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  5. 製菓材料店88店舗と本社の情報格差、既存環境を活かした社内AIチャットボット|株式会社富澤商店の導入事例

やさしく事例解説実施 2025.07 ・ 更新 2026.08.17

製菓材料店88店舗と本社の情報格差、既存環境を活かした社内AIチャットボット

導入企業株式会社富澤商店小売・流通・EC
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支援企業株式会社Jarminal
取り組み領域
社内ナレッジ共有/店舗からの問い合わせ対応
使ったAI
生成AIチャットボット(Azure OpenAI Service+RAG)
主な成果
ベテランへの問い合わせ集中による属人化が解消
製菓材料店88店舗と本社の情報格差、既存環境を活かした社内AIチャットボット のヘッダー画像※イメージ画像です

こんな方へおすすめのAI解説です

  • 社内の情報が散らばって探せない
  • 特定のベテランに質問が集中
  • 新人が自分で調べられない
概要困りごと工夫成果うちでも?企業

01 — Overview

どのようなAIの取り組み?

全体像

製菓材料店88店舗と本社の情報格差、既存環境を活かした社内AIチャットボット の全体像の図解

取り組みの概要

製菓・製パン材料を扱う小売・卸売の富澤商店は、全国88店舗と本社の間で滞っていた情報のやり取りを、生成AIを介した仕組みに置き換えました。DX推進を専門とするJarminalが伴走し、すでに社内で使われていたMicrosoft 365の環境に、最小限のAzure OpenAI ServiceとRAG(社内の資料を検索してAIの回答に反映させる仕組み)を組み合わせ、蓄積された情報を参照しながら普段の言葉での質問に答えるチャットボットを構築しています。取り組みはツールの設置だけで終わらず、本部スタッフの役割を問い合わせ対応からAIが参照するナレッジの管理・更新へと移し、アクセス権限やデータの扱い方のルールも同時に整えました。全社的な生成AI研修や、現場でのユースケース整理・プロンプトの整備も並行して進められています。

出典:富澤商店、Microsoft 365機能を活用した生成AIで社内ナレッジ共有を高度化 | 株式会社富澤商店のプレスリリース(発行元:株式会社富澤商店)

02 — Problem

何に困って、AIを入れたのか

1万点を超える商品と、自社で開発した約8千件のレシピ。これだけの情報を扱いながら、その多くは本社側で作られ、部門ごとに分かれて管理されていました。店舗からは必要なものにすぐ手が届かず、新人の教育も日々の業務も情報共有が追いつかない状態が続き、結果として経験豊富なスタッフのところへ社内からの質問が集まっていきます。

編集部の見立てでは、この困りごとの本質は情報の不足ではなく、置き場が部門ごとに分かれていて店舗からたどり着く経路が用意されていなかったことにあります。経路がないぶんの空白を、商品にもレシピにも通じたベテランが人力の検索窓として埋めていた。そう捉えると、負荷の偏りは原因ではなく、情報構造の歪みが人に現れた症状だったと読めます。

03 — Key points

どうやって、うまくいったのか

すでに社内にあるMicrosoft 365の環境を土台にし、その上へ最小限のAzure OpenAI ServiceとRAGを載せた構成が、この取り組みの起点になっています。新しいSaaS契約や大掛かりなシステムの入れ替えを選ばなかったことで、検討の争点は「何を買うか」ではなく「どの情報をAIに読ませるか」へ移りました。費用を抑える判断に見えて、実際には社内で話を進めるうえでの合意のしやすさにも効いた設計ではないでしょうか。

もう一つの柱は、本部スタッフの役割を問い合わせ対応からナレッジの管理・更新へ振り替えた業務プロセスの組み替えです。RAGは参照先の文書が古ければ古い答えをそのまま返すため、質問に答える人を減らすだけでは仕組みが痩せていきます。回答役を情報整備役へ移したこの配置転換は、AIが使われるほど参照元も手入れされる循環を意図したものと考えられます。

導入後に現場が自走するための足場を、同時並行で敷いた点も見逃せません。Copilot Studioで内製できる体制を整え、全社的な研修とユースケース整理、プロンプトの用意、そしてアクセス権限とデータ取り扱いのルール策定までを一続きの作業として扱っています。この組み合わせがあったからこそ、問い合わせ対応の枠を越えてデータ分析や販促企画へと使い道が広がったのだと見ています。

04 — Results

具体的に、どんな成果が出たのか

夜間や休日を問わずAIが即座に応答する環境が整い、新人を含むスタッフが自分で疑問を解決できる場面が増えています。各店舗のベテランに集まっていた質問対応は大幅に効率化され、特定の個人へ負荷が偏る属人化の課題は解消されました。生まれた余裕は接客や店舗運営という本来の業務に向けられ、社内の情報共有が滑らかになったことが顧客に寄り添うサービスの質にもつながっていると評価されています。

改善・向上したこと
業務の自動化属人化解消社内ナレッジ活用生産性向上
取り組み内容
既存システムとのAI連携組織変革・DX推進AIリテラシー向上内製化・自走体制の構築AI人材の育成AI活用の社内展開・定着AIガバナンス・リスク管理

05 — For your company

うちでも使える?

応用が利きやすいのは、本部で作った情報を多数の拠点が使う構造を持つ組織です。商品情報やレシピ、手順書のように、答えの元になる資料がすでに文書として存在しているなら、この事例のようにRAGで参照させる形は現実的な選択肢になります。既存のライセンス環境を土台にできるかどうかも、初期の負担を左右する分かれ目です。

一方で、ベテランへの質問の中身が、その日の在庫状況や店舗ごとの事情、お客様の様子を見ての判断といった、書き残されていない領域に偏っている場合は、同じ構成をなぞっても答えは返ってきません。また、部門をまたいで資料を集める以上、誰がどこまで見てよいかの線引きと、更新を誰が担うかの取り決めは避けて通れず、ここを先送りすると仕組みは半年で古びます。

まず試すなら、直近でベテランに寄せられた質問をいくつか選び、その答えの根拠がどの資料に載っているかを実際に並べてみてはいかがでしょうか。根拠が見つからない質問がどれだけ混じっているか。そこがAIに任せられる範囲の輪郭になります。

06 — Company

この事例の支援企業

株

株式会社Jarminal

IT・業務コンサルティング事業を手がけるITコンサルティング企業。生成AIをはじめ最新のIT技術を活用した業務効率化サービスを提供し、DX推進の専門知識を持つ。代表取締役は北河政人。

この取り組みに関心があれば、
株式会社Jarminalの公式情報をご覧ください

記事の情報

出典
富澤商店、Microsoft 365機能を活用した生成AIで社内ナレッジ共有を高度化 | 株式会社富澤商店のプレスリリース発行元:株式会社富澤商店
作成
公開情報をもとに、WarpBiz編集部が調べてまとめた記事です。
実施時期
この取り組みの実施時期は2025年7月です(更新 2026.08.17)。
この記事に載っている企業の方へ
本記事は公開情報をもとに作成しています。内容の修正・削除をご希望の場合はこちらからご連絡ください。

07 — Category

カテゴリー詳細

どこで使ったか

部門
全社共通・汎用業務顧客対応・サポート情シス・社内DX
業務テーマ
全社共通・汎用業務›社内データのAI検索構築社内専用AIアシスタント構築社内データ検索・データ抽出高セキュリティ環境構築
顧客対応・サポート›FAQサイト構築ナレッジベース構築AIチャットボット問い合わせ分析
情シス・社内DX›社内ヘルプデスク自動化

どんなAIで

AIの種類
テキスト・言語AI›チャットボット社内データ検索社内Q&A対応問い合わせ対応
AIモデル・構築手法›RAG(社内データ等をAIが参照して回答)
活用データ
文書・ナレッジ›マニュアル・業務規定・FAQレシピ

何を使ったか

使ったAI
Microsoft CopilotMicrosoft Copilot StudioAzure OpenAI Service
つないだシステム
Microsoft 365Microsoft TeamsMicrosoft Azure
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