実施時期: 2023年03月|2026.06.02 最終更新
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プロジェクト概要
アプローチと成果
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こんな課題を持つ企業におすすめの事例です
多くの企業にとって営業部門は重要な役割を担う一方で、顧客へのアプローチが各担当者に委ねられるため、属人化しやすく標準化や効率化が難しいという課題を抱えています。株式会社大塚商会も例外ではなく、社員数を増やさずに売上高を伸ばすビジネスモデルを継続させるためには、これまで以上の営業活動の効率化が求められていました。
同社は2001年から「セールスプロセスリエンジニアリング(SPR)」という営業ツールを導入し、すべての営業活動をデータ化してきました。その結果、商談5000万件以上、売上明細12億件以上という膨大なビッグデータが蓄積されていました。しかし、営業担当者ごとに得意・不得意な領域があり、パフォーマンスに差が生じていることが課題となっていました。そこで、蓄積されたデータをAIで分析し、これまで見えなかった市場の変化や顧客ニーズを捉えることで、組織全体の営業力を底上げするプロジェクトが始動しました。
膨大なデータを迅速に分析するため、日本電気株式会社(NEC)が提供する予測分析自動化AI「dotData」を導入しました。従来のデータサイエンスプロセスでは、AIが分析すべき対象や特性を数値化する「特徴量」の設計に数カ月を要することもありましたが、dotDataを活用することでデータの前処理プロセスが自動化され、数カ月かかっていた処理を数日に短縮することが可能になりました。
この基盤を活かし、2019年からは独自のソリューション「AI行き先案内」の運用を開始しています。これは、営業ツールであるSPRと連携し、データ分析の結果から各営業担当者に出向くべき企業を提案する仕組みです。AIが顧客のニーズや商談のタイミングを読み解き、担当者のカレンダーに自動的に予定を入れていきます。
さらに、AIが提示した特徴量の裏にある意味を、分析部門と業務部門が共同で「読み解く」プロセスを構築しました。これにより、現場の営業担当者が納得して活用できる情報へと変換され、AIの提案が実際の営業活動にスムーズに組み込まれる体制が整えられています。
改善・向上したこと
業務の自動化
生産性向上
売上・収益の向上
データドリブン文化の定着
推進したこと
既存システムとのAI連携
AI活用の社内展開・定着
AIによる商談先の提案は高い精度を実現し、現場の営業担当者からの信頼を獲得しました。その結果、AI行き先案内が提案した商談件数は、2020年上期から2021年上期の1年間で約3倍となる7万4300件に増加しています。
この取り組みは全体の商談件数の底上げにも大きく貢献し、2021年第1四半期には商談件数が8.4%増加するという定量的な成果を達成しました。また、複合機の稼働データとLED照明の受注に関連性があることなど、人間の分析では気づきにくい隠れた知見が次々と発見されています。現在では、このデータ分析のノウハウを人材開発部でも活用し、社員のパフォーマンス測定など新たな領域への展開も進められています。
営業
営業リスト作成・見込み抽出
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経営データ分析
意思決定支援
数値・Excel・ログ
売上・受注・販売実績
顧客リスト・会員属性(CRM)
採用したAI技術
AIモデル・構築手法
(RAG / ファインチューニング / 他)
機械学習(数値データからの予測・推論)
統計モデル(数値データに基づく傾向分析)
その他のツール
連携したシステム・SaaS
営業ツール(SPR)
WarpBiz編集部の事例考察
成功の最大の要因は、AIが提示した分析結果をそのまま現場に投げるのではなく、業務部門と分析部門が共同で意味を「読み解く」プロセスを構築した点にあります。このアプローチは、製造業の需要予測や小売業の店舗開発など、データに基づく意思決定が求められる他業種にも応用可能です。導入にあたっては、AIの提案を現場の既存ツール(カレンダー等)に自然に組み込むUI/UXの工夫が重要になります。同様のAI活用を検討される方は、ぜひ他の事例記事もご覧ください。
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