実施時期: 2023年09月|2026.05.19 最終更新
※イメージ画像です

プロジェクト概要
アプローチと成果
カテゴリー詳細
お問い合わせ
こんな課題を持つ企業におすすめの事例です
JWCRの案内コンタクトセンターでは月間約7万件の電話問い合わせを受け付けており、サービス改善やスムーズな応対のために記録をテキスト化して保存しています。しかし、対話ログをそのまま保存するだけでは情報共有が非効率であるため、オペレーターが手作業で要約処理を行っていました。
この要約作業には多大な労力がかかっていただけでなく、担当するオペレーターによって要約の品質にばらつきが生じるという課題も抱えていました。そこで、要約の素案作成に言語生成AIを活用することで、業務負荷の削減と要約品質の均質化を目指し、ELYZAとの共同プロジェクトをスタートさせました。
ELYZAが開発した言語生成AIをベースに、通話内容要約業務に特化したAIサービスを構築しました。基盤となる大規模言語モデルにはAzure OpenAIのGPTシリーズを採用し、問い合わせ内容に応じてGPT-3.5とGPT-4を使い分けることで、精度を維持しつつコストの最適化を図っています。
システム構築においては、音声データから不要語(フィラー)を除去してAIが処理しやすい形式に整える前処理と、出力された要約を自社の表現や表記ルールに合わせて修正する後処理を一気通貫で設計しました。さらに、ELYZAのエンジニアが実際のコンタクトセンターに赴いてオペレーターと直接対話を重ねるなど、現場主義を徹底した密な連携を実施しています。単にAIを既存の業務に当てはめるのではなく、AIサービスで要約することを前提として電話応対フローの一部を組織的に変更するなど、「言語生成AI起点」での業務変革を推進しました。
改善・向上したこと
業務の自動化
顧客対応の効率化
生産性向上
品質・安全性向上
対応時間・リードタイムの短縮
推進したこと
組織変革・DX推進
システムへのAI機能組込み
プロトタイプ開発(PoC)
AI活用の社内展開・定着
2023年5月から8月にかけて実施された実証実験では、後処理時間が長い「お問い合わせ」「ご意見・ご要望」「介助申込」の3つの業務領域において、事後処理時間を18%から54%効率化できることが確認されました。
現場のオペレーターからも「簡単な内容はほとんど手直しなしで反映される」「とりとめのない内容をうまくまとめてくれる」といった高く評価する声が寄せられています。この結果を受け、同年9月より実業務への正式導入が開始されており、今後はコンタクトセンターの標準的な業務フロー全体へのAI適用や、他領域への展開も視野に入れた取り組みが進められています。
全社共通・汎用業務
会議・商談の記録・要約
顧客対応・サポート
回答アシスト・オペレーター支援
文書・ナレッジ
日報・議事録・メール履歴
音声・音響
通話録音・コールセンターログ
採用したAI技術
テキスト・言語AI
要約・レポート作成
音声AI
音声認識・文字起こし
生成AI・LLMサービス
クラウドAI基盤
WarpBiz編集部の事例考察
本事例の成功の最大の要因は、AIを既存の業務に無理に合わせるのではなく、「AI起点」で業務フローそのものを再設計した点にあります。このアプローチは、営業部門の商談記録やヘルプデスクの対応履歴など、対話データを扱うあらゆる業種・部門に応用できるでしょう。一方で、導入にあたっては、AIが処理しやすいように入力データを整える前処理や、自社ルールに合わせた後処理の設計といった細やかなチューニングが不可欠となります。業務フローの根本的な見直しとAIの特性を活かしたシステム設計の重要性について、ぜひ他の事例記事も参考にしてみてください。
日本語の大規模言語モデルに焦点を当て、企業との共同研究やクラウドサービスの開発を行うAIスタートアップ。
20230921_00_press_customercenter_ai.pdf
発行元:株式会社JR西日本カスタマーリレーションズ、株式会社ELYZA
関連度の高い事例を選定しています。少しお待ちください。