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実施時期: 2025年03月|2026.05.19 最終更新

専門用語の多い読影レポートをAIで構造化し、複雑な文章も80%の精度でデータ化
企画・推進(AI導入・AI戦略)

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専門用語の多い読影レポートをAIで構造化し、複雑な文章も80%の精度でデータ化 のプロジェクト概要図解

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運営ピックアップ事例

こんな課題を持つ企業におすすめの事例です

  • 専門用語や特有の言い回しが多い非定型文書のデータ化に悩んでいる
  • 過去に蓄積された膨大なテキストデータをAI開発や統計に活用したい
  • 現場の専門知識が詰まったレポートを構造化し、業務支援システムを構築したい
プロジェクト概要
背景・目的

医療現場では、放射線科医がCTやMRIの画像から読み取った所見を「読影レポート」として作成し、各診療科の医師と共有しています。このレポートには放射線科医の高度な読影知識が詰まっており、AI技術を用いて情報を構造化できれば、より高度な画像診断支援機能の開発に役立つと期待されていました。

しかし、読影レポートは医師特有の言い回しや医学専門用語を含んだ非定型の自由文で記載されています。そのため、記載内容をそのまま統計情報の作成やAIの学習データ、プログラム開発などに利用することが困難であるという大きな課題を抱えていました。そこで富士フイルムは、この課題を解決し、より高度な診断支援機能の開発を加速させるため、独自の自然言語処理技術を用いたAIの開発に着手しました。

専門用語の多い読影レポートをAIで構造化し、複雑な文章も80%の精度でデータ化 のプロジェクト概要図解
アプローチと成果
アプローチ

富士フイルムは、大阪大学大学院医学系研究科との共同研究講座で構築した過去10年分以上、約20万件の読影レポートのデータセットを活用し、「読影レポート構造化AI」を開発しました。開発にあたっては、同社の画像診断に関する知見と、富士フイルムビジネスイノベーションがドキュメント領域で培った自然言語処理技術を融合させています。

構造化のプロセスは5つのステップで構成されています。まず「所見文/臓器判定AI」で文章の種類と対象臓器を判別し、「所見用語抽出AI」で画像所見や診断情報などの固有用語を抽出して分割します。続いて「事実性判定AI」が、「〜を認めません」「〜を否定しきれません」といった医師特有の言い回し表現から所見や病変の有無を正確に判定します。さらに「関係性抽出AI」で抽出された要素間の関係性を解釈し、内容を整理します。

最後に、公開されている医学コーパス(RadLexや万病辞書など)を参考に約28万語を収録した独自の同義語辞書を参照し、異なる言語表現であっても同じ情報として一意に構造化できる仕組みを構築しました。

プロジェクトへの評価と成果

改善・向上したこと

社内ナレッジ活用

データ分析・意思決定支援

推進したこと

新サービス・製品開発

開発した「読影レポート構造化AI」を評価した結果、所見文の約7割を占める比較的単純な文章において90%以上の精度で自動的に構造化できることが確認されました。また、より複雑な主訴に関する所見文においても、約80%という高い精度での構造化を実現しています。

今後はこの技術を活用し、過去の類似所見検索や統計情報の可視化、検索拡張生成AI(RAG)を用いた放射線科医向けのアシスタントAIの開発などを進める予定です。将来的には、データベースと医用画像内の所見位置を紐づけることで、さまざまな疾患に特化した画像診断支援機能(CAD)の正解データを自動で大量生成し、全身の異常疾患を網羅的に見つけるAI技術の開発加速が期待されています。

カテゴリー詳細
プロジェクト内容

自社活用(自社開発・活用推進)

導入部門・データ活用
導入部門と活用内容

全社共通・汎用業務

社内データ検索・データ抽出

医療・ヘルスケア

医療文書の要約・生成

医療画像解析

活用したデータ

文書・ナレッジ

読影レポート

採用したAI技術・ツール

採用したAI技術

テキスト・言語AI

データ抽出・入力自動化

自然言語処理

活用・導入したAIモデル・ツール

その他のツール

読影レポート構造化AI

WarpBiz編集部の事例考察

成功の最大の要因は、専門性の高い非定型文を5つのプロセスに分解し、特有の言い回しや同義語を正確に処理する専用の辞書とAIを組み合わせた点にあります。このアプローチは、製造業の保守点検レポートや法務部門の契約書審査など、専門用語や独特の表現が多くデータ化が難しい他業種の文書構造化にも応用できるでしょう。導入にあたっては、単なる汎用AIの適用ではなく、現場の専門知識を持つ人材と自然言語処理の専門家が連携し、業界特有の辞書やルールを丁寧に構築する体制が不可欠です。専門的なテキストデータの活用に課題を感じている方は、ぜひ他の自然言語処理やRAGの活用事例も参考に、自社に合ったアプローチを探してみてください。

プロジェクト実施・導入企業

自社活用・開発 (IN-HOUSE)
富士フイルム株式会社
東京都港区
東京都港区
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出典・参考情報
※本事例は以下の公開情報を元にWarpBiz編集部がリサーチ・作成しました。

医学文書に最適化した独自の自然言語処理技術「読影レポート構造化AI」を開発 | 富士フイルム [日本]

発行元:富士フイルム株式会社

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