実施時期: 2024年11月|2026.06.02 最終更新
プロジェクト期間: 1年 〜 2年
企業規模: 1,000人以上
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プロジェクト概要
アプローチと成果
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こんな課題を持つ企業におすすめの事例です
保険業界における代理店からの照会対応では、専門用語を含む複雑な内容のやり取りが多く発生します。そのため、実務における対話AIの活用には一定のハードルが存在していました。
この課題を解決し、過去の対応履歴を活用して業務効率化を図るため、東京海上日動火災保険株式会社は株式会社PKSHA Technologyなどと連携し、AI導入のプロジェクトを開始しました。2023年2月より、同社の業務に適応した大規模言語モデルの設計およびプロトタイプの開発に着手し、試験運用を経て本格的なシステム構築へと進みました。
株式会社PKSHA Technologyは、大規模言語モデルを活用した照会応答業務特化型対話AI「AI Search Pro」を共同開発しました。本システムは、複数の大規模言語モデルを統合的にカスタマイズできるソリューション「PKSHA LLMS」を活用しています。
開発にあたっては、約100万件に及ぶ過去の照会応答履歴データを投入し、アルゴリズムのチューニングを実施しました。照会履歴データ等を使って学習した検索AIと生成AIを多段階的に組み合わせることで、高い回答精度を実現しています。
また、現場への定着を促すための工夫として、既存の代理店向け照会応答システム上にAI機能を直接組み込みました。直感的かつ簡単に操作ができるインターフェースを構築することで、高度なデジタルスキルを持たない社員でも日常的に対話AIを活用できる環境を整えています。さらに、生成された回答例は必ず社員が確認し、必要に応じて修正してから代理店へ回答するフローを採用することで、ハルシネーションリスクを回避し、正確性を担保しています。
改善・向上したこと
業務の自動化
生産性向上
対応時間・リードタイムの短縮
社内ナレッジ活用
推進したこと
システムへのAI機能組込み
プロトタイプ開発(PoC)
既存システムとのAI連携
試験運用において自動車保険に係る照会を対象に検証した結果、高い精度が認められました。その後、対象商品を火災保険や傷害保険等にも拡大して検証を行ったところ、約8〜9割のケースで「AI Search Pro」の有用性が確認されました。
定量的な成果として、社員が1件あたりの回答作成に要する時間が約4割削減されるという大きな業務効率化を実現しています。この結果を受け、全営業部店および代理店ヘルプデスク等への本格導入が開始されました。今後は、コンタクトセンターにおける照会応答業務への転用や、グループ会社への横展開を通じて、さらなるシナジー創出を目指していくとしています。
営業
代理店ヘルプデスク
顧客対応・サポート
回答アシスト生成
オペレーター支援
文書・ナレッジ
日報・議事録・メール履歴
採用したAI技術
テキスト・言語AI
社内データ検索
社内Q&A対応
文章自動生成
ライティング支援
AIモデル・構築手法
(RAG / ファインチューニング / 他)
RAG(社内データ等をAIが参照して回答)
生成AI・LLMサービス
AI構築プラットフォーム
チャットツール・UI(画面)連携
専用Webアプリ・業務システム
WarpBiz編集部の事例考察
本事例の成功の最大の要因は、約100万件という膨大な過去の対応履歴をAIに学習させ、検索と生成を組み合わせることで、専門性の高い業務に特化した高精度な回答システムを構築した点にあります。このアプローチは、専門知識が求められる他業種のカスタマーサポートや、社内規定が複雑なバックオフィスのヘルプデスク業務などにも広く応用できるでしょう。導入にあたっては、AIの回答をそのまま送信するのではなく、人が最終確認を行うプロセス(Human in the loop)を組み込むことで、正確性の担保とリスク回避を図ることが重要です。同様のAI活用を検討される方は、ぜひ他の事例記事もご覧いただき、自社に合ったツール探しにご活用ください。
関連度の高い事例を選定しています。少しお待ちください。