実施 2025.02 ・ 更新 2026.08.17
多言語AIアバターで観光案内を24時間対応へ、三重県明和町の人手不足対策
※イメージ画像です

取り組み概要
やさしく事例解説
プロジェクト解析
実施・導入企業
こんな方へおすすめのAI解説です
- 外国語で対応できる人がいない
- 営業時間外の問い合わせを取りこぼす
- 窓口スタッフの負担を減らしたい
どのようなAIの取り組み?
多言語で対話できるAIアバターを観光案内所の窓口に据え、営業時間外も含めた24時間の案内体制づくりに取り組んだ事例
業種
観光案内所(自治体・観光)
取り組み領域
観光案内所の窓口接客/多言語案内
使ったAI
AIアバター接客サービス「AVACOM」(対話型AI)
主な成果
多言語・24時間の案内体制へ移行(定量効果は今後検証)
アバター接客サービスを手がけるAVITA株式会社が、自社の「AVACOM」を用いてAIアバターによる観光案内・接客を提供しています。英語・中国語・韓国語など複数の言語に対応し、音声とテキストのどちらでも対話でき、観光地のおすすめ情報や交通アクセスといった問い合わせにその場で回答します。営業時間外もAIアバターが24時間体制で自動対応し、AIでは答えにくい内容はオペレーターへシームレスに接続する導線が用意されています。三重県明和町では、町のオフィシャルアバター「日月 和姫(ひづき なごみ)」をAIアバターに採用し、ブランドイメージを揃えたうえで観光案内所に導入しています。実装は2025年2月から始まる段階で、定量的な効果はこれからの検証となります。
出典:観光DXを加速!AIアバターによる多言語対応&24時間接客で、観光事業者・DMO・自治体を支援 | AVITA株式会社のプレスリリース 発行元:AVITA株式会社
やさしく事例解説
何に困って、AIを入れたのか
訪日外国人旅行者の増加が見込まれる一方、観光の現場では多言語で応対できる人材が足りず、慢性的な人手不足から観光案内所や施設の営業時間を絞らざるを得ない状況も生じていました。DX化の遅れもあって、旅行者が必要な情報を、必要なタイミングで、理解できる言語で受け取れないという課題も浮かび上がっていました。
編集部の見立てでは、ここでの困りごとの本質は対応言語の数が足りないことではなく、案内という機能が「人が窓口に立っている時間」に丸ごと紐づいていた点にあります。人材を一人確保しても増えるのは一言語ぶん、一勤務時間ぶんですが、どの言語がいつ必要になるかは旅行者の側で決まってしまう。人手で埋めようとする限り、需要と供給のずれが構造的に残り続けるかたちだったのではないでしょうか。
どうやって、うまくいったのか
AIが自動で答える範囲と人が受け持つ範囲を、最初から一続きの導線として設計したことが、この仕組みの軸になっています。観光地のおすすめや交通アクセスのように答えが確定している問い合わせはAIアバターがその場で返し、AIでの回答が難しいものはオペレーターへそのまま接続されます。すべてをAIで完結させようとせず、確定情報を扱う領域に役割を絞り込んだ切り分けが、接客の質を落とさずに対応可能な時間を広げる前提を作っていると考えられます。
対話の入口を音声とテキストの二通りに用意し、複数の言語で自然にやり取りできるようにした構成も、利用者側の事情に寄せた判断です。話しかけたほうが早い場面と、駅名や施設名を文字で確かめたい場面とでは、必要な手段が異なります。窓口の形式を一つに統一せず、旅行者が使いやすいほうを選べるようにした設計は、案内が伝わらないまま終わる場面を減らす方向に働くはずです。
三重県明和町の事例で目を引くのは、町のオフィシャルアバター「日月 和姫(ひづき なごみ)」をそのままAIアバターの姿として採用し、ブランドイメージの統一を図っている点でしょう。見慣れない画面を新たに置くのではなく、町がすでに持っていた顔を案内役に据える選び方で、AIによる窓口が町の発信の延長線上に収まります。技術の導入を、地域の見せ方という別の文脈に接続した判断として読み取れます。
具体的に、どんな成果が出たのか
改善・向上したこと
推進したこと
この事例で出た成果
実装は2025年2月から始まる段階のため、定量的な効果の検証はこれからです。現時点で見込まれているのは、多言語対応の強化と24時間体制での情報提供による観光客の利便性向上、そしてオペレーターが有人対応の必要な複雑な接客に集中できるようになることです。明和町は、この仕組みを通じて人手不足の解消を図りながら、より良いサービスの提供と観光振興につなげていく展望を示しています。
うちでも使える?
応用が利きやすいのは、寄せられる問い合わせの多くが「どこにあるか」「どう行くか」「何時までか」といった、答えを確定情報として並べられる窓口です。商業施設の総合案内やホテルのフロントのように、多言語と時間外対応の必要性が同時に立ち上がる場所ほど、この切り分けは効きやすいと見ています。反対に、その場の様子を見ながら提案を変える接客や、本人確認・書類のやり取りが伴う手続き窓口では、AI側が担える範囲はかなり限られます。
見落としやすいのは、AIが答えられなかったときの受け皿のほうです。引き継ぎ先の担当者や連絡手段を決めないまま対応時間だけを広げると、答えの出ない問い合わせが溜まる時間帯を新たに作ってしまいます。まずは自分の窓口によく来る質問を数件挙げ、それぞれAIに任せるか人が受けるかの線を実際に引いてみる。その線がすんなり引けるかどうかが、導入の見込みを測る現実的な物差しになります。
この事例は2025年2月時点の情報です。AI分野は変化が速いため、現在は同様の取り組みをより短い期間・少ない負担で実現できる場合があります。
プロジェクト解析
プロジェクト内容
AIツール・サービスの提供形態
導入部門・データ活用
導入部門:顧客対応・サポート
活用したデータ:文書・ナレッジ
採用したAI技術・ツール
採用したAI技術:テキスト・言語AI
AIモデル・ツール
連携ツール
連携したシステム・外部サービス
プロジェクト実施・導入企業
AVITA株式会社
アバターや生成AIを活用したサービス開発(アバター接客サービス「AVACOM」、アバターAIロープレ支援サービス「アバトレ」)およびアバターや生成AIを活用したマーケティング支援を行う企業。代表取締役社長CEOは石黒浩。資本金100万円、未上場。
三重県明和町
出典・参考情報
掲載企業の方へ:本記事は公開情報をもとに作成しています。内容の修正・削除、または貴社確認のうえでの公式掲載をご希望の場合はこちらからご連絡ください。
