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  5. 月9300時間削減、社内AI研究機関を起点に全社へ広げた脱炭素SaaSのAI活用|アスエネ株式会社の導入事例

やさしく事例解説実施 2025.02 ・ 更新 2026.08.17

月9300時間削減、社内AI研究機関を起点に全社へ広げた脱炭素SaaSのAI活用

導入企業IT・通信
×
支援企業アスエネ株式会社
取り組み領域
全社業務/社内問い合わせ対応・自社サービス開発
使ったAI
AIチャットボット、生成AI、AI-OCR(文字読み取りAI)
主な成果
グループ全体で月間約9300時間以上の業務時間を削減
月9300時間削減、社内AI研究機関を起点に全社へ広げた脱炭素SaaSのAI活用 のヘッダー画像※イメージ画像です

こんな方へおすすめのAI解説です

  • 社内からの問い合わせ対応に追われている
  • AI活用を全社へ広げる進め方が分からない
  • 自社サービスにもAIを組み込みたい
概要困りごと工夫成果うちでも?企業

01 — Overview

どのようなAIの取り組み?

全体像

月9300時間削減、社内AI研究機関を起点に全社へ広げた脱炭素SaaSのAI活用 の全体像の図解

取り組みの概要

脱炭素・ESG領域のクラウドサービスを展開するアスエネ株式会社は、2025年2月に社内AI研究機関「ASUENE AI LAB」を設立し、社内向けと自社サービス向けの両面でAI活用を進めています。社内では専用のAIチャットボットでFAQ対応を自動化してコーポレート部門への問い合わせフローを刷新し、生成AIによる文書作成やデータ分析、カスタマーサポートの効率化に加え、AIを用いたワークフローの標準化を各事業部門へ広げました。サービス側では、CO2排出量算定クラウド「ASUENE」に請求書などを読み取る特許取得済みのAI-OCR機能を搭載し、転職プラットフォーム「ASUENE CAREER」には職務経歴の自動要約とレジュメ作成の機能を実装しています。

出典:アスエネ、「ASUENE AI LAB」設立1カ月で月間「約9300時間」の業務時間の削減を実現 | アスエネ株式会社のプレスリリース(発行元:アスエネ株式会社)

02 — Problem

何に困って、AIを入れたのか

事業の急成長に伴い、コーポレート部門には社内各所からの問い合わせが集まり、その対応が部門の負担として積み上がっていました。同時に、全社的な業務効率化の具体策と、提供するサービスの利便性を高めるための最新技術の取り込みも並行して求められていた状況です。

編集部の見立てでは、ここでの困りごとの本質は問い合わせの件数そのものではなく、社内に散らばる答えを人が都度取り出すという構造にありました。誰かが手を止めて回答する形が続く限り、事業が伸びるほど負荷は比例して増えていきます。さらに、AI活用が各部門の判断に委ねられている状態では、うまくいった工夫も個人や一部門の成功で止まりやすい。個別のツール不足というより、活用を全社へ行き渡らせる仕組みが用意されていなかったことが起点だったのではないでしょうか。

03 — Key points

どうやって、うまくいったのか

2025年2月に社内AI研究機関「ASUENE AI LAB」という常設の組織を置いた設計が、この取り組みの骨格になっています。AI活用を各部門の自助努力に委ねず、検討と実装を専任で担う主体を先に立ち上げた構えです。この形をとると、どのツールが何に向くのか、どこまで任せてよいのかという判断が、個人の経験ではなく組織側に蓄積されていきます。

ツールを配って終わりにせず、AIを用いたワークフローの標準化まで踏み込み、各事業部門へ実装を広げていった進め方も効いていると考えられます。手順が定まっていない業務にAIを差し込むと、使う人ごとに入力も結果もばらつき、「使いこなせる人だけの便利な道具」で止まりがちです。仕事の流れそのものを型にしたうえでAIを組み込めば、担当者が入れ替わっても同じやり方が残ります。自動化の入り口にFAQ対応という、答えが既に定まっている領域を選んだ切り分けも、この標準化と噛み合っています。

社内業務の効率化と、自社サービスへのAI実装を同じ時期に並走させた構成も見逃せません。CO2排出量算定クラウドに載せた特許取得済みのAI-OCR、転職プラットフォームでの職務経歴の自動要約は、いずれも利用者が手作業で入力・整理していた部分をAIに寄せる発想で、社内のFAQ対応を自動化した考え方と地続きです。社員が日常的にAIを使う環境があれば、どこまで任せられ、どこから人が確認すべきかという肌感覚が、そのまま製品側の設計判断にも回っていきます。

04 — Results

具体的に、どんな成果が出たのか

取り組み開始から1カ月で、グループ全体で月間約9300時間以上の業務時間削減という成果が出ています。これは従業員1人あたり1日約1.5時間の創出に相当する規模です。コーポレート部門ではAIチャットボットの導入により問い合わせ件数が週平均15回から8.6回へ半減し、月167時間の効率化につながりました。開発部門でもエンジニア1人あたり月2時間以上を削減。定性面でも全従業員の90%がAIを実際に活用し、96%が仕事のアウトプットの質の向上を実感しており、同社は「生成AI活用No.1クライメートテック企業」を掲げて社内業務の最適化と脱炭素・ESG領域での価値創出を進める方針です。

改善・向上したこと
業務の自動化生産性向上従業員満足度・働き方改善顧客対応の効率化データ分析・意思決定支援
取り組み内容
システムへのAI機能組込みAI活用の社内展開・定着組織変革・DX推進

05 — For your company

うちでも使える?

応用しやすいのは、答えが規定やマニュアルとして既に文書で存在し、同じ質問が繰り返し寄せられているタイプの問い合わせです。バックオフィスに集中する社内FAQは業種を問わず似た形をしているため、この事例の切り分け方はそのまま参考になります。一方で、制度や運用の変更が頻繁で、正本となる文書の更新が追いついていない組織では、AIが古い内容を自信ありげに返してしまい、かえって確認の手間が増えることもあります。回答の元になる文書を誰が更新し続けるのかを決められるかどうかが、実用に耐えるかの分かれ目になりそうです。

また、専門の研究機関を設立するという形は相応の体制を前提にしますが、真似るべきは組織の規模ではなく、AI活用の推進を誰の仕事にするかを明示した点でしょう。兼務の担当者ひとりでも、判断を集める場所が決まっていれば意味は変わってきます。最初の一歩としては、先週バックオフィスに届いた問い合わせを見返し、同じ質問が何回来たかを数えてみるあたりから。

06 — Company

この事例の支援企業

ア

アスエネ株式会社

CO2排出量見える化・削減・報告クラウドサービス「ASUENE」、ESG評価クラウドサービス「ASUENE ESG」、GX・ESG人材特化型転職プラットフォーム「ASUENE CAREER」を提供するクライメートテック企業。グループ会社にカーボンクレジット・排出権取引所「Carbon EX」、アスエネヴェリタス、SaaS事業者向けAPI連携プラットフォーム「Anyflow」を持ち、海外法人はシンガポール・米国・タイ。資本金75億2,700万円(資本剰余金含む)。2025年2月に社内AI研究機関「ASUENE AI LAB」を設立。

この取り組みに関心があれば、
アスエネ株式会社の公式情報をご覧ください

記事の情報

出典
アスエネ、「ASUENE AI LAB」設立1カ月で月間「約9300時間」の業務時間の削減を実現 | アスエネ株式会社のプレスリリース発行元:アスエネ株式会社
作成
公開情報をもとに、WarpBiz編集部が調べてまとめた記事です。
実施時期
この取り組みの実施時期は2025年2月です(更新 2026.08.17)。
この記事に載っている企業の方へ
本記事は公開情報をもとに作成しています。内容の修正・削除をご希望の場合はこちらからご連絡ください。

07 — Category

カテゴリー詳細

どこで使ったか

部門
人材サービス全社共通・汎用業務顧客対応・サポート情シス・社内DXバックオフィス・管理部門(人事・経理・法務)
業務テーマ
人材サービス›書類選考・履歴書スクリーニング
全社共通・汎用業務›社内専用AIアシスタント構築AIによる定型業務の自動化
顧客対応・サポート›AIチャットボット
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バックオフィス・管理部門(人事・経理・法務)›社内規定検索総務QAチャット請求書読み取り

どんなAIで

AIの種類
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活用データ
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帳票・紙の資料›請求書・領収書・注文書
数値・Excel・ログ›CO2排出量データ
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