実施 2023.12 ・ 更新 2026.08.17
重要事項説明書をAIで自動作成、不動産仲介の書類工数が91%減
プロジェクト期間:半年〜 1年
※イメージ画像です

取り組み概要
やさしく事例解説
プロジェクト解析
実施・導入企業
こんな方へおすすめのAI解説です
- 契約書類の作成に追われて営業に出られない
- 担当者ごとに書類の出来がばらつく
- 書類づくりの残業が常態化している
どのようなAIの取り組み?
過去の契約書を学習したAIで重要事項説明書を自動作成し、作成工数を91%削減した不動産仲介のAI取り組み
業種
不動産仲介(不動産)
取り組み領域
売買契約の書類作成(重要事項説明書)
使ったAI
重説自動作成サービス「smooos」(過去の契約書を学習したAI)
主な成果
重説作成の業務工数を91%削減
不動産売買に欠かせない重要事項説明書(重説)の作成を、AIに任せる形へ切り替えた取り組みです。営業担当者が顧客対応と並行して重説を仕上げる体制が長時間労働を招き、書き手によって文言や仕上がりが揺れることも課題になっていました。外部の作成代行会社へ出す案も検討されたうえで、品質の標準化と社内での情報共有のしやすさを重視し、株式会社MeSHLIFEが提供する重説自動作成サービス「smooos(スムース)」の導入が選ばれています。取引に必要な各種書類をアップロードすると重説が自動生成され、負荷の大きいマンション管理規約の制限といった項目も、過去の契約書データを学習したAIが高い精度で処理します。クラウドの共有フォルダにより、外回りの多い担当者同士が資料を確認し合える環境も併せて整えられました。
出典:MeSHLIFE、91%工数削減を実現した不動産売買の重説自動作成サービス『smooos』(スムース)正式版をリリース | 株式会社MeSHLIFEのプレスリリース 発行元:株式会社MeSHLIFE
やさしく事例解説
何に困って、AIを入れたのか
重説は取引の根幹を相手に説明するための書類であり、記載の一つひとつに裏取りと確認の作業が伴います。その重い作業が営業活動の合間に押し込まれていたために残業が膨らみ、さらに担当者ごとに文言の粒度が揃わないという状態も続いていました。
編集部の見立てでは、ここでの困りごとの本質は作成時間の長さそのものではなく、重説の品質が担当者個人の経験と手癖に預けられていた点にあります。個人に紐づいた作業である限り、誰かの手が塞がれば書類は止まり、誰が書いたかで仕上がりが変わる。効率化の手段として外部委託ではなく社内に品質の型を持てるやり方が選ばれた判断にも、そうした事情が働いていたのではないでしょうか。
どうやって、うまくいったのか
AIの守備範囲を重説作成という一点に絞り込んだ設計が、この取り組みの土台になっています。営業の仕事を丸ごと置き換えようとせず、必要書類をアップロードすれば重説が組み上がるという、入口と出口のはっきりした形に業務を切り出しました。工程を限定すれば、AIに求める判断の幅も、人が確かめるべき範囲も自然と狭まります。
精度を左右したもう一つの要素が、過去の契約書データを学習させるという素材の選び方です。マンションの管理規約による制限のような項目は物件ごとに条件が異なり、書き分けの勘所が経験の中に埋もれがちな領域。汎用的な文章生成に頼るのではなく、実際の取引で積み上がってきた契約書をAIに与えたことで、担当者の頭の中にあった書き方の型がシステム側へ移されたと読み解けます。
クラウドの共有フォルダを組み合わせ、空き時間に資料をアップロードできるようにした運用設計も見逃せません。机に戻らないと着手できない仕組みのままでは、書類作業はどうしても夜に寄っていきます。作業の開始地点を場所と時間の制約から切り離した工夫は、ツールの性能とは別の軸で効き方を変える部分です。
具体的に、どんな成果が出たのか
改善・向上したこと
推進したこと
この事例で出た成果
実際の重説作成にかかる業務工数は91%削減されました。従来は時間を要していた重説が1日で自動生成できるようになり、契約締結までのスピードが大きく向上して、顧客からの信頼獲得にもつながっています。定性的な変化としては、営業担当者が書類作成から解放されて本来の顧客対応に専念できる環境が整った点、休日の間にシステムが書類を用意しておく運用が可能になり、働き方の改善にも寄与している点が挙げられています。
うちでも使える?
応用が利きやすいのは、書式と記載項目がある程度決まっていて、過去の作成物が社内に残っている書類業務です。建設の施工計画書や金融の審査書類のように、専門知識と確認作業の量がものを言う領域とは相性がよいはずです。反対に、案件ごとに構成そのものを組み立て直す提案書のように、過去の一枚が次の一枚の型にならない書類では、同じやり方は噛み合いにくいでしょう。
もう一つの分かれ目は、出来上がった書類を誰が最終確認するかという点です。重説のように法的な責任が伴う書類では、AIが生成した内容をチェックする担当と基準を社内に用意できるかどうかが、導入の可否を実質的に決めます。まず動くなら、直近に作った同種の書類を数枚並べ、担当者ごとに表現が割れている箇所へ印を付けてみる。型にできる部分と、人の判断を残すべき部分の境目が見えてきます。
この事例は2023年12月時点の情報です。AI分野は変化が速いため、現在は同様の取り組みをより短い期間・少ない負担で実現できる場合があります。
プロジェクト解析
プロジェクト内容
AIツール・サービスの提供形態
導入部門・データ活用
導入部門:全社共通・汎用業務
活用したデータ:文書・ナレッジ
採用したAI技術・ツール
採用したAI技術:テキスト・言語AI
AIモデル・ツール
プロジェクト実施・導入企業
株式会社MeSHLIFE
不動産取引のDXを支援するスタートアップ。不動産売買取引における契約書類作成・管理のクラウドサービス『smooos(スムース)』を開発・提供し、各種書類のアップロードだけで重要事項説明書を自動生成する機能を提供する。ミッションは「すべての不動産取引に、Wow!を」。資本金1200万円、未上場。
リストインターナショナルリアルティ株式会社、株式会社日京ホールディングス
出典・参考情報
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