更新 2026.08.17
カカクコムが月間450時間削減、ナレッジ整理とAIによる属人化の解消
※イメージ画像です

取り組み概要
やさしく事例解説
プロジェクト解析
実施・導入企業
こんな方へおすすめのAI解説です
- 特定の人しか分からない業務がある
- 担当者にばかり質問が集中する
- 社内の情報探しに時間が消える
どのようなAIの取り組み?
社内に散らばっていたナレッジを体系化してAIツールに学習させ、月間450時間の業務削減につなげたAI取り組み
業種
インターネットメディア運営(情報・通信)
取り組み領域
社内ナレッジ活用/業務標準化
使ったAI
KARAKURI assist(業務支援AIツール)
主な成果
月間450時間の業務時間を削減
価格比較サイトなどを運営する株式会社カカクコムは、担当者個人の経験に業務が依存する状態を改めるため、カラクリ株式会社が提供するAIツール「KARAKURI assist」を導入しました。着手したのはツールの設定ではなく、既存の業務フローを細かく整理する作業です。どの手順で仕事が進んでいるのかを洗い直し、社内のあちこちに散在していたナレッジやノウハウを体系立てて並べ替えました。そのうえで、整えたデータをAIに集約して学習させ、現場のスタッフが必要な情報をその場で正確に引き出せる仕組みへと組み替えています。業務プロセスの見直しとナレッジの構造化を同時に走らせたことで、アナログな情報探しの手間が減り、月間450時間の業務削減という結果につながりました。
出典:カカクコムが「KARAKURI assist」で属人化を解消、月間450時間の業務削減を実現 発行元:カラクリ株式会社
やさしく事例解説
何に困って、AIを入れたのか
同社の現場では、特定の担当者の経験や知識に業務が深く結びつき、社内に蓄積されたはずのノウハウが共有されないまま残っていました。必要な情報を取り出すのに手間のかかるアナログな環境が続き、対応品質は人によってばらつき、負荷は一部のスタッフに寄っていきます。
編集部の見立てでは、この困りごとの本質は知識が不足していたことではなく、知識が個人の頭の中や個別のやり方の中にしか置かれておらず、他の人が取り出せる形になっていなかった点にあります。在りかが人に紐づいている限り、担当者を増やしても質問の宛先が分散するだけで、負荷の偏りも品質差も同じ形で再生産されてしまう。属人化は人の問題に見えて、実際には社内の情報が検索できる状態に整理されていないという、構造の問題として現れていたのではないでしょうか。
どうやって、うまくいったのか
ツールの導入より先に既存の業務フローを詳細に整理した順序が、この取り組みの土台になっています。何をどの順番で処理しているのかが言葉になっていない状態でAIに情報を渡しても、返ってくる答えは現場の実務と噛み合いません。手順を明らかにする工程を前に置いたことで、AIに何を覚えさせれば現場の質問に答えられるのかという基準が先に定まりました。
散在していたナレッジやノウハウを体系化してから集約・学習させた設計も、成否を分けた要素と考えられます。属人化した知識は、量が足りないというより、整理されないまま個別の記憶や記録に埋もれている状態にあります。ここを構造化して初めて、AIは「誰かに聞く」の代わりを務められる検索先になる。ツールの性能ではなく、渡す素材を整える手前の作業に労力を割いた判断が効いています。
もうひとつ見逃せないのが、業務プロセスそのものの見直しとナレッジの構造化を並行して進めた点です。情報が引けるようになるだけでは、担当者ごとの進め方の違いは残ります。手順の共通化と情報の共通化を同時に動かしたことで、誰が対応しても同じ道筋をたどれる運用へと寄せられました。AIツールは外部のものを使い、自社は業務側の整理に集中するという役割の切り分けも、限られた工数を要所に集める形になっています。
具体的に、どんな成果が出たのか
改善・向上したこと
この事例で出た成果
特定の担当者の経験に依存していた業務プロセスが標準化され、誰でもスムーズに対応できる体制が整ったと評価されています。定量面では、月間450時間の業務時間削減という成果が出ています。数字の内訳以上に注目したいのは、削減の源が新しい人手ではなく、情報の探し方と手順の整え直しから生まれている点です。現場の負担が軽くなったことは、組織全体の生産性への貢献としても受け止められています。
うちでも使える?
応用しやすいのは、同じ質問が繰り返し特定の人に集まっていて、その答えが文章に落とせる種類の業務です。カスタマーサポートや社内ヘルプデスクのように、聞かれる内容にある程度の型がある領域なら、この事例と同じ道筋をたどりやすいでしょう。
一方で、この取り組みの効き目は、ナレッジを体系化できたことに強く支えられています。案件ごとに前提が変わる交渉ごとや、その場の状況判断で内容が決まる仕事では、文書にした時点で肝心の判断根拠が抜け落ち、AIに渡せる素材が育ちません。また、業務フローの整理は現場の時間を先に消費する工程です。繁忙期に片手間で始めると整理が中途半端なまま止まり、学習させたAIの精度もそこで頭打ちになります。
はじめの一歩としては、先週「あの人に聞かないと進まなかった」場面をひとつ思い出し、その質問と回答を一件だけ文章に起こしてみてはいかがでしょうか。一件書けば、自社のナレッジが体系化できる性質のものかどうかが、その手触りで見えてきます。
プロジェクト解析
プロジェクト内容
AI導入・支援形態
導入部門・データ活用
導入部門:全社共通・汎用業務
活用したデータ:文書・ナレッジ
採用したAI技術・ツール
採用したAI技術:テキスト・言語AI
AIモデル・ツール
プロジェクト実施・導入企業
株式会社カカクコム
出典・参考情報
カカクコムが「KARAKURI assist」で属人化を解消、月間450時間の業務削減を実現
発行元:カラクリ株式会社
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