実施時期: 2023年11月|2026.06.02 最終更新
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アプローチと成果
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こんな課題を持つ企業におすすめの事例です
2024年度から適用される働き方改革関連法に向け、物流業界では生産性の向上が喫緊の課題となっています。特に物流倉庫の荷物積み降ろし場(バース)においては、トラックドライバーの長時間の荷待ちや荷役作業が大きな負担となっていました。
三井倉庫サプライチェーンソリューション株式会社では、こうした課題を解決するため、荷待ち時間や作業時間の正確な把握を目指していました。しかし、従来の手入力による申告では、入力忘れや間違いが発生しやすく、正確な実績データの取得が困難でした。そこで、エッジAI技術を活用して作業実績の記録を自動化し、ドライバーの作業負荷低減と倉庫内業務の効率化を図るプロジェクトが始動しました。
ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社、株式会社Hacobu、株式会社レスターエレクトロニクスの3社は共同で、エッジAI技術を活用したバース自動受付・利用実績データ化サービスを開発しました。
具体的には、ソニーセミコンダクタソリューションズが提供するAI処理機能搭載のインテリジェントビジョンセンサー「IMX500」と、エッジAIセンシングプラットフォーム「AITRIOS」を活用しています。AI機能を搭載したエッジデバイスが、運送トラックのナンバープレートを自動で検知・認識します。
取得したデータは、レスターエレクトロニクスが開発した照合判定アプリケーションを通じて、Hacobuが提供するトラック予約受付サービス「MOVO Berth」の予約情報と照合されます。これにより、入退出情報が記録され、作業開始および終了の実績データがシステム上の画面に自動で反映される仕組みを構築しました。また、メタデータのみを出力することで伝送データ量を削減し、運用コストを抑える工夫も施されています。
改善・向上したこと
コスト削減
業務の自動化
生産性向上
エラー・ミスの削減
データ分析・意思決定支援
人手不足の解消
推進したこと
既存システムとのAI連携
プロトタイプ開発(PoC)
システムへのAI機能組込み
千葉県市川市にある三井倉庫サプライチェーンソリューションの拠点において実証実験が行われ、8つのバースで正式にサービスが導入されました。
ナンバープレートの自動認識により、これまで管理が難しかった荷物の積み降ろし時間の実績データが正確に取得できるようになりました。手入力によるミスや漏れが防げるだけでなく、予約情報がない車両についてもログとして実績データを取得することが可能です。
導入企業では、取得したデータを分析することで、ドライバーの待機時間削減や庫内作業の準備、人員配置の最適化など、業務プロセスの効率化が進められています。また、マニュアルでの管理工数が削減されることで、年間約300万円程度のコスト削減が見込まれています。
全社共通・汎用業務
AIによる定型業務の自動化
数値・Excel・ログ
システムログ・操作履歴
画像・動画・3D
監視カメラ・防犯映像
採用したAI技術
画像AI
文字認識・読取(OCR)
AIモデル・構築手法
(RAG / ファインチューニング / 他)
エッジAI(端末側で処理し外部にデータを出さない)
ローカルLLM(ローカル環境で動き外部にデータを出さない)
その他のツール
構築・利用したデータ基盤・インフラ
Microsoft Azure
エッジデバイス・IoT機器
WarpBiz編集部の事例考察
成功の最大の要因は、エッジAIによるナンバープレート認識と既存の予約受付システムをシームレスに連携させ、現場の入力負荷をゼロにしながら正確なデータを取得できる仕組みを構築した点にあります。このアプローチは、物流倉庫に限らず、工場や商業施設における車両管理、さらには建設現場での資材搬入車両のトラッキングなど、車両の出入りが頻繁な他業種への応用が十分に期待できます。導入にあたっては、カメラの設置環境(天候や照明条件)による認識精度の変動リスクを事前に検証し、適切なハードウェア選定を行うことが重要です。
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