直面し、プロジェクトの見直しを迫られる状況に陥っていました。そこで、生成AIの導入や利活用支援に豊富な実績を持つアバナード株式会社を新たなパートナーとして迎え入れ、2024年1月よりプロジェクトを再始動させる決断を下しました。
アバナードは、JALの社内業務効率化を目的とした独自の生成AIツール「JAL-AI」の開発を強力に支援しました。具体的には、「社内ナレッジの検索・活用」「他システムの検索・活用(API連携)」「議事録の自動生成による業務効率化」「整備部門向けのマニュアル等の文書検索・活用」という4つの主要テーマを設定し、開発を推進しています。
課題となっていたAIの回答精度向上に対しては、社内に点在する多様なドキュメントを取り込み、課題を見極めながらさまざまなRAG技術を導入しました。評価と改善のPDCAサイクルを継続的に回すことで、実用レベルの精度を実現しています。さらに、議事録作成のユースケースに対応した機能や、ドライブ内のファイル高度検索に関する機能アップデートを随時実施しました。 また、オフィスで働く社員だけでなく、タブレット端末を主に使用する現場スタッフを含むグループ全従業員が利用できる環境を構築し、JALのビジネス意図を汲み取ったコンサルティングと開発伴走を行っています。
改善・向上したこと
業務の自動化
対応時間・リードタイムの短縮
社内ナレッジ活用
推進したこと
システムへのAI機能組込み
既存システムとのAI連携
AI活用の社内展開・定着
「JAL-AI」の導入により、2024年度には実質100%の間接部門社員が同ツールを利用するまでに普及し、社内業務の効率化に大きく貢献しています。
さらに、この基盤を応用して空港業務に特化した「空港JAL-AI」も新たにリリースされました。現在、チェックインカウンター等での危険物検索、イレギュラーアナウンス文章生成、ラウンジ入場条件検索などのアプリとして活用されています。
実証実験のアンケートでは、グランドスタッフの90%以上が「お客さまへの回答速度が向上した」「アナウンス文章の作成速度が向上した」と回答し、ラウンジスタッフの70%以上からも回答速度の向上が評価されるなど、現場のサービス品質向上に直結する成果を上げています。今後は、一つのインターフェースでさまざまな業務に使えるAIの実現を目指し、APIを介した業務システム連携や社内ポータル情報のクローリングなど、さらなる進化が予定されています。
全社共通・汎用業務
社内データのAI検索構築
会議の記録・要約
商談の記録・要約
顧客対応・サポート
回答アシスト生成
オペレーター支援
文書・ナレッジ
マニュアル・業務規定・FAQ
日報・議事録・メール履歴
採用したAI技術
テキスト・言語AI
社内データ検索
社内Q&A対応
文章自動生成
ライティング支援
自動要約
レポート作成
AIモデル・構築手法
(RAG / ファインチューニング / 他)
RAG(社内データ等をAIが参照して回答)
生成AI・LLMサービス
チャットツール・UI(画面)連携
モバイルアプリ(iOS/Android)
WarpBiz編集部の事例考察
成功の最大の要因は、RAGの精度課題に対して多様なドキュメントを取り込み、PDCAを回して継続的に改善した点です。このアプローチは、マニュアルや規定が膨大な製造業やインフラ業の現場支援にも応用可能です。導入にあたっては、現場の利用デバイスに合わせたUI設計と、実証実験を通じたフィードバック収集が重要になります。自社のナレッジ活用に課題を抱える企業は、ぜひ他のRAG導入事例も参考にしてみてください。
マイクロソフト テクノロジーにおいて世界をリードするエキスパート。AI、クラウド、データ分析、サイバーセキュリティ、ERPの分野でソリューションを提供。
関連度の高い事例を選定しています。少しお待ちください。