実施時期: 2025年02月|2026.06.02 最終更新
プロジェクト期間: 半年〜 1年
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プロジェクト概要
アプローチと成果
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こんな課題を持つ企業におすすめの事例です
三菱UFJニコスでは、クレジットカード業務特有の数千冊に及ぶマニュアルや人事関連の手続き情報など、膨大なドキュメントが社内ポータルに蓄積されていました。しかし、従来の検索システムは単純なキーワードマッチングにとどまり、検索性が低く、必要な情報を見つけるまでに数十分かかることも珍しくありませんでした。さらに、ドキュメントが見つかっても数百ページの中から該当箇所を探す必要があり、全社的な業務効率の低下を招いていました。
自社でも生成AIを用いた検索システムの構築を試みましたが、検索精度が20%程度にとどまり実用化には至りませんでした。そこで、専門的な技術力を持つパートナーとして大和総研と協業し、文脈を理解した高精度な検索システムの開発プロジェクトを始動しました。
大和総研は、生成AIを活用した社内文書検索ソリューション「IntelligentSeek」を開発しました。開発にあたっては、クレジットカード業務特有の専門用語や略語、文脈による意味の違いを理解させるため、現場のユースケースや質問パターンをもとに技術的な試行錯誤を重ねています。 特に、100ページを超えるマニュアルから文脈や意味が変わる箇所で適切に文書を切り取り、生成AIに渡す独自の「意味チャンク」技術を採用しました。また、検索が外れた場合でも利用者が求める情報にたどり着けるよう、UX/UI面での工夫も施しています。
導入プロセスでは、生成AIに対する現場の期待値を適切にコントロールするため、リリース前にハルシネーションのリスクや人の目による確認の重要性を説明し、リリース後もハンズオン研修を実施するなど、AIを身近に感じてもらうための地道な伴走支援を行いました。 さらに、国際ブランド業務向けには、英語ドキュメントを日本語で検索・回答できる発展プロジェクト「TRIBE」も進行しており、翻訳サービスと専門用語辞書を組み合わせて言語の壁を越える仕組みを構築しています。
改善・向上したこと
業務の自動化
生産性向上
対応時間・リードタイムの短縮
社内ナレッジ活用
従業員満足度・働き方改善
推進したこと
システムへのAI機能組込み
プロトタイプ開発(PoC)
AI活用の社内展開・定着
大和総研が提供する独自の「意味チャンク」技術により、90%超という高い回答精度を実現しました。三菱UFJニコスでは、2025年2月の全社リリース後、継続的に月間30〜40%の利用率を維持しており、3カ月で約35,000回の検索が行われています。これにより、同社の従業員がこれまで何十分もかけて探していた情報が短時間で見つかるようになったほか、部署間の問い合わせのたらい回しも解消されるなど、大幅な業務効率化を達成しました。
AIに興味がある一部の社員にとどまらず、全社員が情報検索性の向上というメリットを享受しており、組織全体の競争力向上に寄与していると評価されています。三菱UFJニコスは今後、対象業務やユースケースを広げてデータ量を増やすとともに、検索後の情報整理や入力作業といった後続工程の支援にも機能を拡張していく展望を描いています。
全社共通・汎用業務
社内データのAI検索構築
社内データ検索・データ抽出
社内専用AIアシスタント構築
文書・ナレッジ
マニュアル・業務規定・FAQ
採用したAI技術
テキスト・言語AI
チャットボット
翻訳・多言語対応
社内データ検索
社内Q&A対応
AIモデル・構築手法
(RAG / ファインチューニング / 他)
RAG(社内データ等をAIが参照して回答)
クラウドAI基盤
構築・利用したデータ基盤・インフラ
Microsoft Azure
WarpBiz編集部の事例考察
成功の最大の要因は、自社開発で壁となった検索精度の低さを、大和総研の「意味チャンク」技術によって突破し、90%超の精度を実現した点にあります。このアプローチは、専門用語や膨大なマニュアルを抱える製造業の技術標準や、医療機関の診療ガイドライン検索など、他業種のナレッジマネジメントにも広く応用できるでしょう。導入にあたっては、AIのハルシネーションリスクを事前に周知し、現場の期待値を適切にコントロールする地道なチェンジマネジメントが不可欠です。同様のAI活用を検討される方は、ぜひ他の事例記事もご覧いただき、自社に合ったツール探しにご活用ください。
関連度の高い事例を選定しています。少しお待ちください。